ブダペスト トレンド
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2025.12.10 13:00
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「ウクライナは外交努力が足りなかったから侵略された」という主張をよく耳にしますが、これは1991年のソ連崩壊以降の歴史を完全に無視した暴論です。
事実は真逆です。ウクライナは、ロシアと数多くの条約を結び、平和的な共存を模索し続けてきました。
その原点となるのが、1991年の「ベロヴェーシ合意」です。
ロシア(エリツィン)、ウクライナ(クラフチュク)、ベラルーシ(シュシケビッチ)の3首脳が署名したこの合意こそが、ソ連の解体と現在の国境を決定づけました。
【決定的な第5条(領土と国境の承認)】
「締約国は、互いの領土保全、および共同体内における既存の国境の不可侵を認め、尊重する。」
この条文により、ロシア連邦はクリミア半島やドンバス地方を含む1991年時点の領域を、ウクライナ固有の領土として法的に承認しました。これはウクライナが一方的に主張したものではなく、当時のロシア(エリツィン政権)が主導して署名したものです。ロシアはウクライナを「ソ連の一部」ではなく、「対等な独立主権国家」として認め、外交関係を結ぶことに合意しました。
さらに、ロシアはその後の30年間で何度もこの約束を再確認しています。
1. アルマ・アタ宣言(1991年): ベロヴェーシ合意を拡大し、「領土保全と国境の不可侵」を再確認。
2. ブダペスト覚書(1994年): 核放棄の見返りに、ロシアは「ウクライナの独立、主権、国境の尊重」を国際的に約束。
3. ロシア・ウクライナ友好協力条約(1997年): 双方が批准し、「国境の不可侵」を明記。
これだけの条約を積み重ねてきた事実こそ、ウクライナが最大限の外交努力を尽くしてきた何よりの証明です。
それでも侵略が起きた理由は一つしかありません。ロシアや中国のような覇権主義国家にとって、国際的な「約束」とは守るためのものではないからです。彼らにとって条約とは、相手をルールで縛り、自らが侵略する準備が整うまで時間を稼ぐための「道具」でしかないのです。
この事実は、倭国にとって決して他人事ではありません。
倭国は、まさにそのロシア、そして同様の価値観を持つ中国や北朝鮮に囲まれています。「話せばわかる」「憲法9条があれば攻められない」と信じ込むことは、ウクライナが「ブダペスト覚書があるから大丈夫」と信じてしまったことと同義です。
彼らにとって紙切れ一枚のものでしかない約束や、こちらの「平和への願い」だけでは、彼らの野心や戦車を止める物理的な壁にはなり得ません。
外交は不可欠ですが、それを担保するのは「約束を破れば手痛い報復を受ける」と思わせるだけの物理的な強制力(防衛力・抑止力)です。
ウクライナの惨禍が教えているのは、「力なき外交は無力である」という冷徹な現実です。
「戦争をしない」ためにも、そして条約という名の「約束」を相手に守らせるためにも、倭国は幻想を捨て、現実的な備えを固めなければなりません。 December 12, 2025
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「ミンスク合意が履行されなかった」ことを侵略の理由のように語っていますが、これは完全な時系列の誤りであり、原因と結果を取り違えています。
ミンスク合意(2014年、2015年)は、ロシアがすでにクリミアを武力併合し、ドンバスへ軍事介入した後に結ばれたものです。
「侵略されたから結ばれた停戦合意(ミンスク)」を守れなかったことが「侵略の原因」であるはずがありません。泥棒に入られた後に「警察を呼ばないという約束を守らなかったから、さらに多くのものを盗んだのだ」と主張するようなものであり、詭弁です。
また、「NATO問題や黒海艦隊でロシアの核心を踏みつけた」と主張しますが、歴史的事実は真逆です。侵略が始まる2014年直前まで、ウクライナはロシアに対し最大限の配慮を行っていました。
2014年のクリミア侵略時点でのウクライナの公式な外交方針は「非同盟(中立)」でした。当時のヤヌコビッチ政権はNATO加盟を目指しておらず、ロシアの意向に沿っていました。それでもロシアは侵略しました。「NATO拡大」は後付けの口実に過ぎません。
ウクライナは「ハルキウ協定(2010年)」で、ロシア黒海艦隊のセヴァストポリ駐留期限を2042年まで延長することに合意しています。これこそ、ロシアの安全保障上の懸念に配慮した「外交努力」そのものです。
「ロシアに配慮して中立を保ち、軍港も貸し出していた」にもかかわらず、ロシアは政権交代の混乱に乗じて侵略を開始したのです。これ以上、どのような外交努力が必要だったと言うのでしょうか。
「ロシアが絶対に譲らない核心」とは、要するに「ウクライナがロシアの意のままになること」です。
外交方針、言語政策、同盟の選択は、主権国家が自国民の選挙を通じて決定する権利(内政事項)です。隣国が気に入らない政策をとったからといって、軍事侵攻して領土を奪う権利など国際法上どこにも存在しません。
主張している「十分な外交努力」とは、対等な国家間の調整のことではなく、「ロシアの属国として振る舞い続けること」を指しています。ウクライナがそれを拒否し、自立を選んだことを「外交の失敗」と呼ぶのは、侵略者の論理を代弁しているに過ぎません。
結局のところ、細かな政策の不一致を並べ立てていますが、それらはすべて「国境の不可侵」を定めた国連憲章やブダペスト覚書、友好協力条約を破ってよい理由にはなりません。
「外交方針がぶれた」程度の理由で隣国を侵略・虐殺することが許されるなら、世界中の国境線は維持不可能です。
被害者の落ち度を探すような議論こそ、倭国の安全保障にとって最も危険な「妄想」です。 December 12, 2025
検索してもカルドンヌのCDはほとんどなく、YouTubeですらごく僅か。ほぼ幻の作曲家になっていた。オンファル は2021年9月にブダペストで演奏会形式上演されていて(蘇演だろう)、その時か同時期の別の場所での録音なのだろう。非常に楽しみ。 December 12, 2025
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