もちろんなくて、22歳の頃のときめきから、30歳の葛藤と幸福、35歳のもう一度の喜びや37歳の離婚に至るまで、全て抱えて「最適な」家族のすがたを選択していく過程がとにかく丹念に描かれていた。
30代になってから......というか子供ができてからの夫婦ゲンカがとにかく胃が痛くなるくらいキツくて、後半になるにつれもうすごい顔をして見ていたと思うが、それだけにラストの「転機」に心救われた。そしてその転機があっても別れるというのはむしろ自然なことだと思った。
彼らの選択とその後を見て、関係が続く喜びと別れた悲しみ両方持っていい、家族というものが形として変わってもいいし、一方で大切にしていたものが壊れたことに悲しんでいいんだと思わされた。前向きな終わりでもあるし、後ろ向きに感じることも肯定してくれる、一歩進んだ家族の映画だと思う。#佐藤さんと佐藤さん December 12, 2025