宮大工 トレンド
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2025.12.07 10:00
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フロイスが絶賛した大工の木造建築技術は今も世界に誇れるものだと思うのだが、最近の建築現場では木造の建築物が激減しており、木造の場合でも釘やボルトを用いない伝統的な建築技術が用いられることは寺社の修復工事などにほとんど限られている。
そのために宮大工の仕事は減少してきており、現在では高齢化が進んで人数も全国で百~百五十人程度と言われていている。宮大工だけでなく一般の大工も、屋根瓦の職人も、白壁を塗る左官職人も同様な傾向にあるのだが、こんな状況では全国各地に存在する古社寺や古城、古い町並みなどを、文化的価値を減じることなく維持することが次第に困難になって行くことは誰でもわかる。長い年月をかけて技術を習得しても、宮大工の収入は決して多くなく、これでは求人してもなかなか志望者が集まらないことは当然だ。
財務省の財政均衡主義的な考え方により文化財に関する予算が長きにわたり出し渋られ、文化財修復待ちが蓄積され、このままでは後継者不足の為に技術断絶が生じるリスクがあることが指摘されている。
全国で国宝・重要文化財級の建造物は三千を超えるのだが、木造建造物は百年も経てば劣化・老朽化が進み、それを長く放置すれば長期的にわが国の歴史的文化遺産としての価値が失われて行くことになる。そのことは観光国としてのわが国の魅力をも失うことになるのだが、そうならないことを祈るばかりである。 December 12, 2025
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