冬馬 芸能人
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2025.12.07 10:00
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冬馬のカレーパン、最初はみんな半分ノベルティ目当ての気持ちだったはずが「何これめちゃくちゃ美味い!」ってなってから急にノベルティそっちのけになって「胃袋貸せます!食べさせてください!」ってなってたのおもしろかったな……なんなんだよあのカレーに全力なコンテンツ…… December 12, 2025
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### 第四章 村が動き出す
2025年1月16日 朝8:12 音威子府駅前
雪はまだ降り続いていたが、風は少し収まっていた。
冬馬はスコップを地面に突き立てたまま、
灯を見つめていた。
「……本当に来たんだな」
声は低く、かすれていた。
23年分の歳月と、雪国の風が、声まで削っていた。
灯は、リュックからマフラーを取り出した。
もうボロボロで、ところどころ穴が開いている。
「約束、守りに来ました」
冬馬は、ゆっくりと近づいてきた。
作業服のポケットから、手袋を出して、
灯の冷たくなった手にそっとかぶせた。
「バカだな。
こんな雪の中、わざわざ」
でも、目は笑っていた。
そのとき、後ろから声がした。
「おーい! 冬馬! 除雪まだかよー!」
振り返ると、トラクターに乗ったおじいさんが、
大きな声で叫んでいた。
村長の佐藤さんだった。
佐藤さんは、灯を見て、
にやりと笑った。
「やっぱり、お前がマフラーの女か!
噂通り美人だな!」
灯は真っ赤になった。
冬馬が、小声で言った。
「……村中、知ってるんだ。
お前が来ること」
「え?」
「昨日、健太ってカメラマンが、
村の喫茶店で話して回ってたからな」
灯は、恥ずかしくて地面を見た。
佐藤さんは、トラクターから降りて、
灯に握手を求めた。
「ようこそ、音威子府へ。
今日は泊まるところ、どうする?」
灯は、公民館に泊めてもらったことを話した。
佐藤さんは、首を振った。
「ダメダメ! あんな寒いとこじゃ風邪ひく!
うちに来い! ばあちゃんが、鍋作ってるから!」
冬馬が、慌てて止めた。
「村長、それは……」
「なんだよ、お前も来いよ!
23年ぶりの再会だろ! 酒くらい飲ませろ!」
灯は、冬馬を見た。
冬馬は、照れ臭そうに頭を掻いた。
「……まあ、いいか」
その日の昼、
灯は佐藤さん宅に連れて行かれた。
古い木造の家。
囲炉裏があって、壁にはキタキツネの剥製。
ばあちゃんは、80歳近いのに元気で、
灯を見て大喜び。
「まあ! 可愛い子!
冬馬の初恋の人かい!」
冬馬が、咳き込んだ。
灯は、また真っ赤になった。
夕方になると、
村の人たちが、次々にやってきた。
「マフラーの女さんだろ?」
「テレビで見てるぞ!」
「がんばれ!
「うちの漬物、食べてけ!」
みんな、手ぶらでは来ない。
漬物、干物、みそ、
しまいには、誰かがギターを持ってきて、
囲炉裏を囲んで歌い始めた。
灯は、びっくりした。
自分が「村の話題の人」になっているなんて、
想像もしていなかった。
冬馬は、隅っこで黙って酒を飲んでいた。
でも、時々、灯の方をチラチラ見ている。
夜11時過ぎ、
人が帰り始めた頃、
灯は冬馬に小声で聞いた。
「ねえ……どうして、覚えててくれたの?
名前も知らないのに」
冬馬は、グラスを置いて、
静かに答えた。
「忘れるわけねえだろ。
あのとき、お前が泣きそうだったから。
俺、初めて誰かを守りたいって思った」
灯は、胸が熱くなった。
外は、また雪が強くなっていた。
冬馬が、立ち上がった。
「送る。
公民館まで」
二人は、雪の中を歩き始めた。
足跡が、すぐに埋まっていく。
公民館の前で、
灯が振り返った。
「明日も、雪かな」
冬馬は、頷いた。
「明日も、明後日も、雪だ。
でも、いつか、
雪が止む日が来る」
灯が返した」
灯は、小さく笑った。
「そのとき、また会おうね」
冬馬は、
初めて、優しく笑った。
「ああ。約束だ」
雪が、二人の間を、
静かに、静かに、
降り続けた。
第四章 終わり December 12, 2025
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めっちゃまとめられてていいな〜
みちるちゃんの髪パンに見えて食べたくなる一コマ好きなんだよな
冬馬のカレーパンはバトルフェス大阪でも出てたので厳密に言うと17回になるのか?🤔 December 12, 2025
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