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2025.11.28 07:00
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#中国古生物学ニュース
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🐱✍「新しい“始祖鳥”を発見──飛行進化をつなぐ最小個体!」
2025年5月、中国科学院古脊椎動物・古人類研究所の胡晗(フー・ハン)研究員と、アメリカ・フィールド自然史博物館のジンマイ・オコナー(Jingmai O’Connor)准教授ら国際共同チームが、新たな始祖鳥標本を報告しました。
その名も「シカゴ始祖鳥(Chicago Archaeopteryx)」。約160年前に最初の標本が見つかって以来、14例目となる始祖鳥化石で、最小サイズ(ハトほど)かつ最も保存状態が良いものです。成果は『Nature』(2025年5月号)に掲載されました。
▼ 発見対象や特徴
この標本は2022年にフィールド自然史博物館が収蔵したもので、骨格のほとんどが立体的な状態で保存されており、さらに皮膚・趾(あしゆび)の肉球・羽毛といった軟組織までも確認されました。
研究チームは高精度CTスキャンを用いて、頭骨から尾端まで三次元的に再構築。その結果、腭部(こうぶ)構造が完全に保存されていることが判明しました。
この頭骨形態は、非鳥類型の獣脚類(とくにトロオドン類)と白亜紀の原始的鳥類の中間的特徴を示し、「恐竜型の硬い頭骨」から「鳥型の柔軟な頭骨」への進化過程をつなぐ重要な証拠となりました。
▼ 古環境・生態の再現
シカゴ標本の足部に保存された趾球(足裏のクッション)の形は、現生の地上性鳥類(例:キジ・ハト類)に類似しており、始祖鳥が地上での歩行に適した構造を持っていたことを示唆します。
これまで、始祖鳥は主に樹上生活と考えられてきましたが、本標本は地上と空中を行き来する多様な生活様式を示す可能性があります。
また、羽毛の配置解析から、三次飛翔羽(tertial feathers)が初めて確認されました。これらは翼の付け根と胴体をつなぐ羽毛で、飛行時の気流を滑らかに保つ役割を果たしていたと考えられます。
▼ 学術的意義
シカゴ始祖鳥は、飛行能力と頭骨構造の両面から「恐竜→鳥類」進化の中間段階を示す、きわめて重要な化石です。
特に、腭部の三次元構造解析により、咀嚼運動や呼吸の柔軟性を高める頭骨モジュール化(cranial kinesis)の初期形態が明らかになりました。
さらに、三次飛翔羽の存在は、受動滑空から能動飛行への転換点を物語っており、鳥類の飛行進化史を塗り替える成果といえます。
専門誌『Nature』の査読者も「これまでで最も保存状態の良い始祖鳥標本」と評しており、古鳥類学研究の新時代を告げる標本と位置づけられています。
▼ 今後の展望
研究チームは今後、この標本のCTデータを国際公開し、他の化石鳥類との比較機能形態解析を進める予定です。
また、保存された羽毛や皮膚の組成から、羽毛の色素(メラノソーム)構造や飛行筋の付着部解析を行うことで、飛行メカニズムと生活様式のさらなる解明が期待されています。
始祖鳥研究は、古生物学・航空力学・発生学を横断する学際的テーマとして、今後ますます注目を集めそうです。
🐱<新しい始祖鳥化石とは激熱!今後の研究が楽しみです🦴✨
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#論文解説 November 11, 2025
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