倭国文学に導かれた日々

中国にいた頃、私は倭国文学をたくさん読みました。古典文学の名作『源氏物語』は原作だけでなく、映画版も観ました。

『窓ぎわのトットちゃん』に描かれた教育観にも深く影響を受けました。安房直子や宮沢賢治の童話も大好きで、お二人の作品はほとんど買いそろえています。

太宰治の『人間失格』、芥川龍之介の『羅生門』も読みましたし、東野圭吾の小説も好きです。上野千鶴子さんの著作にも触れました。そのほかにも、さまざまな倭国の作家の本を読み歩きました。

また、倭国の俳句や花道に関する本、倭国美学の「侘寂]「幽玄」「物哀]といった思想にも強く心を動かされました。

もちろん、黒澤明や宮崎駿の作品もほとんど観ています。日頃から倭国語の歌やインストゥルメンタルもよく聴きます。

こうして振り返ると、私の倭国への思いは多方面にわたり、生活の中のさまざまな場面に息づいていると感じます。 December 12, 2025

『木野評論 臨時増刊 文学はなぜマンガに負けたか！？』（98年刊）を古本屋で発見。やったー。
宮崎駿・網野善彦・梅原猛らの対談が目当てで購入したが、その他の対談、インタビュー、寄稿どれも面白い。谷本奈穂による「高校生読者が好む漫画キャラクターのジェンダロール傾向調査」が興味深かった。 https://t.co/i2O1AmkXrd December 12, 2025

【本日発売】好きな飛行機を描こうと、長編大作の息抜きとして始まった「紅の豚」（1992年）。魅力的な実寸大のエンディング・イラスト等、未発表15点含む85点を完全収録。

宮﨑駿／スタジオジブリ 編『紅の豚』〈宮﨑駿イメージボード全集5〉☞ https://t.co/YCNwoT0sA1 https://t.co/hBlg5GPDuV December 12, 2025

蛾食 六子
ロリータパヤオが黒い蛾を食べすぎて体が黒ずんでしまった姿

蝶食 七子
タカギタツヤが黒い蝶を食べすぎて体が黒ずんでしまった姿 https://t.co/MIjzmftGf6 December 12, 2025

果てしなきスカーレットは細田版『もののけ姫』である⑧「細田守が破壊したかったモノ」

宮﨑駿はロケハンや資料収集を徹底的に行い　その上で、「現実通りに動かすモノとそうでないモノ」を取捨選択しながら、イマジネーションの世界の中に独自のエコシステムを構築している　

だからこそ、作中での様々な要素が全て有機的に結びつき、わずかなセリフ、刹那の目配せ、背景の小石一つに意味が生まれる

観客はその完璧な世界観を意識的・無意識的にも感じ取れるからこそ、『千と千尋の神隠し』で何の伏線もなく千尋が「大当たり〜」しても受容できるのだと考えている

そして、細田守は、そのような宮﨑駿流ウェルメイドを本作の通り天からの雷で破壊したかったのだと思う

#果てしなきスカーレット　#細田守 December 12, 2025

果てしなきスカーレットは細田版『もののけ姫』である⑧

宮﨑駿はロケハンや資料収集を徹底的に行い　その上で、「現実通りに動かすモノとそうでないモノ」を取捨選択しながら、イマジネーションの世界の中に独自のエコシステムを構築している　

だからこそ、作中での様々な要素が全て有機的に結びつき、わずかなセリフ、刹那の目配せ、背景の小石一つに意味が生まれる

観客はその完璧な世界観を意識的・無意識的にも感じ取れるからこそ、『千と千尋の神隠し』で何の伏線もなく千尋が「大当たり〜」しても受容できるのだと考えている

そして、細田守は、そのような宮﨑駿流ウェルメイドを本作の通り天からの雷で破壊したかったのだと思う

#果てしなきスカーレット　#細田守 December 12, 2025

果てしなきスカーレットは細田版『もののけ姫』である⑧

宮﨑駿はロケハンや資料収集を徹底的に行い　その上で、「現実通りに動かすモノとそうでないモノ」を取捨選択しながら、イマジネーションの世界の中に独自のエコシステムを構築している　

だからこそ、作中での様々な要素が全て有機的に結びつき、わずかなセリフ、刹那の目配せ、背景の小石一つに意味が生まれる

観客はその完璧な世界観を意識的・無意識的にも感じ取れるからこそ、『千と千尋の神隠し』で何の伏線もなく千尋が「大当たり〜」しても受容できるのだと考えている

そして、細田守は、そのような宮﨑駿流ウェルメイドを本作の通り天からの雷で破壊したかったのだと思う
その「天からの雷」とは、現代アートの手法だ

#果てしなきスカーレット　#細田守 December 12, 2025

果てしなきスカーレットは細田版『もののけ姫』である⑨

ここからは、細田守が如何にして現代アートの手法で宮﨑駿流ウェルメイドを破壊したかについて私見を述べたい

まず、本作の主要モチーフであるハムレットについて。宮﨑駿流の手法でも、原作とした作品の内容がアニメでは一見すると跡形もないというのは珍しくない。（これに関する細部は割愛）

しかし、スカーレットを除くすべての要素を忠実に流用した上での換骨奪胎というのは宮﨑駿を含め他に見たことがない

16世紀末デンマークの背景美術については執拗なほど、おそらく全ハムレット作品でも存在し得なかったレベルで詳細に描写されている（私も背景の肖像画の技法やスタイルについて当時存在しうるものだと確認した）

だからこそ批判派はハムレットとの違いに敏感になってしまう　では賞賛がその「違い」を無視していい、という感覚はどこから来るのか？

それは、E・ホッパーの「ナイトホークス」とバンクシーの「その椅子使ってますか」の関係性を思い起こさせる

この作品において、引用元のナイトホークスはほぼコピペであるが、そこは誰も問題視していない　重要なの作品に込められたメッセージだ

#果てしなきスカーレット　#細田守 December 12, 2025

果てしなきスカーレットは細田版『もののけ姫』である⑩

細田守にとってのハムレットは、バンクシーにとってのナイトホークスなのだ

そう考えると賞賛派が本作におけるハムレットの引用のされ方について言及しないことにも辻褄が合う

これは、神曲の引用についても同様のことが言える

バンクシーは、名画のパロディ的作品どころか、マリリン・モンローの写真を元にしたウォーホルの作品を元にしたアートすら発表している

細田守はアカデミスム的とも言える宮﨑駿流ウェルメイドに対して、バンクシーのように自由な引用をアニメ界に持ち込んで対抗したのだはなかろうか

#果てしなきスカーレット　#細田守 December 12, 2025