うようよしている。

今はSNSの時代だ、この人かっこいいなと、軽い気持ちフォローしたら、DMが来て、最初は無料でいいからと、店に誘い込まれる。

僕もホストに行ったことは何度もある。

店はきらびやかで豪華だ、ホストくんたちは確かにイケメンで、さすがにヤクザにテーブル乞食といわらるほどだ、喋りがものすごく上手い、男の僕でさえ、心地よかったのだ。

そこには、シャンパンコールや、ヘルプや、ランキングシステム、ラストソングなど、女の子にお金を使わせる仕組みが、女の子を泥沼に引き落とす仕組みがこれでもかと用意されている。

こんなの、無防備な女の子は、はまっちゃうよ。

今では、塩村さん（@shiomura ）はじめ、立憲民主党が問題視し、そしてやがては自民党も、警察も問題視したホストクラブ問題だが、昔は誰も問題にしていなかった。

今でもまだ残存しているが、ホストの内情、そこで苦しむ女の子たち、そして働く男の子たちまでが苦しんでいる、搾取の構図を知らないメディアが、面白がってホストをアイドル化していた（僕は、ホストクラブを紹介した記者さんが、ホストを良く書く記事を書いたからブチギレたことがある。その点で、僕は、歌舞伎町ライターで有名な佐々木チワワさん（@chiwawa_sasaki
）に対して、僕は批判的だ。彼女は、文章は上手いし、頭も良いと思うが、ホストの、歌舞伎町の、良い部分しか描いていない、当事者意識から、抜けきれていない、彼女の本を読むと、歌舞伎町の甘い部分ばかりを吸わされる、ホストが存在して、その存在を知らしめるのは構わない、でも、そこではリスクも同時に説明すべきだ。彼女の本は、肺がんリスクの説明の書いていないタバコのようだ。その点、歌舞伎町やホストの話は、妹尾ユウカ（@yuka_seno ）のそれの方が、数段解像度が高い、そして何より、僕の贔屓かもしれないが彼女の方が数段、才能がある。）

話を戻そう、どこまで戻そう？

そうだ、宮台さんとの初対面がサウナだった話に戻そう、宮台さんのそれは、それはそれは立派なものだった。

冗談はさておき、ある時、僕に宮台さんを教えてくれた先輩に、そしてそのお子さんに、宮台さんにサインをお願いしたことがある。

今では倭国で一番の商社で働く彼は、その本を恥ずかしがらながら、受け取ってくれた。そして、宮台さんからの、「しんねこくん、君のその先輩とも僕は会いたい」という伝言を伝えた。

先輩は、「いやあ、辞めとくよ、今の俺は、昔ほど尖ってないからなあ」

それを宮台さんに伝えると、宮台さんは言ってたな

「なんだって！そんなことわり方をされたのは初めてです！ますます会いたくなりました！」

先輩は、永井さんのことも知っていた。

恥ずかしながら、僕は大学を中退している。

瀧本ゼミ（という名前すらつく前の瀧本先生を慕う京大生たち）の中には、それこそ、永井くんのようなフォーブスアンダー30に選ばれたり、大学の助教授になったり、偉い官僚になったり、みんなものすごく出世している。

僕だけ、何にも、成し遂げられていない。

歌舞伎町で失われた10年。

先輩にそう愚痴をこぼすと「何を言ってんだよ、お前が一番だと思ってるよ」と言ってもらった。

先輩は大学自体に、僕のことを特に気に入ってくれて、実家に連れて行ってくれたり、彼の創設したサークルの二代目の部長に僕をしようとしたことがある、「あのさあ、しんねこ、明日、次期部長を決める会議をしようと思うんだけど、お前、手だけあげてくれないか？そしたらあとは俺が誘導するよ、俺が作ったこのサークル、お前に継いでほしいんだ」当時の僕は、勇気がなくて、手が挙げられなかった。何より、先輩がどうしてそこまで僕のことを気に入ってくれるのか、わからなかった。

祖父は伊藤忠の役員、父親は経産省のお偉いさん、スイスで育ち、英語はペラペラ、頭も良ければ、行動力も抜群、そんな彼は、シャイで、僕を直接褒めることはあまりなかった。

だからいつも、波の波紋が壁に跳ね返ってから伝わるように、周りの人経由で、先輩が僕のことを褒めていた話が、漏れ伝わるばかりだった。

当時、彼に聞いたことがある。
「どうして僕をそんなに気に入ってくれてるんですか？」
「はは…うーん、目かな」
僕を気に入る偉い人は、みんなそういうことを言う。

金に困ったーと夜中に酔って電話したら、年利1%のバカみたいな借用書で次の日に1000万円をポーンとかしてくれた人は、こう言った。

「いやあ、僕には越せない壁を越えるホームランを打ってくれる気がして」

その人の年収は、40億だ。

さっき書いた、ゆめいくの天野さんも「いやあ、俺、最初はこいつ何言ってるかわかんなかったんすよ、でも最近、こいつ面白いなって思って可愛がってるんすよ笑」こう言って色んな人を紹介してくれた。

前のツイートで書いた僕が歌舞伎町のポスと慕う（続く） December 12, 2025