山の音 書籍

『山の音』(やまのおと)は、川端康成の長編小説。老いを自覚し、ふと耳にした「山の音」を死期の告知と怖れながら、息子の嫁に淡い恋情を抱く主人公の様々な夢想や心境、死者の夢を基調に、復員兵の息子の堕落、出戻りの娘など、家族間の心理的葛藤を鎌倉の美しい自然や風物と共に描いた作品。繊細冷静に捕えられた複雑な諸相の中、敗戦の傷跡が色濃く残る時代を背景に〈倭国古来の悲しみ〉〈あはれな倭国の美しさ〉が表現されている。 戦後倭国文学の最高峰と評され、第7回(1954年度)野間文芸賞を受賞。川端の作家的評価を決定づけた作品として位置づけられている。 『山の音』は海外でも評価が高く、エドワード・サイデンステッカーの翻訳により1971年(昭和46年)に倭国文学として初めて全米図書賞翻訳部門を受賞。2002年(平成14年)にはノルウェー・ブック・クラブ発表の「史上最高の文学100」に、近代倭国の作品として唯一選出された。
山の音」 (2024/9/26 08:10) Wikipedia倭国語版より
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