VALORANT ゲーム

『VALORANT』(ヴァロラント、またはバロラント)は、ライアットゲームズが開発・運営しているアメリカ合衆国のファーストパーソン・シューティングゲーム (FPS)である。ライアットゲームズによる初のFPSジャンルの作品であり、2020年6月2日にMicrosoft Windows向けに基本プレイ無料でリリースされた。 ライアットゲームズが開発したMOBA作品『League of Legends』のサービス10周年を記念して2019年10月16日に放送された「Riot Pls」において、新作FPS「Project A」として開発中であることが初めて公表された作品。2020年3月2日、『VALORANT』として正式発表された。この作品は、競技シーン(eスポーツ)を強く意識して開発されており、オンラインでプレイするためのゲームサーバの高チックレート化や、旧世代型のコンピュータでも支障をきたすことの無い様にプレイできるフレームレートの実現が図られている。また、アンチチート(不正行為対策)についても独自のシステムやツールが採用されている。 2020年4月8日(現地時間では4月7日)、アメリカやヨーロッパなどの国・地域を対象としたクローズドベータテスト (CBT) が開始。ライブストリーミング配信プラットフォームであるTwitchにおいて、本作をプレイする配信の同時視聴者数がピーク時に170万人を超えた。5月5日、韓国やメキシコ、ブラジルにおけるCBTが開始。倭国におけるCBTの開始が遅れている理由については、新型コロナウイルス感染症拡大の影響でローカルサーバの準備に遅れが生じているためとしている。5月28日、倭国での正式なCBTが無いまま全プレイヤーのCBTが終了。6月2日、ベトナムやインド、中東諸国などの一部の国や地域を除き、世界各国で正式にサービスが開始された。 本作は近未来の地球を描いたキャラクター制のタクティカルシューターであり、プレイヤーは現実世界に実在する文化や地域を背景に持つキャラクター「エージェント」を操作し、それぞれの独自の能力(アビリティー)や武器を使用して対戦する。各エージェントはアルティメットアビリティー1つと通常アビリティー3つを持ち合わせており、アルティメットアビリティーはラウンドを通じてステータスがチャージされ、ステータスを満たすことで使用可能となる。一方の通常アビリティーや武器、防具に関しては、カウンターストライクシリーズを由来とする購入システムが導入されており、ラウンドが進むごとに手に入る資金を元に購入できる。本作は銃撃戦に重きを置いており、それぞれの能力はいわゆる「必殺技」ではなく、あくまでも戦術に変化をもたらすような補助的なものとなっている。 プレイヤーは5人の2つのチームに分かれ、スパイク(Spike)と呼ばれる爆弾を設置・起爆する攻撃側(アタッカー)とそれを阻止する防御側(ディフェンダー)に分かれ、基本最大25ラウンド(12ラウンドで攻守交代、13ラウンド先取で勝利)を攻防する。攻撃側はスパイクをマップ上の特定のエリアに設置する必要があり、設置したスパイクを守り切り、爆破させた場合にポイントを獲得する。防御側は設置されたスパイクを30秒以内に解除するか、ラウンドの残り時間(100秒)を経過したときポイントを獲得できる。各プレイヤーは原則ラウンド毎に1回のみ出撃できるため、他のチームを排除することによってもラウンドの勝敗が決まる。 なお、メインモードはさらに、コンペティティブとアンレートに区別される。コンペティティブは競技性の高いランクマッチモードであり、プレイヤーへのランク付け(レイティング)を伴う。9つのランクが存在し、現在最上位ランク「レディアント」以外はそれぞれ、3つのティアが設けられている。いずれも基本的なルールは同じであるが、2020年7月に新たなオーバータイム形式が導入され、スコアが12対12になった際のサドンデスラウンドについての勝利条件が「2勝差」となり、2勝差が確定するか、プレイヤーによる投票で引き分けが成立するまで、攻撃側と防御側のラウンドが交互に行われる。 スパイクラッシュ (Spike Rush) サービス開始時にベータ段階として実装されたゲームモード。メインモードをベースにしており、攻撃側の全プレイヤーがスパイクを所持し、最大7ラウンド(3ラウンドで攻守交代、4ラウンド先取で勝利)を攻防する。各ラウンドの最初に購入フェーズが無く、武器はランダムに選ばれたものを全プレイヤーが同じ武器を装備する。また、エージェントの通常アビリティーについても、購入を必要とせず、ラウンド分は全て使用できる。アルティメットアビリティーのチャージも得やすく、武器のアップグレードやダメージ増強が得られる特殊なオーブがマップ上に配置されるなどといった点がメインモードとは異なる。 デスマッチ (Deathmatch) 2020年8月に実装されたゲームモード。プレイヤー12人が対戦するフリーフォーオール・デスマッチであり、9分間のラウンドで40キルに到達すると勝利する。倒されても数秒後に復活し、リスポーン時に一瞬他の敵がいる場所が表示される。また、敵を倒すと回復アイテムがドロップする。使用するエージェントはアンロック済みのものからランダムで選ばれ、各エージェントのアビリティーは使用出来ず、武器のみで戦う。 エスカレーション (Escalation) パッチ2.03で実装された5対5チームデスマッチ。実装当初は期間限定であったが、パッチ6.01からは通常のモードキューである。一定数のキルで増加するレベルに応じて、使用可能なアビリティーや武器が変わっていく(各エージェントのアビリティーは使用不可)。最大レベルの12を先にクリアするか、制限時間の10分が経過した時点でリードしていたチームの勝利となる。通常のデスマッチと同様に、倒されても数秒後に復活する。 スイフトプレイ (Swiftplay) 2022年末に実装されたカジュアルモード。基本的にはアンレートと同様のルールだが、試合時間が15分程度になるようラウンド数が削減され、マネーとアルティメットが溜まりやすく調整されている。実装当初はBETAとして期間限定であったが、パッチ6.03よりモードキューに加わった。 チームデスマッチ (Team Deathmatch) 3つの新マップを舞台にチーム同士が戦う5v5の新ゲームモード。試合は時間制限付きの4ステージに分かれており、マネーシステムはない。倒されても数秒後に復活する。100キル先取したチームが勝利で、アビリティーを使用することができる。また、アルティメットオーブとリカバリーオーブがあり、アルティメットオーブはアルティメットアビリティーのパーセンテージが上昇する。リカバリーオーブはHPとシールドを6秒間回復する。デスマッチとは異なり、スポーンルームでスポーン/リスポーンする。15秒以上スポーンルームに留まると、ダメージが与えられる。 スノーボールファイト (Snowball Fight) パッチ1.14実装時に追加された、期間限定の5対5チームデスマッチ。当たると即死する雪玉を発射する「スノーボールランチャー」を全員装備し、またプレイヤーに発射速度上昇などの効果をもたらす「ギフト」がランダムで落ちてくる。先に50キルしたチームの勝利。倒されても数秒後に復活する。2021年冬に、プレイヤーからの投票で期間限定で復活した。 レプリケーション(Replication) 元は2020年5月中旬ごろに行われた期間限定のゲームモードで、チーム全員が同じエージェントを使用するのが特徴。使用エージェントは、チーム全員の投票に基づきランダムで決定される。ラウンド毎にアルティメットを除くアビリティーは回復し、ラウンド勝敗やキル・アシスト数に関係なく固定のクレジットを獲得できる。パッチ6.01実装時にモードキューから削除され、カスタムゲームでのみプレイ可能。 本作ではキャラクター制が採用されており、キャラクター(エージェント)や各キャラクターのクラス(ロール)ごとに使用できるスキル(アビリティー)の特性が異なる。本作に登場する各エージェントはデュエリスト、イニシエーター、コントローラー、センチネルの4つのロールに分けられる。2024年4月現在、合計24体のエージェントが実装されている。 担当声優は原語版 / 倭国語吹替版の順に表記。 デュエリスト(Duelist)は、爆破ポイント(サイト)へ侵入することに特化した攻撃系のアビリティーを持つ。説明ではデュエリストを「自己完結型のエントリーフラッガー」と定義している。デュエリストはサイトに攻撃する際にチームにとって有利なスペースを作り、チームメイトに情報を与え、サイトへの侵入を容易にする。使用するアビリティーは、敵の目をくらますフラッシュや、素早く大きな距離を移動できるスキル(ブリンク・ダッシュ)で構成される傾向がある。デュエリストは即効性の高いアビリティーを持つため、相手プレイヤーの意表をついてキルをとることで最も真価が発揮される。 攻撃側では、前線に立ってチームを先導することが期待されている。撃ち合いを有利にするアビリティーが多いので、誰よりも前に出て最初のキルをとることが期待される。防衛側では、敵が侵入しようとするチョークポイントを押さえるのがデュエリストの役割となる。デュエリストは機動性に優れているため、ワンピックを取ってから位置を変えることができ、人数有利を築くことができる。 アイソ (Iso) 声 - 不明 / 山下誠一郎 異次元空間を展開できる中国出身のデュエリスト・エージェント。 ジェット (Jett) 声 - シャノン・ウィリアムズ / 池田海咲 風を操り高い機動力を持ち合わせた韓国出身のデュエリスト・エージェント。 ネオン (Neon) 声 - バニラ・ベラスケス / 白石晴香 電気を操り高速で移動するフィリピン出身のデュエリスト・エージェント。 フェニックス (Phoenix) 声 - アフォラビ・アリ / 福西勝也 炎を扱うイギリス出身のデュエリスト・エージェント。 ヨル (Yoru) 声 - 高橋大輔 次元の狭間を渡る能力を持つ倭国出身のデュエリスト・エージェント。 レイズ (Raze) 声 - キャロライナ・ラバッサ / 古城門志帆 グレネードなどの爆発物を扱うブラジル出身のデュエリスト・エージェント レイナ (Reyna) 声 - カリナ・アルタミラノ / 西島麻紘 敵のソウルオーブを吸収して自身の力にするメキシコ出身のデュエリスト・エージェント。 イニシエーター(Initiator)は、敵を阻害して有利な状況を導くことに長けた攻撃的なアビリティーを持つ。敵の防御ポイントに対してアビリティーを使うことでチームの前進を支援する。使用するアビリティーは、フラッシュ、スタンに加えて敵の位置を知ることができるスキルで構成される。アビリティーで得た情報から敵の位置を把握することで、拠点の奪取を容易にする。 防衛側では、攻撃側からサイトを奪還する(リテイク)際に、アビリティーを使用してチームメイトを支援できる。 ゲッコー (Gekko) 声 - アレハンドロ・アントニオ・ルイス / 新祐樹 クリーチャー達を率いるアメリカ出身のイニシエーター・エージェント。 スカイ (Skye) 声 - ミランダ・オヘア / 鷄冠井美智子 狼や鷹等動物を扱うオーストラリア出身のイニシエーター・エージェント。 ソーヴァ (Sova) 声 - アーロン・ヴォドヴォズ / 三瓶雄樹 ドローンなどを扱う索敵能力に優れたロシア出身のイニシエーター・エージェント。 フェイド (Fade) 声 - セリン・クハダログル / 木村香央里 相手の心の奥底にある恐怖を蝕むトルコ出身のイニシエーター・エージェント。 ブリーチ (Breach) 声 - デヴィッド・メンキン / 江頭宏哉 機械仕掛けの腕を持つスウェーデン出身のイニシエーター・エージェント。 KAY/O (ケイ・オー) 声 - ガベ・クンダ / 櫻井トオル 戦闘兵器でありながら多彩な能力を持つイニシエーター・エージェント。 コントローラー(Controller)は、視界を遮ることで敵を分断し、情報戦を有利に進めることに長けたアビリティーを持つ。Riot Gamesの定義では「チームを勝利に導くために危険なエリアを切り開く」ことを得意としている。コントローラーは、敵からの射線を封鎖して味方をサポートしたり、マップ上の視界やエリアをコントロールすることでチームが敵陣に入る際のクリアリングを補助する。使用するアビリティーは、スモーク、スロー、スタン、フラッシュで構成される。 攻撃側では、相手の視線に対してスモークを出したり、よく使われる防衛スポットに対して行動抑制をして、敵をオープンな状態に追い込むことができる。防御側では、スモークや行動阻害によって敵チームの前進を遅らせたり、阻止したりすることができる。 アストラ (Astra) 声 - エフィー・エンクルマ / 石井未紗 宇宙の力で戦場をコントロールするガーナ出身のコントローラー・エージェント。 ヴァイパー (Viper) 声 - アシュリー・バーチ / 木下紗華 有毒な化学装置を使いこなすアメリカ出身のコントローラー・エージェント。 オーメン (Omen) 声 - ジェイソン・マルノチャ / 三宅健太 テレポートなどで敵を撹乱するコントローラー・エージェント。出身国不明。 クローヴ (Clove) 声 - アイラ・キャンベル / 飯沼南実 敵の生命力を吸い取ることができるスコットランド出身のコントローラー・エージェント。 ハーバー (Harbor) 声 - スニル・マルホトラ / 高橋研二 古代のテクノロジーによって水を巧みに操るインド出身のコントローラー・エージェント。 ブリムストーン (Brimstone) 声 - スティーヴン・ブルーム / 斉藤次郎 衛星兵器を扱うアメリカ出身のコントローラー・エージェント。 センチネル(Sentinel)は、爆破ポイント(サイト)を封鎖したり、敵から味方を守ることに特化した防御系のアビリティーを持つ。敵の進行を遅らせたり、チームを後方から支援する。使用するアビリティーは主に、敵の障害となる固定型の「オブジェクト」で構成される。設置されたオブジェクトは味方にとって有益な情報を伝えたり、敵の進行を遅らせたり、敵に直接ダメージを与えることができる。 攻撃側では、アビリティーを使ってマップ内の特定のエリアを確保したり、敵に背後や側面から攻撃されないように裏取りを警戒できる「オブジェクト」を設置することができる。防御側では、アビリティーを使って敵の進入を遅らせることができる。これにより、チームメンバーが防衛サイトへ寄ってくるまでの時間を確保できる。 キルジョイ (Killjoy) 声 - エヴァ・フェイラー / 漆山ゆうき 自身で発明したロボットを操るドイツ出身のセンチネル・エージェント。 サイファー (Cypher) 声 - ナビール・エロウハビ / 河田吉正 迫る敵に対する探知能力に優れたモロッコ出身のセンチネル・エージェント。 セージ (Sage) 声 - ナオミ・ヤン / 森嵜美穂 多様なオーブを扱う中国出身のセンチネル・エージェント。 チェンバー (Chamber) 声 - ヒューゴ・ピエール・マーティン / 濱野大輝 武器デザイナーでフランス出身のセンチネル・エージェント。 デッドロック (Deadlock) 声 - ノラ・ジェストヴァング / 新藤みなみ 最先端の技術を駆使するノルウェー出身のセンチネル・エージェント。 本作はゲーム内のシーズン制度が採用されており、約6か月ごとのエピソードと、各エピソードにおいて3つ展開される約2か月間のActで構成される。各Actでは、開始時に新しいエージェントの追加やコンペティティブのランクがリセットされ、武器やエージェント、マップのバランス調整といったアップデートは、Act期間中でも適時行われる。バトルパスは各Actごとに更新され、無料版でもスプレーやバナーなどのゲーム内コンテンツを手に入れることができるが、プレミアム版(1000ヴァロラントポイント)を購入することでアップグレードでき、多くのスプレーやバナー、スキンなどを獲得できる。 本作は、『League of Legends』の開発元として知られている「Riot Games(ライアットゲームズ)」によって開発・運営されており、開発は2014年にライアットの研究開発部門で開始された。本作のゲームディレクターであるジョー・ジーグラーは、ライアットが新たに開発する作品を他のゲームデザイナーと策定する際に、『VALORANT』の最初のアイデアを出したとして評価されている。クリエイティブディレクターとしてDavid Nottingham、ゲームデザイナーとしてトレバ―・ロメルスキー(『League of Legends』の元デザイナー)および、サルバトーレ・ガロッツォ(『カウンターストライク グローバル・オフェンシブ』の元プロプレイヤー・マップデザイナー)が登用され、アートディレクターはモビー・フランケ(『ハーフライフ2』『Team Fortress 2』の元アートおよびキャラクターデザイナー、元Valveの開発者)が担当している。 開発チームがゲームプレイや最適化に集中できるように、ゲームエンジンはUnreal Engine 4を使用している。最小動作環境でも30fpsを実現できるよう、Marcus Reid(『Gears of War 4』の元開発者)が率いる開発チームは、エンジンのモバイルレンダリングパスをベースとして使用するレンダラーを編集するなど、エンジンにいくつかの変更を加える必要があった。また、非戦闘状況ではキャラクターのアニメーションを無効にしたり、ヒット登録プロセスにおいて不要な評価を削除したりすることで、サーバのパフォーマンスを最適化している。 作品のリリース前、ライアットは少なくともプレイヤーの70パーセントが、35ミリ秒以下のpingになることを約束した。ライアットはこれを達成するために、ほとんどの主要都市もしくはその近くにサーバを設置し、インターネットサービスプロバイダと協力して、それらのサーバと接続するために専用回線を設定するとした。しかし、新型コロナウイルス感染症拡大時のインターネットトラフィック(通信量)の増加により、接続の最適化や約束したpingの実現には苦労した。 本作はプレイヤー5人対5人で爆弾の設置をめぐる攻防や、独自の能力を持つキャラクター制の作品であることから、『カウンターストライク グローバル・オフェンシブ』(CS:GO)や『オーバーウォッチ』と比較されることが多い。CS:GOは海外のeスポーツトーナメントのFPS競技タイトルとして広く採用されている作品であるが、海外のメディアArs Technicaは、本作が「王座(CS:GO)に挑むのに最適な候補者」と評している。一方で、キャラクターの設定やストーリーについては、作り込みが足りないという声もある。 本作にはアンチチートソフトウェアとして、ライアットゲームズ独自の「Riot Vanguard」が導入されている。しかし、このソフトウェアがコンピュータのシステムへのアクセスを可能にするカーネルドライバとして実行することが明らかになったため、批判や不安の声が相次いだ。オペレーティングシステムや関連する技術のニュースを扱うOSNewsは、ライアットゲームズとその親会社であるテンセントがユーザーのデータを密かに探り出すことや、カーネルドライバが第三者によって悪用される可能性があることへの懸念を示した。ライアットゲームズはこれらの批判に対して、ドライバが「コンピュータに関する情報を収集および送信することはない」と述べ、Vanguardの脆弱性を発見した者に対して報奨金を支払う新たな報奨金プログラムを立ち上げた。 本作は、他のタクティカルFPSと同様にeスポーツの競技タイトルとして活発に興行展開されている。2020年9月、Riot Gamesは本作における競技シーンの基盤を作るために、初の地域別公式大会「First Strike」の開催を発表した。2020年11月、Riot Gamesは「Valorant Champions Tour(VCT)」という年間を通じて開催される競技大会の枠組みを発表した。VCTの内容はシーズンごとに度々変更が行われており、当初の構想とは違う内容が採用されることもある。 2021年からVCTは開催されており、当初はアメリカ、EMEA、アジア太平洋、韓国、倭国、ブラジル、ラテンアメリカの7地域ごとに大会が行われ、その上位チームが「Masters」などの国際大会に出場できるシステムであった。2022年9月21日、7地域制を廃止し、Americas、EMEA、Pacificの3地域を国際地域として、2023年シーズンより新たに公式リーグ(インターナショナルリーグ)として制定することをRiot Gamesが発表した。パートナーチームとしてそれぞれ地域ごとに各10チーム、計30チームを選出。2024年シーズンより4つ目の国際地域として中国が加わり、さらに10チームが選出された。 Riot Gamesはインターナショナルリーグを制定するにあたり、 「常にファンを最優先し、多様性豊かなコミュニティーを称え、プロ選手の支援に全力を尽くす」という私たちのビジョンに賛同する組織 優れたコンテンツ、魅力的なブランド、求心力のあるロスターを持続的に展開することでファンとの深いつながりを築いてきた組織 長期的視点を持ち、事業継続性を意識した経営をしている組織 この3つの条件を満たしたチームをパートナーチームとして選出しており、2022年シーズンまでの競技成績は決定的要因としていないと発表している。倭国からは、ZETA DIVISIONとDetonatioN FocusMeが選出され、Pacificに所属している。 パートナーチームに選出されたチームは、Challengersに出場することはできないが、降格システムはない。この各10チームの他に、Challengers、さらにAscensionを勝ち抜いた各リーグ2チーム(非パートナーチーム)を加え、各リーグ合計12チームでグローバルイベント出場権をかけて争う。インターナショナルリーグに昇格した非パートナーチームは、2024年シーズンまでは結果の如何にかかわらず2年後に自動降格する仕組みであったが、2025年シーズンからは変更となり、リーグに残留し続けられる可能性も生まれたが、1年で降格するリスクも生じることとなった(詳細は後述)。 現在、世界チャンピオンを決めるグローバルイベントはインターナショナルリーグに所属するチームのみが出場できる仕組みになっている。それ以外のチームはグローバルイベントに出場できないため、まずはChallengers、さらにAscensionでの勝ち抜きを目指す。 VCTの大会は以下の通り。 Kick-off - インターナショナルリーグと同じく各国際地域で開催され、それぞれの上位2チームがMasters 1に進出する。 インターナショナルリーグ (Stage 1-2) - Stage 1では各リーグの上位3チームがMasters 2に進出する。Stage 2では各リーグの上位3チームがChampionsに進出し、4位以下のチームの中からチャンピオンシップポイントが最も高いチームがそれぞれ各リーグの4番目のチームとしてChampionsの出場資格を得る。 VALORANT Masters - シーズン暫定王者を決めるグローバルイベント(国際大会)。シーズン途中に複数回行われる。 VALORANT Champions - そのシーズンの世界チャンピオンを決めるグローバルイベント。年間を通じて一度だけ開催され、そのシーズン最後のグローバルイベントとなる。 VALORANT Game Changers Championship - 女性やトランスジェンダーなどの選手のためのグローバルイベント。Riot GamesはGame Changersを通じて、女性選手の数を増やし、Challengersやインターナショナルリーグへの選手進出を目標としている。 チャンピオンシップポイントは、インターナショナルリーグのリーグ戦とプレイオフで1回勝利するごとにチームに1ポイント付与される(Kick-off、Mastersは対象外)。プレイオフのシードを獲得したチームには、対戦数が少なくなるため追加でポイントが付与される。また、Kick-off、Masters、インターナショナルリーグに優勝すると3ポイント付与される。このポイント制度により、もしリーグ戦の途中でプレイオフ進出ができなくなっても、消化試合になる可能性を避けられるようになった。また、以前はMastersを優勝するメリットは「そのチームが所属する地域のChampions出場枠が増えること」だったが、優勝チームへポイントを付与することで、そのチーム自身にメリットが発生するようになった。 VALORANT Challengers (Split 1-3) - インターナショナルリーグの出場資格を有していないチームが出場する、国・地域ごとに開催される大会。出場チームはこの大会を勝ち抜き、Ascensionへの出場を目指す。 VALORANT Challengers Ascension - Challengers Split 2の各優勝チームが地域に対応したグループに振り分けられ、インターナショナルリーグへのチャンスをかけて出場する大会。 VALORANT Game Changers - 女性やトランスジェンダーなどの選手のために、国・地域ごとに開催される大会。出場チームはこの大会を勝ち抜き、Championshipへの出場を目指す。 インターナショナルリーグを戦う各リーグ2チームの非パートナーチームは、その年のStage 2までの成績に基づいて「残留」「防衛戦」「降格」が決まる。2チーム両方が降格となった場合は、Ascensionでの上位2チームが昇格する。残留するチームが発生した時点で、Ascensionで2位だったチームは昇格できなくなる。2チームとも「Championsに出場」という残留の基準を満たした場合、Championsでより優れた成績を残したチームが残留し、もう1つのチームがAscensionで1位だったチームと来年度のインターナショナルリーグ出場をかけて防衛戦を行う。 Last Chance Qualifier - 通称LCQ。Champions直前に実施され、その時点で出場資格を有していないチームがChampions出場権をかけて戦う。2024年シーズンより、チャンピオンシップポイントの制定に伴い廃止。 LOCK//IN - 2023年シーズンのみ実施。インターナショナルリーグの全30チームと、中国の2チームが参加。優勝チームが所属する地域は、Mastersの参加枠が1枠追加される。このシーズンでは各チームの準備期間確保のためインターナショナルリーグのSplit 1(当時はStageではない)を開催せず、その代わりの大会として開催された。 VCT Challengers (Stage 1‐2) - Mastersの予選となる地域大会。2023年シーズンより、インターナショナルリーグの創設に伴い廃止。 2022年シーズンまでのChampionsへの参加条件は、Mastersで優勝する、またはChallengers、Mastersの結果をもとに各地域のサーキットポイントランキングで上位に入ることであった。サーキットポイントランキングで中位に位置するチームは、各地域で行われるLast Chance Qualifierで優勝することで、Championsへの出場権を得ることができた。2023年シーズンにインターナショナルリーグの創設に伴いサーキットポイント制が廃止され、インターナショナルリーグ出場資格のないチームは、Masters、Championsといったグローバルイベントに出場することができなくなった。 公式ウェブサイト VALORANT (playvalorant.com) VALORANT Esoports (valorantesports.com) ソーシャルメディア VALORANT - Japan - YouTubeチャンネル (倭国語) VALORANT // JAPAN (@VALORANTjp) - X(旧Twitter) (倭国語) valorant_jpn (@valorant_jpn) - Twitch (倭国語) VALORANT - YouTubeチャンネル(英語) VALORANT (@PlayVALORANT) - X(旧Twitter) (英語) VALORANT (@valorant) - Twitch (英語) VALORANT (103808897687593) - Facebook (英語) VALORANT (@playvalorantofficial) - Instagram (英語)
VALORANT」 (2024/7/16 15:58) Wikipedia倭国語版より
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2024.07.28 21:00

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