おにぎり
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2025.12.16 16:00
:0% :0% ( 30代 / 男性 )
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しなしなのしなの、しなしなのは、帰宅するとカバンを玄関に置き捨てます。
自室に仕事道具を持ち込むと、仕事がこちらを見つめてきているようで、いつまでも安心できないからです。
まだ終わっていない、まだ逃げ切れていない、という感じがするのです。
しなしなのは、スーツだけは、ハンガーにかけることができます。そうしないと、近い未来の自分が困ることを、わかっているからです。
覚えている、と言ってもいいかもしれません。身体のほうが先に理解しています。
しかし、ブラウスと下着は床に投げてしまいます。
数日後に洗濯機に入れてしまえば同じことだと、こちらもまた、わかっています。
ベッドに横たわるとその日が終わってしまうことも、同様に知っているので、最後の力を振り絞って、すぐにシャワーを浴びます。
浴槽は、放置されて何ヶ月がたったことでしょう。
空になった容器を合わせて、シャンプーとコンディショナーが3組ありますが、どれを手に取るべきかを、迷うことはありません。
詰め替えをする心の余裕も、空容器を捨てることを覚えている記憶の余裕も、ありません。
水気が切れてからドライヤーをした方がいいから、と言い訳をしながらベッドに腰かけます。
気づけば、10分、15分経ったでしょうか。
正確な時間はわかりません。少しずつ軽くなっていく髪の感触に、慌ててドライヤーを拾い、傷みを気にします。
熱が、現実に引き戻してきます。
しなしなのは、ここで、テレビをつけます。
やや休息が取れて、暇を自覚しますが、両手がふさがっているので、スマートフォンを操作することが出来ないからです。
当然、ドライヤーの音で何も聞こえません。
何も聞こえないなあ、と思いつつ、8割方乾燥させると、ドライヤーを床に置き、テレビを消します。
特に意味はありません。何が流れていたかも、もう覚えていません。
以前のように世界に文句を言うことも、涙を流すことも、ありません。
感情がなくなったわけではなく、それを動かすコストが高すぎるだけです。反応するほどの余力が、残っていません。
明日が来ることに怯えることも、ありません。
ただ、淡々と経過してゆく時間のなかで、どこか当事者ではない感覚だけが、そこにあります。
食事は、少しでもゴミ捨ての負担が減るよう、おにぎりのみです。
この時間になると、最寄りのスーパーは閉店時刻近くであり、選ぶほどの選択肢もないことを知っています。
身体が覚えているままに、機械的に、2個。手前から取ってきたものが、テーブルに、横たわっています。
少し冷えた感触と、張ったビニールの音だけが、残っています。
ここで、コンタクトレンズを外していないことを思い出します。
朝起きて、目を開けた瞬間、視えるはずのない、エアコンの型番が読める事に絶望するのは、もう懲り懲りです。
鮮明な視界は、敗北を意味しています。
最低限の支度を行った後は、持ち帰ったペットボトルの水と共に、布団をかぶります。
「自分の支配下にある時間」を取り戻したいという無意識が、ついにスマートフォンを手に取らせます。
自由になりたいと考えているわけではありません。ただ、指が動きます。
しかし、動画サイトにも、SNSにも、感動はありません。しなしなのは、もはや何が楽しいかも覚えていません。
どうでもよくなった、という方が正確でしょうか。
目をつぶって、完了しなかったタスクと明日の段取りに思いを馳せます。
すると、そこには朝がありました。
確かに寝た、寝たはずではあるのですが、まるで一瞬の出来事です。
玄関の外の空気は冷たく、夜の続きみたいな顔をしています。
状況を飲み込むのに、時間はそう要しません。
おにぎりの残り1個を手に取り、快速電車に詰め込まれるべく、玄関のドアノブに手をかけます。
しなしなのしなの、しなしなのは、今日も、しなしなのままです。 December 12, 2025
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星井美希役の長谷川明子さんに、おにぎり🍙ポーズしていただきました…!💛😭
実は、「アイ NEED YOU」でも途中一緒にポーズしていただいてたんです‼️
ありがとうございます( ; ; )( ; ; )
やっぱりおにぎりは最強です!!!( ᵒ̴̷͈ ⌑ ᵒ̴̶̷͈ )✨🍙🍙🍙🍙🍙🍙🍙🍙🍙🍙🍙
#アイマスMOIW2025_day2 https://t.co/5Gfyz0XCXr December 12, 2025
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【魚沼市に『謎の標識』出現(上級編)】
12/16(火)
魚沼市に誕生した『4連おにぎり』標識が多くの方から反響をいただいております。ありがとうございます😃
交通安全に注意した上で、どうぞご覧ください👀
「ムムム、四連VS四連。負けられない戦い!!」
#魚沼 #道路標識 #おにぎり #4連おにぎり https://t.co/iSwZ6V2bBU December 12, 2025
8RP
毎朝オニギリ一個を食べる息子
オニギリを持って行く時に必ず一言
「ママ、ありがとうございます💕
いただきます🙏」
その言葉を聞く度に朝から胸が熱くなる😭
感謝できる心に万歳🙌❤️ https://t.co/vnud20UfhR December 12, 2025
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コンビニのおにぎりが変えないほど、倭国人は貧しくなった。
そんな声を聞きますが、倭国が一様に貧しくなったわけではありません。
貧困に近づいているのは、この構造に気づかないまま生きている人たちです。
物価が上がる、賃金が上がらない、政治が悪い、それ自体は事実です。
ただ、そこで思考と行動が止まり、怒りや被害意識を消費し続けると、時間も判断力も削られ、結果として「消費される側」に固定されていきます。
一方で、同じ環境にいても、構造を理解し、提供側・設計側に回った人は、資産と選択肢を積み上げています。
差を生んでいるのは才能や運ではなく、構造に気づいているか、いないか。
この分岐はもう始まっていて、今後さらに広がっていきます。 December 12, 2025
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・いつも食卓に置いて”ちょい足し”
・海外旅行のお供に
・毎日のおにぎりに
など、みなさんから「重宝してます!」というお声をたくさんいただいてます✨ https://t.co/5dJsBQ4Vyq December 12, 2025
3RP
【お知らせ】
2026年1月19日(月)ほかほかおにぎりクラブのサイトがリニューアルします!
さらに同日から!
『継続特典の申請受付』も同時にスタート!
大変お待たせ致しました!
新しくなるサイトと継続特典をお楽しみにお待ちください!
https://t.co/LB1qTEY5CF https://t.co/6LrfIbQT0e December 12, 2025
2RP
『陽キャ集団にいる芹沢は、俺の前だと様子がおかしい』
1 芹沢にBL妄想を知られてしまった件
今日もかっこいいなぁ、芹沢。
「はよー」
陽気な笑顔で教室に入ってきた芹沢遥人に、クラスメイトたちがいっせいに返事をする。芹沢は誰もが認めるイケメンな男子高校生だ。
ありきたりな言葉で要約すると、俺とは住む世界が違う人間。
二年になり、初めて芹沢と同じクラスになった俺は、神様に心から感謝を捧げた。
なぜならば――芹沢は、俺が理想とする光属性の〝攻め〟だったからだ。普段だったら、勝手に実在する人物で妄想なんてしない。だけど、芹沢だけは、どうしても無視できない特別な存在だった。
いま執筆中のBL小説では、芹沢を攻めのモデルにしている。陽キャ一軍男子の攻めと、平凡な先輩の受け。美形×平凡に年下攻め、あまりに最高すぎる組み合わせだ。
俺の趣味は、人にはぜったいに言えない。BLの妄想と、それを小説にすること。
だけど、あくまでBL妄想は趣味の範囲だ。もしも奇跡が起こって女の子と恋人になれたらいいなとは思う。でも、現実の俺はクラスの女子と話すだけでも緊張して赤面している始末だし、今世での恋愛はもう諦めている。
……あれ、いつものノートどこやったっけ。
心の中でぶつぶつと言いながら、小説の続きを書き進めようと、机の中にあるはずのノートを探していた、その時。
「鈴木」
いつものメンバーのところに行くのかと思いきや、芹沢はなぜか机の前に立ち、俺のことを見下ろしていた。クラス中の視線が、一斉にこちらに集まるのが肌感覚でわかる。
「……鈴木。おーい、鈴木。しっかりしろ」
反応のない俺を見て、芹沢がつぶやく。
どうして芹沢が、俺なんかに話しかけているのだろう。
恐る恐る見上げた瞬間、芹沢の完璧な顔立ちが視界いっぱいに広がる。
やっぱ今日もかっこいいな、芹沢……。
「なぁ鈴木、聞いてる?」
ぐいっと顔を近づけられ、思わず顔が熱くなった。
「あっ、ご、ごめん……ぼうっとしてた。芹沢、なんか用?」
これまでクラス一の人気者である芹沢とは、二回しか話したことがない。
一回目はたまたま靴箱の前で鉢合わせした時の「おはよう」で、二回目は芹沢が落とした消しゴムを拾った時の「鈴木、ありがとう」。それだけ。
たった二度の短い言葉のやり取りが、俺の記憶に焼き付いていること自体がなんだか痛々しい。
「これ、鈴木の?」
「なっ……!」
ふいに目の前に差し出されたノートを見て、俺の心臓は狂ったように鳴り始めた。汗がどっと噴き出す。
これはまずい。非常にまずい。
「昨日、選択授業あったじゃん? そん時、間違って俺の机に入れてなかった?」
「……い、入れてたかも」
「そっか、よかったわ。名前なかったけど、たぶん鈴木のだろうって――」
「なっ、中身読んだ!?」
芹沢の言葉をさえぎって食い気味に問うと、俺の声は予想以上に大きく教室に響いてしまった。
「ああ、読んだ。でさ、ここに書いてある芹沢遥人ってキャラ、もしかして俺がモデル?」
お、終わった……。
芹沢はノートを開き、俺が描いた下手くそな芹沢の似顔絵と、キャラ設定が書かれたページを指差している。
ノートには、〝芹沢遥人〟という名前と、はっきりと〝学校一のイケメン〟〝陽キャ一軍〟〝健気攻め〟の文字。
「そっ、それはっ……あ、あの……」
俺は言葉に詰まり、なにも言えなかった。頬が燃えるように熱い。
なんて救いようのないばかなんだ。せめて、芹沢の名前だけでも変えておけばよかった。
「今日の昼休み、三階の空き教室で待ってるから」
「えっ……? ちょっ……!」
なぞのひとことだけを残し、芹沢は俺のノートを手にしたまま、佐伯たちのところへ歩いていってしまった。
芹沢の背中に向かって「ノート返して!」と叫びたかったけれど、声が出なかった。
芹沢をモデルにした小説のプロットを、まさか本人に見られてしまうなんて。
きっと芹沢は怒っているに違いない。
どうしよう……。またあの時のように、俺の好きなものをばかにされてしまったら……。
二年になって、やっとひとりきりの平穏を取り戻したのに――。
ちょっと待ってくれ。これは明らかに、非常にまずい事態になった。
昼休み。空き教室にて、クラスで一番人気者な芹沢とふたりきり。
「これって小説?」
向かい合って座っている芹沢の尋問に、俺は生きた心地がしないまま答えた。
「……しょ、小説じゃなくて、プロットです」
「なんで敬語なんだよ。てか、プロットって?」
「小説の前の段階っていうか、それを元に小説を書く的な……設計図みたいな感じ……です」
以前、ネットで調べた知識をつぶやく。芹沢は「へぇ、かっけー」と言いながら、俺がノートに書いた手書きの文字を興味深そうに目で追っていた。
「か、勝手にモデルにして、本当にすみませんでした。お、お金でも、なんでも差し出すので、SNSに晒すとか……し、しないでもらえると助かります」
どこに出しても恥ずかしい、俺のBL妄想が詰まったノート。その中身を頭に思い浮かべ、俺は赤い顔で芹沢に懇願した。
「なんだよ、それ。ちょっと傷ついたんだけど」
芹沢は少しだけ眉間に皺を寄せると、「誰にも言わねーし」とむっとしたように付け加える。
「ご、ごめんなさい……」
「謝んなくていいって。モデルにしてもらえたのすげぇうれしい。俺も自分のこと攻めって思ってるし」
「えっ……?」
聞き間違いだろうか。今、芹沢の口から〝攻め〟って……。
「あれ、もしかして誤解されてた? 俺、好きだよ」
俺はぽかんと口を開けた。
「BL。もともと姉貴がよく読んでてさ」
聞き慣れた単語が耳に届き、思わず身を乗り出した。
「ほんとに!?」
「うん」
「せ、芹沢、BL読むの?」
急に親近感が湧き、じっと芹沢を見上げた。芹沢は「お、敬語とれた」と飄々と笑っている。
「読むよ、BL。自分でも持ってるし、ときどき姉貴の本棚から借りる時もあるから」
「じゃ、じゃあ腐男子ってこと?」
かすかな希望を込めて聞いた俺に、芹沢は少しだけ首を傾げる。
「ふだんし? なにそれ」
「あ……え、えっと、BLが好きな男の人のことを、そう呼んだりします……。い、今言ったことは、忘れてください」
「待って待って。また敬語に戻ってんじゃん」
期待してしまった自分が恥ずかしくなって、赤面したままうつむく。やっぱり芹沢が、俺と同じ腐男子なわけがないのだ。
「……かわい」
芹沢の小さい笑い声と、つぶやきが聞こえる。
「……へ?」
「言いたくなかったらいいんだけどさぁ、鈴木って男が恋愛対象なわけ?」
「あっ、ちっ、違う……そっ、そういうわけじゃない!」
「あー……そっか」
なんだか残念そうな顔をしている……ような?
「鈴木は腐男子……なんだよな?」
「……あ、はい」
「じゃあ、俺にもいろいろ教えてよ。BLは好きだけど、まだまだ勉強中だから。俺も腐男子ってやつになりたい」
「で、でも」
「今まで読んだのだと、ピーヒャラ松子先生が好みだった。あと、小説だと石橋叩割先生」
ぱっと顔を上げて、芹沢を見る。
「お、俺も好き! すげぇ好き! 石橋叩割先生のは作家買いで、小説もコミカライズもぜんぶ持ってる!」
「やっぱ趣味一緒じゃん。鈴木が書いたこれも性癖ど真ん中だったから」
ノートを揺らしながら、芹沢が言った。
「ほんと……?」
「鈴木に嘘はつかねーって」
爽やかな笑顔で最高にうれしい言葉をぶつけられ、全身がどろどろに溶けそうになる。芹沢は圧倒的な光属性で、やっぱり俺の理想の攻めだ。
「あ……ありがとう、ごっ、ごじゃ、ります」
「みやびに噛みすぎだろ」
けらけらと笑われた俺は、顔が熱くてしかたなかった。
「お、俺、情けないんだけど……昔から緊張すると、噛んだり、赤面したりするから……」
そういう自分をいつまでたっても好きになれない。だからこそ、正反対な芹沢に惹かれ、憧れているのだ。
芹沢はなにを思っているのか、じっと俺を笑顔のまま見据えてくる。
「な、なに……?」
「かわいいなと思って」
「か……?」
一瞬、なにを言われたのか、わけがわからなかった。
「かわいいといえばさー、年下攻めって、かわいいよな」
「えっ、わ、わかる! 年下の攻めが生意気であればあるほどいいし、あがけばあがくほどいい!」
「解釈一致」
パンと右手でハイタッチを交わし、どちらからともなく笑った。
まるで殴り合った後、わかり合えた不良たちのような……。その比喩があっているかどうかはわからないけれど、少なくとも俺と芹沢には、言葉にできないなんらかの絆が生まれた気がしていた。
「このノートに書いてあるプロット? の小説は完成した?」
「ま、まだ。六割、七割……くらいかな」
「マジ? 読ませて」
ノリノリで笑う芹沢に見つめられ、そっと目を逸らす。
「でも……誰にも読ませたことないから」
「じゃあ、俺が鈴木の『読者第一号』になるわ」
誰かに読ませるなんて想像しただけで死にそうだ。ましてその相手がキャラのモデルである芹沢だなんて、もっとありえない。
そんな迷いを見透かしたように、芹沢は太陽みたいな笑みを浮かべる。
「俺にちょうだいよ。鈴木の『読者第一号』」
ぐっと覗き込んできた芹沢のきれいな瞳に、戸惑う俺が映っていた。
「決め台詞、やば……」
「キュンとした?」
「しょっ、……正直、しました。でも、もっとよくなるかも……。『俺にちょうだいよ、鈴木の〝ハジメテ〟』とか……? あ、〝ハジメテ〟はカタカナで」
「待って、エロい。さすが鈴木先生」
「……せっ、先生って呼ぶのやめて」
笑っている芹沢に、俺は大変申し訳ない気持ちで懺悔した。
「実は……最後まで書いたことないんだ、小説」
「え、マジ?」
「うん……。たいてい『これほんとにおもしろいんか病』を患って、途中で離脱しちゃうから……」
目下の悩みを素直につぶやくと、芹沢は切れ長の瞳をおかしそうに細めた。
「なおさら読みたくなった。鈴木のBL小説」
「……うぅ、でも」
「俺に鈴木の〝ハジメテ〟くれんの? くれないの? どっちなんだい! 筋肉ルーレットスタート!」
イケメンな芹沢らしからぬ冗談に、ぶはっ、と噴き出し、そのままツボにハマってしまって俺はしばらく笑っていた。
「思いのほかウケたわ。ってことで、俺にちょうだい、鈴木の〝ハジメテ〟」
そう笑う芹沢は、なんだかいつもより表情が柔らかい。
「……お、俺のでよければ、……あげる」
もうヤケクソだった。それに、いつか誰かに読んでもらいたい、そんな密かな願いを抱いていたことも事実だったから。
「ど、どうぞ」
スマホのメモアプリを立ち上げ、芹沢に差し出す。
「ノートじゃないんだ」
「あ……うん、小説はメモアプリに書いてる」
芹沢はメモアプリを、静かに読み始めた。芹沢に読んでもらうなんて無謀としか思えない。
もう無理。口から心臓出る。
芹沢は驚くような集中力であっという間に読み切ると、放心したようにぽつりとつぶやく。
「……めっちゃ続き気になるところで終わった」
「ほんと!? ていうか、ちゃんと小説になってる!? 受けに好感持てる!? 攻めはかっこいい!?」
「小説になってるって。すげぇな、鈴木。受けもめっちゃ好きだし、かわいい」
「……う、うれしい……ありがとう、芹沢」
「それにまぁ、攻めのモデルもいいから」
「ははっ、それはそう」
俺の中で芹沢の好感度が爆上がりしていた。なんていい読者第一号なんだろう。
「続き気になるわ。書いてよ、今」
「い、今……?」
「そう今」
初めて読んでもらえた高揚と、その読者第一号が芹沢であることに、とてもドキドキしていた。
「たしかに今なら続き、……書けるかも」
手元に戻ってきたスマホに、急いで脳内の妄想を書き留めた。実は一週間も止まっていた小説の続きが、嘘のように頭の中に沸き上がってくる。
「見づれぇわ。鈴木、ここ来て。ここなら俺も画面見えるから」
俺の隣でスマホの画面を覗き込んでいた芹沢が、もどかしそうに口を開いた。ここ、と指差された場所は、芹沢の足の間だった。
「……え、でも、な、……なんか変じゃない?」
「なんで? 変じゃないよ。ほら、早く」
芹沢の圧に押されるまま、彼の足の間に座った。
やっぱり芹沢は足が長いとか、いい香りがするとか、芹沢の顔が近くてハズいとか、そんな煩悩に呑み込まれそうな俺を知ってか知らずか、芹沢が耳元でささやいてくる。
「鈴木、居心地悪くない?」
「……ない、けど」
俺が椅子から落ちないように、ぐいっと体を引き寄せて芹沢が言った。
「それでは鈴木先生、読者第一号のために続きをお願いします」
「……は、はい」
そうだ、〝ハジメテ〟の読者の要望には応えなければ。
俺の腹に回る芹沢の手とか、俺の肩に乗る芹沢の整った顔とか、ミントの匂いのする息とか、初めて親以外の誰かに強く抱きしめられている感覚とか、そういうのは無視をして……。
「芹沢ー頼まれてた昼飯ー。って、え、なにしてんの?」
騒がしい足音が近づいてきたと思ったら、同じクラスの一軍連中、佐伯と岩崎と竹内が少しだけ面食らったみたいに俺たちを見つめていた。
彼らは順番につぶやく。
「鈴木だー」
「芹沢に捕獲されてるし」
「お前ら、そんな仲良かったっけ?」
のんきな笑顔をしているのが佐伯、その肩を抱いてからかうように笑っているのが竹内で、怪訝そうにしているのが岩崎だ。
彼らはそれぞれ背が高く、もちろん顔面偏差値も俺よりはるかに高い。
「捕獲してねぇよ。交流を深めてるとこ」
「……芹沢の一方通行じゃなくて?」
竹内の疑問は、俺の疑問でもある。
「ちげーし。だよね? 鈴木。なぁ、そうだろ。そうだって言えよ」
「その言い方がすでに、一方通行なんだけど」
佐伯がけらけらと笑い、近い席に腰を下ろす。それを合図に、岩崎、竹内も続いた。
「まあいいわ。メシ食っていい?」
「どーぞどーぞ」
柔道部の太い腕を駆使し、岩崎が総菜パンの袋を開ける。
「彼女が作ってくれたんだよねー」
ノロケている佐伯は、手作りの弁当。竹内は購買で売っている、からあげ弁当を食べ始めた。
和やかな昼休みだ。俺以外は。
「あのさ、芹沢」
完全に正気に戻った俺と、「ん?」と相変わらず距離の近い芹沢。
「俺もご飯、た、食べようかな? か、買ってこないと」
芹沢の腕から逃れようとしたのに、うんともすんとも言わない。なんて馬鹿力だ。
「大丈夫。鈴木の分も買ってきたって」
「俺らが、な?」
竹内のツッコミに、へらへらと芹沢が笑った。
「金出したのはね、俺だからね。それはわきまえないと」
「ねぇ~~、当たり前のことをさもえらそうに言う~~。芹沢構文~~」
佐伯の台詞を聞き流し、芹沢は俺を抱きしめていないほうの手で、竹内からレジ袋を受け取った。
今なら逃げられるかもしれないと腰を浮かせる。けれど、逆にぐいっと引き寄せられ、さらに芹沢との距離がゼロに近づいてしまった。
「鈴木、どれがいい?」
「め、明太子おにぎり……」
「俺はサンドイッチにしよー。ツナマヨあげるわ。たまねぎ辛くて食べらんないんだよね、俺」
どうやら芹沢はイケイケな見た目に似合わず、口がおこちゃまのようだ。
「鈴木は俺が食べさせるから、続き書いて」
「どういう状況なん?」と竹内。
「シュールすぎ」と佐伯。
芹沢は丁寧におにぎりの海苔を巻き、口元に差し出してくる。もうなにを言っても無駄なような気がして、俺はぱくりとそれを頬張った。
「おいしい?」
「お、おいしい……けどさ、やっぱ変じゃない?」
「変じゃないって」
おにぎりを咀嚼しながら、スマホをぎゅっと掴む。わからない、俺にはなにが正解なのか。
「鈴木、なんの労働させられてんの?」
「弱み握られてる系?」
「だめでーす。俺と鈴木だけの秘密でーす」
「……嫌だったら、俺らにマジで言って? こいつ、ワガママボーイだから」
「鈴木先生は集中してんだよ。話しかけんな」
人様に食べさせてもらうなんて、幼稚園以来じゃないだろうか。
続き続き、とせがんでくる読者第一号の芹沢。無視できるわけもなく、小説を書きながら、芹沢が口元に運んでくるおにぎりをむしゃむしゃと食べた。
「なんなの、お前ら。笑えんだけど」
「鈴木の効率を上げるための、『芹沢システム』だから」
ふざけた芹沢に、三人がそろって「「「なんだそれ」」」と総ツッコミしている。
俺はタイミングよく差し出してくる芹沢の手つきに感心しながら、自然と口を開けていた。……案外、いいシステムかもしれない。
「鈴木にこうして食べさせてると、アレ思い出すなーアレ」
「なんだよ」
「牧場でウサギに餌あげるやつ」
高一の時に行った研修旅行のことだろう。去年は芹沢たちとは別のクラスだった。
俺もウサギに餌をあげたかったのに、なぜか俺の番になったら、ウサギはこっちを見もしなかった。
「芹沢、あのウサギにかわいいかわいいって、餌やりすぎてたもんな」
お前が原因か、芹沢。
「満腹になってるウサギもかわいかった」
「……なんか微妙にヤンデレを感じんだよなぁ」
「は? 俺は健気攻めだし。なぁ、鈴木?」
芹沢の言葉にびっくりして咳き込んでいると、不思議そうな顔で佐伯が「攻めってなに?」と聞いてくる。
「いや、こっちの話」
「……どうせ、BLだろ。芹沢、好きだから」と岩崎。
驚いたことに、芹沢がBLのことを話すのは今に始まったことではないらしい。
「つうか、どこが『健気』だよ。『ワガママ』の間違いだろ」
「あぁ? やんのか、こら」
佐伯たちの態度はとてもフラットで感心してしまった。彼らは顔面偏差値が高いばかりか、気遣いもできるらしい。
「鈴木、手が止まってる。書いて」
「……あ、ああ、うん、ごめん」
「あとちゃんと食べて。細すぎ」
芹沢の手が俺のあばらをするりと撫でる。びくっと少しだけ体が反応してから、今さらながら真実に気がついた。
こんな状況で書けるわけがないて、芹沢。
ここまでお読み頂いてありがとうございました!
2025/12/20 発売です!
どうぞよろしくお願いいたします~! December 12, 2025
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#IRIAMメンテ中のフォロー祭り
おにぎり屋さんになりたい
「白い大理石」です🙇🏻♀️✨️
✮圧倒的個人勢🌟
✮好きなものはおにぎり🍙と歌うこと
✮12月5日初ライブ🔥
✮YouTubeにて歌ってみた公開中🎤◝✩
🤍♻️💬👤全巡回
#IRIAMライバーをみつけだせ
#おはようVライバー https://t.co/iUZStgyRCL December 12, 2025
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【12月16日の運気】
今日は一部要注意日の「危」
高いところ・登山・水辺など
危険を伴う場所は避けるのが安心⚠️
またケガにも注意したい日なので
足元や手元は丁寧に◎
マヤ暦ではチャンスをつかむ「青い手」が入り
手を使うことが金運アクション🖐️
【今日のアクション】
・手芸やお料理を楽しむ🧶🍳
・ハンドケアやネイルで運気UP💅
・丁寧な動作を心がける
ラッキーカラー:ブルー💙
ラッキーフード:おにぎり🍙
#今日の運気 #金運アクション December 12, 2025
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主にゲマズ推し(すこん部・ミオファ・おにぎりゃー・ころねすきー)の方向けとはなりますが、ホロリス交流用のDiscordサーバーを作成しました🙌
配信を同時視聴したり、一緒にゲームやホロカをしたり、グッズの交換募集をしたり、様々な交流ができるように設計したつもりです‼️
ご興味がありましたら、ぜひご参加ください💪
もちろん、ホロリスであれば全員大歓迎です٩( 'ω' )و
https://t.co/M2roE4Y9ju December 12, 2025
1RP
「おかかおにぎり」に入れるだけで新感覚な味わいが楽しめる“さけるチーズ”。独特の食感とコクはほかにないおいしさです!ごはんの熱でとろけるのがまた、いい。 https://t.co/3ddVfMdcNz December 12, 2025
1RP
え、モスのライスバーガー、そんなに海外ウケ悪いの?!ライス部分がおにぎりより固めだからか?
あと誰になんと言われようともパンチョのナポリタンは至高。
お赤飯は…まずいまずくないを真面目に考えたことがなかったなあ。祝い飯だし。 https://t.co/HydjxSY1PU December 12, 2025
1RP
87歳女性ごオニギリ2個(販売価格518円)を万引窃盗で逮補されるほど困窮する一方、
こちらの70代女性は旦那が亡くなり年金が減り、月20万円で暮らしてるけど、医療費と介護保険料がキツくて生活は苦しいので、税金納めた人は優遇して欲しいとのこと
これは共感できる…?
https://t.co/lvzk4DFzEN December 12, 2025
1RP
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