【猫の心筋症：治療⑧】

画像は肥大型心筋症の猫で心不全が管理できた猫にピモベンダンを投与した場合としていない場合の死亡率です。

この研究では180日の観察でピモベンダンを投与した場合の効果は観察できなかった、という結果でした。

※右に進むほど時間が経過し、猫が亡くなるとグラフが下に下がる

犬では症状が出ていない段階での治療効果も証明されていますが、猫の心筋症では現時点では症状が出ていない段階での治療の効果は証明されていません。

薬をあげるべきかどうか、頻繁に検査するかどうかは獣医さんとよく相談する必要があります。

薬があげられないからと言って大きく悩む必要もありません。 December 12, 2025

【猫の心筋症：治療⑦】

倭国では毎月のチェックを勧める事が多いですが、アメリカのガイドラインではだいたい2-4か月毎のチェックが推奨されています。

再診によるストレスの影響をそれぞれのケースで考え、必要最小限にするべきです。

ステージDでは利尿剤を使用し、痩せてきたりしていないかもモニターします。

塩分は制限した方が良いとなっていますが、制限した事で食べなくなってしまうようであれば制限しない方が良いです。

利尿剤を使用しているとミネラルのバランスが崩れる事があります。カリウムの値をモニターして必要があればサプリメントとして投与します。

<参考>
J VetInternMed.2020;34:1062–1077. December 12, 2025