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2025.11.23 20:00
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ADHDの人に見られる「時間感覚のズレ(Time Blindness)」は、脳の時間処理と実行機能の特性にかなり深く関係していることが、メタ分析レベルで示されつつあります(Marx et al., 2022; Zheng et al., 2022)。
ADHDの人によくあるこんなこと:
・締切ギリギリになってからしかスイッチが入らない
・「5分だけSNS」と思ったら1時間たっていた
・時計を見ても、体感としてピンとこない
・「あと10分の待ち時間」がやたら長くてソワソワする
最近の研究では――
・子ども〜大人を対象にしたメタ分析で、1秒が長いか短いかを見分ける「時間弁別」
、頭の中で数えて当てる「時間見積もり・再生」など、ほぼすべての時間課題で誤差が大きいことが示されています(Marx et al., 2022; Zheng et al., 2022)。
・成人のADHDのレビューでは、注意・ワーキングメモリ・抑制などを含むネットワーク全体の問題として理解した方がよい、とまとめられています(Mette, 2023)。
・fMRI研究のメタ分析では、小脳や前頭前野など「時間を処理する脳のネットワーク」の活動パターンが、ADHDでは定型発達と異なることが報告されています(Hart et al., 2012)。
こうした知見を背景に、研究者の一部は
「時間感覚の違いは、ADHDの中核的な側面のひとつとして評価すべきだ」と主張しています(Ptacek et al., 2019; Weissenberger et al., 2021)。
ADHDに見られる「今この瞬間」に強く引っ張られやすいことや「未来」がぼんやりして、締切や約束がリアルに感じにくいこと。これは意志の弱さではなく、「時間の感じ方と、その扱い方」の特性として説明できる部分があるともされています。
だからこそ大事なのは、自分の時間のリズムを前提にした工夫:
・時間を外に「見える化」する(アナログ時計・タイマー・カウントダウン)
・「次の5分でやる一歩」に細かく刻む
・締切を「公式の締切」と「自分用の締切」に二重化する
#ADHD #時間感覚 #TimeBlindness #発達特性 #脳の多様性 #支援
―――――
参考文献(抜粋・APA形式)
Marx, I., Cortese, S., Koelch, M. G., & Hacker, T. (2022). Altered perceptual timing abilities in ADHD: A meta-analysis. Journal of the American Academy of Child & Adolescent Psychiatry, 61(7), 866–880.
Mette, C. (2023). Time perception in adult ADHD: Findings from a decade—a review. International Journal of Environmental Research and Public Health, 20(4), 3098.
Zheng, Q., Wang, X., Chiu, K. Y., & Shum, K. K. M. (2022). Time perception deficits in children and adolescents with ADHD: A meta-analysis. Journal of Attention Disorders, 26(2), 267–281.
Hart, H., Radua, J., Mataix-Cols, D., & Rubia, K. (2012). Meta-analysis of fMRI studies of timing in ADHD. Neuroscience & Biobehavioral Reviews, 36(10), 2248–2256.
Ptacek, R., et al. (2019). Clinical implications of the perception of time in ADHD: A review. Medical Science Monitor, 25, 3918–3924.
Weissenberger, S., et al. (2021). Time perception is a focal symptom of ADHD in adults. Medical Science Monitor, 27, e933766. November 11, 2025
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若いときは、筋肉も骨もホルモンも代謝も、身体の内部システムがそもそも“増える側・回復する側”にバイアスがかかっているから、運動は体型管理・気分転換・ストレス解消の延長程度のものでまだ何とかなるが、中高年以降は運動しなければ確実にマイナスに落ちていく世界に変わってしまう。
若いと何もしなくても筋肉はそこそこ維持され、骨密度もピークで、成長ホルモンや性ホルモン、IGF-1の働きでタンパク質合成系(mTOR)が自然に回り、筋衛星細胞が活発に活動して、細胞レベルで“プラスが勝つ”設計になっている。日常生活そのものがそこそこの荷重刺激になるから骨芽細胞も普通に働き、“壊す側”と“作る側”の帳尻も取れていて、身体全体が「維持どころか微増の方向」にいる。
しかし中高年に入ると、この前提が完全に反転して、ホルモンは低下し、慢性炎症が増え、インスリン感受性は落ち、筋肉は分解が勝つ方向に傾き、アナボリック・レジスタンスによって若いときと同じ刺激でも反応しにくくなる。
運動ニューロンの脱落も起きるから、使わない筋線維から順に神経が離れ、そこが本当に萎縮していく。つまり、骨も同じで、破骨細胞が優位になりやすく、特に女性は更年期でエストロゲンが急減すると、一気に「壊す>作る」に傾く。ここで荷重刺激を入れなければ、骨芽細胞は十分に働かず、骨密度は静かに落ち続ける。骨密度の低下はそのまま全身の生命力の低下にもつながる。
歩行速が全てのパフォーマンスに直結するのも、歩くという行為が下肢筋・体幹・神経系(バランス)・心肺機能という、生体機能の総合点を必要とする動作だからで、歩行速度の低下はどこか一つ悪いとか、活動性が下がるからではなく、生命維持装置としての身体機能が同時多発的に下がるから、筋肉の神経支配の脱落も、骨の構造的劣化も、歩行の全機能低下も、基礎代謝の崩落も、そのまま受け入れることになり、歩けなくなるが生命力が急速に削られるという結果に直結する。
運動すること自体が海馬を刺激して、神経新生を促したり、前頭前野のネットワークを保つことが分かっていて、活動しなくなるというのは、脳が「もう新しい情報を処理する余力がありません」とシステム側から宣言しているのと同義で、ここから認知機能の低下、意欲の減退、感情の硬直が連鎖的に起こる。身体の衰えを止めるかどうか以上に、脳の衰えをどこまで遅らせられるかとも直結していて、認知の可動域・感情の可動域・世界の見え方の可動域まで影響しやすい。 November 11, 2025
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ADHDの「時間感覚のズレ」は、「時計」+「注意」+「未来をイメージする力」+「脳のモード切り替え」が全部セットになった“システムの特徴”です。
だから、
•タイマーを使う
•締切を前倒しにする
といった工夫は大事ですが、それだけだと上からフタをしているだけで、根っこのクセまではカバーしきれない感じが出てくるかもしれません。
そこで「どこにどんなクセがあるのか」を、4つの水準に分けて考えてみます。
水準1:一瞬〜数秒の「内なる時計」
【関係する主な脳の場所】
時間のごく短い長さを感じるときに、特に働いているのは:
•小脳
→ 「タイミングの調整役」。動きやリズムの細かいズレを直す。
•線条体(基底核の一部)
→ 「時間のカウント係」。脳内の“テンポ”を刻む。
•前頭葉の前の方(下前頭皮質・前頭前野)
→ 「判断役」。長い・短いを決める司令塔。
•頭頂葉
→ 「量や長さをざっくりつかむ場所」。時間の“大きさ感”に関わる。
時間のfMRIメタ分析では、ADHDでは下前頭皮質・小脳・頭頂葉を含むネットワークの活動が弱いことが一貫して報告されています。
Noreikaらのレビューでも、ADHDは「運動のタイミング」「長さの見分け」「時間の再生」など、ミリ秒〜数秒の課題で一貫して成績が落ちるとされています。
ADHDだとここで何が起きている?
内なる時計を、実際の時計になぞらえると:
「チクタク(ペース) → カウンターに貯める → 目標と比べる」という流れですが、ADHDでは、
•チクタクの速さが安定しにくい(ちょっと速くなったり、遅くなったり)
•「今どれくらい経ったかな?」に注意を向け続けるのが難しい
•基準(目標時間)との比較がガタつきやすい
ということが起きやすい、と考えられます。
体感としてどう見えるか?
•「5分くらいだよね?」と思って時計を見ると、10分たっている
•逆に、苦手な授業の3分がやたら長く感じる
つまり、時間の“目盛り”が、少し粗くてノイズが多い世界として感じられやすい、というイメージです。
水準2:数秒〜数分の「注意・ワーキングメモリ・段取り」
【関係する主な脳の場所】
時間を「測る」だけでなく、「うまく使う」ためには:
•前頭前野の外側(背外側前頭前野:DLPFC)
→ 「頭のメモ帳+計画担当」。目標時間を覚えておいたり、段取りを考える。
•前部帯状皮質(ACC)
→ 「見張り役」。今、集中が切れていないか・ミスしていないかをチェックする。
•頭頂葉(頭頂連合野)
→ 「どこに注意を向けるか」を切り替えるハブ。
•前頭葉と基底核をつなぐ回路(前頭−線条体回路)
→ 「やる/やめる」のブレーキやアクセル。
抑制課題や注意課題のfMRIメタ分析では、ADHDで右前頭前野・ACC・頭頂葉・基底核の活動低下が一貫して報告されています。
また、縦断研究では、ワーキングメモリや抑制の弱さが、ADHD症状の強さや学校でのつまずきの予測因子になることも示されています。
ADHDだとここで何が起きている?
•時間を測っている途中で、注意がほかに飛んでしまう
→ カウントが途中で止まったり、飛んだりする
•「あと10分でやめよう」という情報を頭の中に持ち続けられない
→ 目標時間を行動に活かせない
•「そろそろ切り上げよう」のスイッチ(ブレーキ)が入りにくい
体感としてどう見えるか?
•「タイマーはセットしたはずなのに、気づいたら全然違うことをしていて、時間も覚えていない」
•「締切が近いのは分かってる。でも、身体の“始動スイッチ”がどうにも入らない」
つまり、時計そのもの(水準1)より、「時間を運転する部分」のつまずきが、ここで出てきます。
つづく November 11, 2025
2RP
水準3:分〜年の「未来のイメージとごほうび」の癖
【関係する主な脳の場所】
「来週の自分」「来月の自分」をどれくらいリアルに感じるか、「今のごほうび」と「将来のごほうび」をどう比べるかには、主に:
•腹側線条体(とくに側坐核)
→ 「ごほうびの気持ちよさ」を感じる中枢。
•眼窩前頭皮質(OFC)・内側前頭前野(vmPFC/mPFC)
→ 「ごほうびの大きさ+タイミング」を総合して価値を決める場所。
•海馬などの側頭葉内側部
→ 「未来の場面」を頭の中でシミュレーションする。
Sonuga-Barkeの二重経路モデルでは、ADHDの一部は、
•「抑制・実行機能の問題」(前頭−線条体)
•「待つことがとてもつらい=遅延回避」(腹側線条体)
という2本の経路で説明されています。
また、遅延報酬割引の研究ではADHDの人は、
•将来のごほうびの価値が急に下がりやすい
•「小さくても今」のごほうびを取りがち
というパターンが繰り返し示されています。
ADHDだとここで何が起きている?
•締切1週間前の自分と、今日の自分があまりつながっていない
→ 「今の快・不快」の比重が非常に大きくなる
•「待たされている時間」自体がとてもストレス
→ 列や待ち時間がしんどく、スマホや別のことに逃げたくなる
•「将来の大きなプラス」より「今ちょっとラク」の方に流れやすい
→ 先延ばし、衝動買い、睡眠リズムの乱れ などとして現れやすい。
水準4:脳全体の「モード切り替え」(DMNとタスクモード)
【関係する主な脳の場所】
ざっくり言うと、脳には3つの大きなネットワークがあります:
1.DMN(デフォルトモードネットワーク)
•内側前頭前野(おでこの真ん中寄り)
•後帯状皮質・楔前部(頭の真ん中の奥) など
→ ぼーっとするとき、自分のことや過去・未来のことを考えるときに動く。
2.タスクモード(フロントパリエタル/中央実行ネットワーク)
•DLPFC(前頭前野の外側)
•下頭頂葉(頭頂部の横) など
→ 目の前の課題に集中しているときに働く。
3.サリエンスネットワーク
•前部島皮質(側頭と前頭の間あたり)
•ACC(前部帯状皮質)
→ 「今はどのモードを優先すべきか」を決めるスイッチ役。
安静時機能結合のメタ分析やメガ解析では、
•ADHDではDMNとタスクモードの「反相関(片方が上がると片方が下がる)」が弱い
•DMNと感情系ネットワーク、タスクネットのつながり方がアンバランス
といった結果が報告されています(Gao et al., 2019; Norman et al., 2023)。
ADHDだとここで何が起きている?
•授業や会議で外に意識を向けているつもりでも、DMN側の「内なる物語」がすぐ割り込んでくる
•「ぼーっとモード」と「タスクモード」の行き来がスムーズでない
→ 本人からすると、
•「集中していたはずなのに、気づいたら全然別のことを考えていて、時間も飛んだ感じがする」
•「単調な30分が、やたら長く感じたり、逆にあっという間に終わっていたりする」
という、“時間からワープした感覚”になりやすいと考えられます。
つまり、臨床的に効いているのは、
•時計そのものの精度だけでなく
•「時間をどう運転し、未来の自分までつなげるか」というシステム全体
だろう、という見立てがかなり妥当になってきている、ということかなと思います。 November 11, 2025
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「人の幸せを願える人は、もれなく自分も幸せである」というのは、単なる美談ではなくてそもそも神経系の状態として成立している現象で、人の幸せを願えるとき、脳はまず「脅威のない状態」にある。
相手の成功や幸福を自分への脅威として誤読しないということは、扁桃体が過剰に反応せず、前頭前野と帯状皮質が比較ではなく理解のモードに入っていて、相手を敵でも競争相手でもなく、「自分とは別の人間」としてちゃんと認識できている。
この“別の存在として扱える”こと自体が幸せの条件で、脅威の感覚が少なく、境界が安定しているからこそ他者の幸福を自分の不幸のサインとして受け取らずに済む。
扁桃体が過活動だと、他者の幸福を“取られる”“置いていかれる”と誤変換するから願える状態にまずなれません。
人の幸せを願うときに働くのはドーパミンではなく、内側前頭前野・島皮質・腹内側前頭皮質の連動で、この回路は「利他的な選択をするとき」に活性化するが、ここが働いていると、自分の行為が自分を肯定する方向にフィードバックされるから、自尊心も安定する。
身体は、脳の状態をそのまま姿勢・呼吸・筋緊張として反映していて、敵意や脅威があるとき、人の身体は自動的に呼吸が胸側に上がる、横隔膜が固まる、首・肩まわりに力が入る、視線が一点に固定される、重心が上に逃げる、微細な震えや収縮が続く戦闘/防御モードの身体になり、この状態では幸福は“感じよう”と思っても余白がないから入り込めない。
ポジティブな感情は突然降りてくる感情ではなく、身体の緊張分布が“受け取れる形”になっているかどうかで決まっていて、敵意・脅威がない身体は、そのまま幸福を受け取るための土台になっている。 November 11, 2025
1RP
@Seepblue わあああありがとう!!!
めちゃくちゃすてきな仕上がりに施術いただきました…(*´˘`*)
また1か月間楽しく過ごせるよー!12月は前頭で白にする!🤍 November 11, 2025
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