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サロメ
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2025.12.13 12:00
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【note連載中】
長編小説『サロメ、ララバイを唄ってあげよう』
第一章 悲劇の美魔女
一
十二月の東京は、わざと冬の入口で足踏みしているかのようだった。
気温はじゅうぶんに低いのに雪の気配はどこにもなかった。
空だけが灰色に濁り、街路樹の枝は絶えずかすかに震えて曇天のした舗道のうえにそれぞれが薄い影を揺らしていた。
青霧兎(あおぎり うさぎ)は愛車のポルシェをビルの影に滑りこませ、いったんエンジンを切った。
停止した直後の静寂が胸の奥のざわめきを強調する。
夜桜夢之介(よざくら ゆめのすけ)の死からまだ一カ月も経っていないのに、東京の街は驚くほど冷静で、誰もが彼のことを忘れてしまったかのように昨日の続きとしての今日を送っていた。
青霧には、それが妙に残酷に思えてならなかった。
これから訪問する黒岩大河(くろいわ たいが)の事務所「スタジオ・プラネット」も田町の裏通りに何事もなかったような顔をしてたたずんでいた。
愛弟子であるはずの夜桜夢之介の死後も、黒岩大河は完全な沈黙を続けていた。
青霧には黒岩の沈黙が墓所の静寂のように感じられた。
夜桜夢之介の死について黒岩の口からひと言の弁明もなされないことは、不気味というより“確信犯”としか思えなかった。
ふたたびエンジンを入れ、アクセルを踏みこむとポルシェは低い唸りをあげて明るい通りに戻った。
ハンドルを握る青桐の指先がわずかに震えていた。
青霧は車を運転しているときはいつも自分の内部に抑圧されているものがエンジン音に共鳴して浮かびあがってくるような気がしてならなかった。
彼はそんな自分の習性にたいして苦笑いをせざるをえなかった。
かけがえのない親友であった夜桜夢之介の死は、まだ彼の内側で生々しく疼いていた。
つづく
image:安達猫風 December 12, 2025
スト6コラボのサロメさんたちクッション、未開封で出てるの見たけどマジ羨ましい…欲しいよぉ~😭
にじさんじ カプくじ スト6 宇佐美リト 渡来雲雀 壱百満天原サロメ クッション
https://t.co/l1C6ccWurf December 12, 2025
@ds_sleeper 多分それです!パントマイム風にゆったりした動きで進むver.でした!(バーコフはサロメが超お気に入りで🤩)
ストーリーは…これは倭国では流行らない…というか倭国人にはウケない理由…という感じがします🫨(それをあえて田崎に演じてほしい🕊️) December 12, 2025
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