#栞と紙魚子と夜の魚

諸星大二郎の大人気シリーズ『栞と紙魚子』の四作目。表題は夜になると現れる大きな魚によって町の人たちが家ごと呑み込まれしまうお話。突拍子もない奇妙な展開でどうなるかと思いきや、最後はあっさりと解決してしまう様が諸星先生らしくて良いですね。
『本の魚』『古本地獄屋敷』といった古書を題材にした作品が多く、本の活字を食べる魚といった発想が相も変わらず面白い。個人的にはつげ義春の「夢もの」を彷彿とさせる『見知らぬ街で』がとても好きでした。 December 12, 2025