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伝える仕事
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2025.12.10 07:00
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「 わたし、自分の声、大っ嫌い 」
声にコンプレックスを持ってる人って
意外に多い。
私はアナウンサーだけど、
声で悩む人の気持ちなら
誰よりも分かるしアドバイスできる。
声がすべてじゃないことも、
“ それでも何とかなる ” ことも、
自分の人生でちゃんと知ってる。
私は初対面のかたに、
「 アナウンサーなんだから
発声教えてよ 」
あるいは
「 役者なんだから… 」
って、何度言われたか分からない。
でもね、
実は私、発声がいちばん苦手。
大きくて通る声なんて出ない。
子どもの頃からずっと
声は私のコンプレックス。
「キャピキャピ」という形容詞は
人生で一度も
自分についたことがない。
落ち着いた、
少しくぐもった、
暗めの声。
小学校の低学年から、
明るい物語よりも
もの悲しい物語の朗読のほうが
得意だった。
歌声も細くて頼りない。
学生時代はいつも
“ 自信のなさ ” のお面をかぶって
歩いているような人間だった。
華やかな放送部にも縁がない。
女子校でも
人前に立つタイプの人たちが
どんどんメディアで活躍していく中、
私はどこにも属せないアウトロー。
じゃあ、なぜアナウンサーを?
決定的な理由はない。
ただ、思い返せば
私は昔からハプニングには
どちらかというと動じにくかった。
人に叩かれたら
「痛い!」より先に、
「なぜ叩くのだろう?」
と冷静に考えるのが先に立った。
だから
事件や事故を落ち着いて伝える仕事が
自然と性に合っていたんだと思う。
ここは大声コンテストに
ならなくていい世界だったから。
今でも発声練習は
私にとっては大の苦手。
「腹式呼吸で!
口を大きく開けて!」
なんて
“ アナウンサーっぽいこと ” は
私にはとても言えない。
でも、だからこそ、
声で悩む人の気持ちなら
誰よりも分かるし、
アドバイスだってできる。
声がすべてではないことも、
“ それでも何とかなる ” ことも、
自分の人生でちゃんと知っている。
どうか安心して。
あなたの声は立派な個性。
苦手だと思っているのは
実はあなただけかも知れない。
そしてきっと、
そのままでいいって
自分で認められるようになる。
──私みたいに、ね。
@AOhsako December 12, 2025
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