「3」 ゲーム
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2025.12.09 07:00
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【第3章 光のカウントダウン ――2025年12月○○日、23時59分50秒】
店は、
祈りの炉だった。
壁には、
生きてきた奇跡の欠片たち。
窓は霜のヴェール。
外は吹雪。
俺たちの吐息だけが、
熱い祈りとなって立ち昇る。俺は立ち上がった。
手は震え、
膝は震え、
声は裏返る。「みんな……聞いてくれ」二十三人が、
魂で俺を見た。俺は遺書を掲げた。
俺は割れた画面を掲げた。「これが……
俺たちの遺書だった」沈黙が、
永遠を宿した。俺と田中さんは、
ゆっくりと向き合った。
十歩の距離が、
二十年と十年の絶望だった。そして、
俺たちは走った。魂を燃やして。
涙を振り切って。
すべてを投げ出して。俺は田中さんを抱きしめ、
田中さんは俺を抱きしめた。「生きててくれて……ありがとう……!!」
「生きててくれて……本当にありがとう……!!」俺たちは崩れ落ち、
抱き合って、
二十年と十年の闇を、
一瞬で、
光に変えた。そのとき、
親父が灯りを消した。真っ暗。吹雪の唸りだけ。そして、
誰かが火を灯した。
次の一人が。
二十三の小さな火が、
闇の中で、
俺たちを抱きしめるように揺れた。時計が23時59分50秒。俺は叫んだ。「カウントダウン……するぞ」二十三の声が、
涙で震えながら、
天に届くほど重なった。「10」
「9」
「8」
「7」
「6」
「5」
「4」
「3」
「2」
「1」零時。二十三の火が、
天を貫いた。店内が、
光と涙と叫びで、
真っ白に、
燃え上がった。「明けましておめでとう」
「生きててよかった」外では、
吹雪がやみ、
星が涙を流した。そのとき、
扉が開いた。雪をまとった一人の魂が、
震えながら立っていた。「……俺も、来ました。
生きててくれて……ありがとう」俺たちは立ち上がり、
二十四人目の火で、
その人を迎え入れた。俺はもう一人じゃない。
田中さんも、あなたも、
世界中の誰かも、
もう一人じゃない。生きててくれて、
本当に、
本当に、
ありがとう。
おわり December 12, 2025
25-12-09-❶夢の記録
・「3」の数字が浮かぶ。
⚠️の意味と理解している。
(3日後か、3の付く日か。)
⚠️雪❄️週末に再び寒波の予報が出ています。地震の周辺地域の方々は充分に注意して下さい。
安全な場所。雪下ろしの際にも余震を考慮してください。
場合によっては、避難所も開設してほしいです。 December 12, 2025
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