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源氏物語
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2025.12.12 00:00
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紫式部先生のことを「夕暮れ時に琴をかき鳴らすタイプの巻き込み自爆系オタク」と呟いたら、どうも比喩や想像や評価だと受け取られた方がいらっしゃるようで、いや、あの、確かに「巻き込み自爆系」は評価なんですが、「夕暮れ時に琴をかき鳴らすタイプ」は「自白」です。。。
(以下、『紫式部日記』(角川ソフィア文庫刊・訳註:山本淳子)より)
私訳/風が涼しい夕暮れに、(我が身を省みていたら、どうにもたまらなくなって)誰か他人が聴いたら耳障りだろう琴を一人でかき鳴らしていると、(家の前を通りががかって耳にした人がいたら)「あー…(ここに住んでいる人のつらい憂き身の)嘆きが加わって聴こえるなあ…」と言われてしまうよなぁ…と思うものの、今さらそんな他人の評価を気にする自分でもあるまいに、と、愚かさや哀れみがつのるのでした。
原文/風の涼しき夕暮、聞きよからぬひとり琴をかき鳴らしては、「嘆き加はる」と聞き知る人やあらむと、ゆゆしくなどおぼえ侍るこそ、をこにもあはれにも侍りけれ。
絶叫系ヒトカラの始祖でもあったようです。
紫式部先生のダウン系自虐スパイラルは筋金入りでして、感受性や共感性は作品に仕上げればとても役立つけど、ひとりで抱えてたら、そりゃあ刺々しく凶悪な重しだよなと思うのでした。昇華なんて無理だよ。作家なんだから。抱えて生きるしかないんですよね。源氏物語を書いたっておろせない重荷なんだから。 December 12, 2025
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>『源氏物語』の中にも、登場人物たちが「それぞれに葦手を書け」と腕を競う場面
「葦手歌絵を思ひ思ひに書け」とのたまへば、みな心々に挑むべかめり(梅枝巻)ですね。一人娘・明石姫君の、いわば嫁入り道具として書道作品を作らせた時の光源氏のセリフ。のちの悲劇の主人公・柏木が、ちらっと登場しているのも面白いシーン。 December 12, 2025
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