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嵐山
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2025.12.11 14:00
:0% :0% (-/男性)
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おはようございます。相変わらず
今朝も冷え込んだ薄曇りの朝に…
寒い1日の予報〜11日木曜日
今日も宜しくお願いします。
京都右京区に嵐山近くにご鎮座
車折神社様参拝より https://t.co/xmkyWH2hvw December 12, 2025
1RP
12月10日(水) 未明
C#3329・C#3353 廃車陸送
吹田市内にて
久しぶりの3300系の廃車という事で撮影へ
3329側はなんと臨時急行 嵐山行きの幕で登場。
廃車体を間近で見る事もでき、楽しかったです。
長い間お疲れ様でした!
#阪急電車
#阪急3300系 https://t.co/7wc7CbPRLR December 12, 2025
イマココ! 京都府京都市右京区嵯峨天龍寺造路町嵐山天龍寺前(嵐電嵐山駅) #imacoconow [イマココくん Android] https://t.co/BSm8ON4fdg December 12, 2025
第5話 お弁当の朝、君のために
5月10日 早朝5時45分
大津市・県営石郷団地3階 渡瀬家。
まだ薄暗い台所に、蛍光灯の白い光だけが灯っている。
かおるはエプロンをかけて、髪を後ろで一つにまとめていた。
いつもより三十分、早く起きた朝。
かおる
(……今日……大志くんと……
一日中、一緒……♡)
冷蔵庫を開けると、昨夜買い足した卵やウインナー、ミニトマトが並んでいる。
母はまだ寝ているし、妹の美咲と弟の陽太もぐっすり。
台所はかおるだけの世界。
まずはご飯を炊飯器からお弁当箱へ。
ふっくら炊けた白米を、そっと詰める。
今日は特別に、ハート型のおにぎりにしようかな……なんて思いながらも、
かおる
(だ、だめだよ……そんなのバレバレすぎる……!)
それでも何かアレンジしたくなった。
(普通の丸おにぎりで……でも海苔でちょっとリボンみたいに巻いて……)
フライパンで卵焼きを巻きながら、
ウインナーをタコさん形に切り込み入れて焼く。
ブロッコリーを茹でて、ミニトマトを並べて。
デザートに、昨日買ったゼリーも一個。
お弁当箱がどんどん埋まっていく。
かおる
(……これで、よし……☆)
蓋を閉めて、ふと自分の分のお弁当箱を見る。
いつもより少しだけ、多めに作った。
かおる
(……もし、大志くんが
またコーヒー牛乳だけだったら……
「これ……よかったら」って……)
想像しただけで胸がキュンってなる。
お弁当箱を包むランチクロスは、ピンクのチェック柄。
上に小さなお手紙を挟もうか迷って、でも結局やめた。
かおる
(今日……勇気、出せるかな……
大志くんに……
このお弁当、渡せるかな……)
時計は6時20分。
窓の外が少しずつ明るくなってきた。
かおるは鏡の前で制服に袖を通し、今日のために新しく買ったピンクのカチューシャをそっとつける。
鏡の中の自分は、頰がほんのり桜色。
目が、いつもよりキラキラしてる。
かおる
(……行ってきます。
今日という日を……
大志くんと、一緒に……♡)
玄関で靴を履きながら、お弁当を入れたリュックを背負う。
外はもう、5月の朝の風が優しく吹いていた。
自転車のペダルを漕ぎ出す瞬間、かおるの心は、もう京都・嵐山に飛んでいた。
── ── ──
朝8時15分
京阪石山駅 ホーム
5月の陽射しがホームをキラキラ照らしている。
制服姿の石郷中学校2年生たちが、わいわいと集まっていた。
かおるはリュックを胸に抱え、自転車置き場から小走りでやってきた。
あかりとゆうかはもうホームにいて、手を振っている。
あかり
「かおるー! こっちこっち!」
かおる
「お、おはよう……!」
見れば翔太と健一の姿もある
かおる
(あれ?大志くんは?)
もしかして、休んだりしないよね?
そんな不安が過るところに少し息を切らして大志が走ってきた。
前髪が汗で少し湿っている。
大志
「……ごめん、ちょっと遅れた……」
かおる
(……大志くん……!)
あかり
「よし、6人揃ったね!」
8時28分発 京阪普通電車・嵐山行き 入線。
ガラガラ……と思っていたら、観光客と通勤客で、朝のラッシュ並みに満員だった。
佐藤先生
「はーい!
班ごとに固まって乗ってね~!
降りる駅、間違えないように!」
ドアが開くと同時に、人波に押されてみんなが車内に吸い込まれる。
かおるはリュックを抱えて、いつの間にか大志のすぐ後ろに。
電車が動き出す。
ガタン、ゴトン。
満員のため、体が自然と寄り添う形に。
大志の背中が、かおるの胸のすぐ前。
お弁当の入ったリュックが、大志の制服に軽く触れる。
かおる
(……大志くんの匂い……
シャンプーと、少し汗の匂い……
近い……近すぎるよ///)
大志も、背後にかおるの存在を感じていた。
大志
(……渡瀬が……すぐ後ろに……///)
電車がカーブするたびに、二人の体がふわりと触れて、すぐに離れて、また触れて。
かおる
(……だめ……心臓、うるさすぎる……
大志くんに、聞こえちゃうかも……///)
大志
(……渡瀬の髪……俺の背中に……)
あかり(少し離れた吊革につかまりながら、ニヤニヤ)
ゆうか
(二人とも真っ赤で可愛い~!)
翔太
「うわ、めっちゃ混んでるな!」
健一
「……(眼鏡曇って前が見えない)」
電車は琵琶湖沿いを走る。
膳所駅から大津駅。
遠く、琵琶湖の水面がキラキラと輝くのを、かおるは見ていなかった。
そして山科駅へ続くトンネルの中。
かおるは、そっと気付かれないように、大志の背中に額を近づけた。
かおる
(……大志くん……
今日一日……ずっと、
こうして近くにいられたら……
いいな……)
ガタン、ゴトン。
まだ二人の校外学習は、始まったばかり。 December 12, 2025
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