1
eラーニング
0post
2025.12.08 12:00
:0% :0% (-/男性)
人気のポスト ※表示されているRP数は特定時点のものです
宮川先生による「一方向性の講義はオンデマンド/Eラーニング/テスト、AIに原則任せ、大学は本物の研究/開発への参加を通じての教育にフォーカスすべきでは」というポストについて改めて考えてみた。
オンデマンド教材は時間・場所の制約を外し、録画の反復によって理解を積み増せる点で大きな利点がある。AIの進展で教材の質や個別最適化はさらに進み、オンデマンド教材を基礎的な講義の学習の一部に取り入れる方向性は合理的に感じる。
しかしコロナ禍が示したのは、オンデマンドの利点と同時に「学習継続の難しさ」と「関係性の希薄化」が学習格差や離脱を増幅しうるという現実である。成績上位層はモードの違いに適応しやすい一方、下位層ほど孤立しやすく、授業からのドロップアウトにとどまらず大学そのものから離れるリスクを抱える。また、オンライン講義が増加したコロナ禍に学生の保護者を中心として社会的にも対面を求める声が強まったことを忘れてはいけない。
実際、反転授業や予習動画の公開といったオンライン寄りの実践を行っていても、対面がもつ「関係性」「規律」「その場での支援」の価値は依然大きい。オンデマンド講義を成立させる鍵は、教材そのものよりも、学生が意図通りに学び続けられるかという設計と運用にある。基礎事項をAIで補うことは可能でも、学習が継続する保証にはならない。
したがってオンデマンドの成否は、学習者の意欲・自己調整能力と、科目の適性に強く依存する。この点で、多くの大学では基礎教育であってもオンデマンドだけで行うことは非常に困難だと感じる。
例えば、線形代数でも計算技能の習得はオンデマンドで可能性がある一方、概念理解や証明中心の講義は対面で行うべきだと思う。
・どの講義をオンデマンド型で行うかは各大学の学生のレベルによる。
・どの講義がオンデマンドに向いているか/行うことが可能か精査する必要がある。
・オンデマンドで行うとしても対面と同様のサポート体制を構築する。
結局は各大学が考えることになり、一律にオンデマンド講義を導入することは現実的に難しいと思う。
私はいままでもこれからもブレンド型がもっとも効果的だと感じているので、予習動画を講義前に視聴してもらい講義に臨む「反転講義」を続けていく。 December 12, 2025
2RP
対面だと授業前後の学生間の相互作用が理解度の分散を小さくしますが、オンデマンド/Eラーニングではそれがない上レポートやオンラインテストで及第に見える内容をこしらえる方策に事欠かない世の中なので、単位取得した学生の習熟度(教育の質)の保証が危ういと考える教員が多いということでしょう。 https://t.co/0KXgdQZros December 12, 2025
<ポストの表示について>
本サイトではXの利用規約に沿ってポストを表示させていただいております。ポストの非表示を希望される方はこちらのお問い合わせフォームまでご連絡下さい。こちらのデータはAPIでも販売しております。



