ジークムント・フロイト トレンド
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2025.12.03 16:00
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「この世でもっとも難しい哲学書」と書かれていた場合、額面通りに受け取ることもできるけれど、たとえば行間を読んで「この世でもっとも難しい哲学書(のひとつ)」まで脳内で補ってもいいし、それでも足りなければ「この世でもっとも難しい哲学書(のひとつ[と思われる])」まで勝手に補ってしまってもいい。あくまでレトリックの問題であって、どの書き方でも意味するところはさして変わらない。じっさい、我々は普段そのように読み書きのモードを自然に切り替えているはず。
書かれている言葉は、書かれていてもおかしくなかった言葉たちの影をつねに引き連れている(だからフロイト的には肯定も否定も等価ということになる)。
おもしろい、つまり生産的な読みができるならあえて文字通りの意味(所詮はそれもフィクションに過ぎないが)にこだわるのもありだろうし(現代文の試験に近いモードと言えるだろうか)、過剰なまでに補完する(解釈を加える)ことでよりおもしろくなるならそうすればいい(批評はこちらよりだろう)。
どちらでもない場合は、(我々がいつもしているように)必要な範囲で意味の輪郭を適当に区切って読み飛ばせばいい(これが読みのデフォルトモードだろう)。言葉の定義はどこまで突き詰めても所詮は「とりあえず」の意味にしかならない。その「とりあえず」の深度を必要に応じて調整するしかない。
当然ながらその感覚は人によって異なるのでしばしば齟齬を来すわけだが(それ自体は自然言語の宿命なので仕方ない)、ときに人は範囲(深度)のすり合わせに(必要を超えて)執拗なまでにこだわる姿勢を見せる。そこで人が本当にこだわっているものは、もはやその言葉自体ではなく、やはり言葉の背後に見え隠れしている何かなのだろう。 December 12, 2025
『読破できない難解な本がわかる本』
(富増章成:著、ダイヤモンド社)
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古典から最近話題になった本まで、とんでもなく難しく、びっくりするほど役に立つ「60の名著」がよくわかる!
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