新宿は今日が最終上映だというので、立川まで行ってレイトショーで観てきました。トランス女性当事者を対象として行われたオーディションで選ばれた主演の中川未悠さんをはじめとして、胸を衝つ作品でした。作品としては観ることを強くお勧めします。
　一方で、「ブルーボーイ事件」って男娼を取り締まろうとする警察の陰謀で始まったの？　それまでは倭国でも性別適合手術は一般的だったの？　という疑問はあり、帰ってから調べようと思ったのですが、その部分は、事実とは違うようです。下記で畑野とまとさんが、史実としての「ブルーボーイ事件」の意義について書いてくださっています。この判決の後、埼玉医大の倫理委員会が答申を出すまで、ほぼ30年にわたり性別適合手術は倭国では事実上不可能となったので、「意義」というのに疑問を感じる方もいらっしゃると思いますが、この事件については多角的に検討されるべきだと思います。
　そのきっかけとして、この映画を観ることは意味があると思います。映画を観て、トランスジェンダーについて知識としても友人としてもある程度理解しているつもりだったけれど、心情としてまだまだ理解できていないところがあったなあ…と私はしみじみ思いました。 December 12, 2025