俵万智 トレンド
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2025.12.19 03:00
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「砂糖って甘いんだよなぁ」という素朴な感想にもクソリプは無限につけられる。「世の中には味覚を感じられない人もいるのだが??」「みんなの総意のように言うな」「砂糖が甘いと言うのなら、塩のしょっぱさにも言及すべき」「私は砂糖を禁止されて生きてきました。そう言えるのが羨ましいです」等々。以下、読んで欲しい。
まず、著者の言葉を引用する。
「数年前、まだXがツイッターだったころ話題になった『クソリプの分類図』というものがあって、非常によくできているので、これを活用しながらクソリプについて考えてみたい。
話題になったのは石榴さんという人のツイートで『どんなに当り障りのないツイートも、拡散されるとクソリプがくるという法則について考え、クソリプを分類してみた』とあり、具体例として『砂糖って甘いんだよなぁ』に付く典型的な八つのクソリプを示し、命名している」
八つとは、具体的には次の八つを指す(元ネタのツイートもリポストしているので参考まで)
①主語決めつけ型
個人の感想であるつぶやきの主語をわざと大きくし、すべての人がそうではないのだから決めつけるなという言いがかりをぶつけてくる。→例:「国民の総意みたいに言わないでほしい」
②斜め上から型
配慮が足りないという非難。例:「世の中には味覚を感じられない人もいるのだが??」──ただし、若干学ぶところもある。「発信する前に一呼吸おいて、想像力を働かせ、不快な気持ちになる人がいないかを点検する習慣自体は大切」なのはそうだからだ。
③一概には言えない型
この世のほとんどすべてのことは色々あって一概には言えない、という総括。例:「砂糖の甘みにもいろいろあり、人が感じる甘味は糖度だけでなく形状にもよる。一概には言えない」
④自分語り型
感想や意見を言うとみせかけて、結局は自分のことを語っているにすぎないクソリプ。例:「砂糖を毎日食べていますが、甘いと感じたことはないですよ」
⑤クオリティ要求型
より高いクオリティを相手に求めることで、相手を下げ、何か言った気になるクソリプ。問題を解決することが目的ではなく、相手をもっともらしく攻撃することが目的になっている場合が多い。例:「砂糖が甘いと言うのなら、塩のしょっぱさにも言及すべき」
⑥家庭事情申告型
これは、④の派生型。生い立ちや生育環境をからめ、否定や無視がしづらいやっかいなタイプ。例:「私は砂糖を禁止されて生きてきたので、そう言えるのが羨ましいですね」
⑦独り言型
ただモノ申したいだけの毒にも薬にもならない独り言。例:「うーん、砂糖が甘いというのは一理あるけど、レモンを酸っぱいと思うのは自分だけ?」
⑧バカ
例:「砂糖が甘いから何? 嫌なら食べなきゃいい」
これらのうち、特に⑤についての著者の考察が面白い。
「社会的な活動に力を入れている人の発言に、この手のクソリプが付いているのをよく見かける。たとえば〇〇地区の貧困問題について問題提起をしているツイートに『〇〇地区だけではないですよね』『△△地区のことは、どうなんですか?』というように。△△地区にも問題があると感じるなら、あなたが問題提起すれば? と思うのだが、そういう気配はみじんもない。
根底にあるのは、善を為す人への反感や不信感のようなものだろう。善そのものは否定できないので、見落としているとか偏っているとかいう言い方で、なんとか貶めたいのだ。あるいは、自分はこういう問題にも気づいているというマウントが混ざっていたり、そもそもの思想が対立していたりもする。
より高いクオリティを相手に求めることで、相手を下げ、何か言った気になるというクソリプである。
しかしどういう立場でそのクオリティを求めているのかは明らかにされないままだ。
『その視点はありませんでした。もっとお話を聞かせてください』と歩み寄ることで、建設的な対話になる……という例は、残念ながら私は目撃したことがない。問題を解決することが目的ではなく、相手をもっともらしく攻撃することが眼目なのだろう。その魂胆を見抜いて、自分を消耗させないことも、ひとつの知恵である」
そして、このような言葉を語ってくれた上で、著者はこのくだりをこう締めくくる。
「トゲのある言葉を投げられて、傷ついたり消耗したりせぬよう、クソリプの構造を知って見抜く目を持っておくのは、賢明な自衛策だ。ネット時代を生きる知恵と言ってもいい。そして万が一にも、自分がクソリプ製造機にならぬよう気をつけることも、もちろんである」
俵万智@tawara_machi 『生きる言葉』新潮社@shincho_shinsho December 12, 2025
2RP
俵万智さんの
『最後とは知らぬ最後が過ぎてゆく
その連続と思う子育て』
という詩が大好きなのですが
3歳になった長女と、毎晩「読んで」とせがんでくる絵本を読んでたとき。
ふと、あんなに沢山読んだ「だるまさん」をもうお願いされなくなったことに気づく。最後のだるまさんはいつだったのかな December 12, 2025
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