夢曜日から

まっしろいくもに
からみつく
ねじむけたきみのくび
たどりかいぐり
きたみちのうしろ

むこうから一歩
きみとの距離は
きゅうに海彼へと
もつれてとんでいく

たしかおぼえには
かぜが巻いていた
かぜの巻くおとにさえ
乗車できない
一枚のきっぷは
やじるしだけで
駅名がない

つめたい汗が
とぐろをまいた
へびかぜのかおり
さいみんじゅつが
いねむりをする日々

まくらもとから
夢曜日に移る
やみのなかのひかり
カギのかかったとびら
「・・・」とひらいて
どこまでも
そばにあるもののために
きんちょうしている

三角形の窓から
ぼくのひとりごとは
まるくてまがらず
会いに行こうにも
うごけない

アドベントカレンダーの
ポケットに焼き菓子　
キャンディー　
チョコレートを入れて

一日一日をたべながら
クリスマスの夜に
もどってきたきみと
まぶしいながれぼし
影を亡くした
ヨーグルトレーズンの
味がする

#詩　343／2025.12.12／Ｘ

✳️アドベントカレンダーのポケットに焼き菓子　キャンディー　チョコレートを入れて　パリの菓子屋
La Cure Gourmande　
Paris December 12, 2025