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一心不乱
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2025.12.17 07:00
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おはようございます
鱖魚群
さけのうおむらがる
川で産まれた鮭が 大海で大きく育ち 産卵の為に故郷の川へ戻ってくる頃
遡上
5年前後は海にいても
ほとんどの鮭が
帰ってくるそうです
嗅覚によるものと言われているそうですが
子孫を残す為に一心不乱に何も食べず 身をボロボロにし川を遡る姿に感動 https://t.co/BP12IfZQL3 December 12, 2025
5RP
「んっ……はぁ……」
数秒間の暗闇から意識を取り戻した神官の少女は、静かに寝返りを打つ。
強く打ち付け、血も流れる頭は上手く働いてくれない。
それでも彼女は急き立てられるように、鈍重な自らの身体を前へと進ませようとする。
霞む視界に、体温を奪っていく土砂降りの雨すら気にせずに、泥に塗れながら少しずつ這いずって進む。
目指す先はただ一つ――悪辣な罠に嵌り、民衆を救うために神を裏切ってしまった勇者である。
咎人となり、廃人となってしまった親友の元へと足掻いて手を伸ばす。
自分は優秀な神官だ。自分であれば彼女の傷くらいは癒せる筈だと言い聞かせて。
「ごめんっ、ごめんね……」
救援が間に合わなかったこと、勇者一人に重荷を背負わせてしまったこと……そして何よりも、敗北してしまった事を謝罪する。
廃人となってしまって何処を見ているのか分からない、焦点の合ってない親友を抱き締め、だらしなく開いた口を閉じてあげる。
「なんと可哀想な勇者でしょう……民を救う為に悪魔の手を取ったというのに、神はこの仕打ち」
此度の騒動の元凶である悪魔が嘯く――奴は勇者の誇りだけでは飽き足らず、彼女から信仰までも奪おうというのだろうか。
「……」
どちらにせよ、もはや戦う力の無い神官の少女にこの場を打開する術はなく、ただただ悪魔を見詰め続けるしかない。
「さぁ、お退きなさい、神に見捨てられし勇者の魂を回収します」
打開する術などない――が、彼女が親友を諦め切れる筈などなかった。
「なんのつもりです?」
「……お願いします。見逃して下さい」
親友を庇い、神官の少女は土下座をする。
因縁深き相手に、憎悪と吐き気しか齎さない悪魔に対して恥もプライドもかなぐり捨てて。
雨に打たれながら、汚泥に額を擦り付けてただひたすらに懇願する。
「……じゃあ、笑って?」
この期に及んで笑えと云う。
「……っ、……」
臓腑を灼き焦がす憎悪を抑え、泣きそうなる程の羞恥に耐えて彼女は強張った顔で愛想笑いを悪魔に向ける――
「――笑ったら負けよ! あっぷっぷっ〜!」
悪魔がおどけて嗤う。
――ボン、パシャ
親友が破裂し、至近距離で生暖かい体液と肉片を浴びた。
「……………………うっ、ぁぁ……あぁ、ぁぁああぁ…………」
一瞬の硬直――頭から被った雨とは違って暖かく、粘度の高い液体に何が起こったのかを次第に理解した彼女の身体が震え始める。
乾いた喉から意味を持たない声が漏れ、霞む目から静かに涙が流れ出ていく。
「わっ!泣いちゃった!」
大袈裟な仕草で口を抑える悪魔が愉しげに声を出す。
「――、――」
しかし直ぐに神官の少女の異変に気付き、大仰な動作を止める。
「? なにを……? いや、これはまた予想外な行動を……」
最初は何をしているのか分からなかったが、どうやら神官の少女は爆発四散した勇者の亡骸を掻き集めているらしい。
「――、――」
いったい何がしたいのかと、そんな物を故郷の土に埋めるつもりなのかと訝しむ悪魔の耳にか細い声が届く。
「え?なんです?」
裏声で聞き返し、小馬鹿にした様な顔で、そんな小さな声では聞こえないと大袈裟に耳に手を当てて彼女の声を傾聴する――
「――自分ならまだ治せる。蘇生できる」
聞こえてきたのはそんな戯れ言であった。
「なんと、なんと素晴らしい……!!」
思わず前屈みになった悪魔は少女を賞賛し、けれども残酷な事実を指摘する。
「――それ、ただの泥ですよ」
可哀想な子羊をさらに深く沈めるような、その重みを伴った言葉に少女の顔が歪む。
「はっ――、はっ――」
荒くなり、間隔の狭まった自らの呼吸音が頭の中で響いて煩い。
雨の音や、その後に発せられた悪魔の言葉すら耳に入らず、少女は一心不乱に親友の肉片を掻き集める。
雨に流され、ぬかるんだ地面に染み渡っていく親友を取り戻そうと……自らの爪が剥がれるのもお構いなしに。
「――気は済みましたか?」
けれども、彼女の試みは上手くはいかなった。
疲労困憊で、いつもより動けない身体だったと言い訳はできる。
そもそも力を使い果たしてる状態で、親友を蘇生できる当てもなかったと慰める事はできる。
けれども、やはりこの現実は彼女には堪えられなかった。
「……ぅぁ」
赤黒い汚泥に塗れた自身の指先をただ眺める事しか出来ず、神官の少女は呆然と意味の無い音を発する。
そこには聖女と持て囃された、いつもの凛々しい姿はなく……ただ悲惨で哀れな被災者が、この世界では有り触れた一人の人間が居た。 December 12, 2025
4RP
@SYOGOYOSHIDAda おはようございます⟡.*
スタートはお寝坊さんですが素敵な1週間が始まりましたねー!💖🤩💖これから朝7時が楽しみになりました!!
当日そのようなことがあったんですね笑 近くで見ていましたが全く焦りを感じさせないの流石です!一心不乱に踊ってる姿が可愛い😽🎶 December 12, 2025
3カ月ぶり!今回も秘密の極上焼肉、最高でした😆
なぜか特製牛タンカレーがいつもより美味しくて、中の後小をお代わりしちゃった♥ ごちそうさまでした!
#一心不乱 https://t.co/nA50dyqGSr December 12, 2025
あ!
あと挙げるの忘れてた
天野喜孝さん
重厚な作風から今の作風に移り変わり始めたくらいの頃の作品が大好き
いつも下書きを描いてる時は相当影響されてると感じる
天野喜孝さんの形の自由な乱し方を一心不乱に練習してた自分にとって、今の整った形が評価される風潮はつらみ https://t.co/TAI7QDuqPH https://t.co/nsogiBeKr2 December 12, 2025
おはようございます☀️
今日から72候は鱖魚群 (さけのうおむらがる)鮭が群れをなして川を上っていく頃🐟川で生まれ海で大きく育ち、産卵のために故郷の川へと帰ってくる「鮭の遡上」戻れるのは鋭い嗅覚によるもの。産卵の為に一心不乱に戻り、役目を終えたら力尽きる。自然て本能ってすごいですね https://t.co/vtqEyauuo9 December 12, 2025
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