「結果＝価値じゃない。結果が“価値として届くまでの物語”があるかどうか。」

数字そのものより、そこに至るまでの積み重ねが世の中に共有されているからこそ、箱根優勝やマラソンの好記録は注目される。

実業団を“芸能事務所”に例えてたくだりも印象的で、大学みたいにメディアが文脈を作ってくれる環境じゃなくても、自分たちで物語を紡げば価値は生まれる。

正直、法政だからこそそれがよく分かる。上位校みたいに勝手にストーリーがつくわけじゃない。だからこそ、「誰かがやらなきゃ」って気持ちが強くなった。それが自分がSNSを本気でやろうと思ったきっかけでもあった。

練習の空気や人柄、努力の積み重ね——外からは見えない“文脈”が山ほどあるのに、それが届かないまま数字だけで評価されてしまう悔しさがたまらなくて。だったら自分が言葉にして、形にして、チームの価値を外に届けたいと思った。

実際SNSを運用してみると、数字を並べるだけじゃ人は動かない。でも、選手の存在が“結果の先にある何か”として伝わった瞬間は、画面越しでも確かに反応が返ってくる。

強いチームだからファンが生まれるんじゃなくて、ファンが生まれる仕組みを持っているチームが強くなっていく——その逆説的な構造も、現場で感じてきたことにすごく近い。

実業団だけじゃなくて、大学駅伝、いやもっと広くいえばスポーツにおいて今後求められるのは、結果が“価値として届くまでの物語”があるかどうか。

自分ももっと価値を生み出せるチームに、きっとできる。そのために、自分にできることはまだまだあると思ってる。 December 12, 2025