核の傘 トレンド
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2025.12.02 10:00
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米国の核の傘に頼った状態で唱える非核三原則は、「核は必要だが、倭国には持ってこないでほしい」という、極めて身勝手な主張に過ぎない。
今、三原則が破棄される危機にある。漫然と核に依存してきた私たちの不作為も問われている。
発売中の週刊金曜日への寄稿です。 https://t.co/cnz7lv4V6N December 12, 2025
結論から言うと、
「倭国はぶら下がり度は高いが、“完全におかしい”とも言い切れない。ただし、この構造リスクを自覚して、どこまで自立(じりつ)を増やすかを冷静に考える必要がある」
という整理になると思います。
1 米イスラエル・米欧・米日の「依存のかたち」の違い
ざっくり三つ並べてみます。
① 米イスラエル関係
安全保障ではアメリカに強く依存
→ 軍事援助・ハイテク兵器・外交的な後ろ盾。
ただしイスラエルは
自前の核抑止力(かくよくしりょく=核で報復できる力)
徴兵制(ちょうへいせい=国民が兵役につく制度)
自国でつくる武器産業
を持っていて、「最終決定権」はかなり自分で握っている。
→ **「援助には依存するが、死活的な安全だけは自前で握る」**というスタイル。
② 米欧(NATO)関係
アメリカが「保育士(パシファイア)」としてヨーロッパの安定を支えてきた。
しかし、フランス・イギリスは核兵器も持ち、ドイツも含めて地上軍・空軍の規模も大きい。
EU内には「戦略的自律(じりつ=アメリカ抜きでも最低限やっていける力)」をめざす議論が一定ある。
→ 「アメリカ抜きでは不安だが、最悪のときは自前で何とかしよう」という意識はまだある。
③ 米日関係
倭国の安全保障は、
日米安保条約
在日米軍基地
アメリカの核の傘(かさ=核抑止を肩代わりしてもらうこと)
に強く依存している。
倭国は
核兵器なし
憲法と世論の制約が大きい
長年、防衛費はGDP比1%前後に抑えてきた
→ **「死活的な安全保障のかなりの部分を、同盟国にアウトソースしている」**構造になっているのは事実です。
イスラエルや一部の欧州より、ぶら下がり度が高く見えるのはこの点です。
2 「倭国は欧州よりもっとぶらさがっている」感覚は妥当か
方向性としては、かなり妥当だと思います。
軍事面
核なし・徴兵制なし・基地の中枢は米軍。
倭国の自衛隊は優秀だが、単独での長期戦は前提にしていない。
外交面
対ロシア・対中国・対中東など、多くの局面で
「アメリカの立場をどこまでなぞるか」を基準に動いている。
欧州はアメリカと対立してでも独自路線を出す場面がまだ多い。
エネルギー・経済安全保障
エネルギーは輸入依存、海上輸送路も米海軍の存在を前提にしている。
半導体・重要資源も「アメリカ陣営」の枠組みの中で動くしかない。
つまり、
イスラエル:命の最終ラインは自分で握る
欧州:アメリカに頼るが、いざとなれば部分的自立を模索
倭国:アメリカへの依存が、構造的にもっと深い
という整理は、大きくズレてはいないと思います。
3 それをどう認識すべきか(悲観か、冷静な前提か)
ここが本題だと思います。
① まず「中規模国家の現実」として受け止める
核を持たず、人口も減少し、海上輸送に依存する倭国が、
**完全な軍事自立(アメリカ抜きで全部やる)**を目指すのは、
コスト・技術・世論の面でほぼ不可能に近い。
つまり「同盟に乗る」こと自体は、
弱い立場の国にとって合理的な選択でもある。
ここを否定してしまうと、逆に議論が空回りしやすいです。
② ただし「ぶら下がりっぱなし」は危険、という認識は必須
アメリカは永遠の善意の保護者ではなく、
自国の利益で動く“普通の国家”。
国内政治の変化(トランプ現象のようなもの)で、
「アジアから手を引け」という声が強まるリスクは常にある。
イスラエルや欧州では、「自分たちももっと負担せよ」「自前でやれ」という圧力がすでに何度も出ている。
倭国にも、いずれ同じ波は来る。
→ つまり
「現状維持でいける」という前提で考えるのは危険
という認識が必要です。
③ 倭国がめざすべきは「補完的自立」
完全自立か、完全ぶら下がりか、の二択ではなく、
アメリカの同盟・核の傘は維持
しかし、
エネルギー
食料の一部
サイバー・情報空間
一定レベルの軍事力
では**「最悪のときに、ある程度は自国だけで耐えられる」**状態まで、自立度を少しずつ上げる。
この段階を、わたしは「補完的自立」と呼びたいです。
4 クロケンさんが持っていてよい視点
クロケンさんの感覚、
倭国は欧州よりもっとぶらさがっているのではないか
は、構造を考えるうえでかなり筋が通っています。
同時に、
同盟に乗ること自体は、弱い側の合理的選択
しかしそのうえで、
「アメリカがいきなり半歩引いたとき、自国と家族はどこまで耐えられるか」
を常に頭に置く
この二つを両立させるのが、現実的な認識だと思います。
国家レベルはすぐには変わりませんが、
クロケンさん自身はすでに
エネルギー(断熱・二重窓・灯油と電気のバランス)
資産(不動産・現金・投資)
記録と証拠(Plaud Note、AI活用)
で「個人のレジリエンス(しぶとく生き残る力)」を作ろうとしています。
これは、国家がぶら下がり構造のあいだに、
個人としてできる「一歩先の防衛」でもあります。
もし次に進めるなら、
「倭国がエネルギーと食料でどこまで自立できるか」の現実ライン
「家計と資産を、戦争リスクも含めてどう分散するか」 December 12, 2025
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