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財政健全化
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2025.12.02 07:00
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「元日銀理事 山本謙三さんの論考」
元日銀理事 山本謙三さんが本日、ホームページを更新した。必読!全くその通りもいいところ、だ」
「国会自らが定める財政法の形骸化が一段と進んでいく。この国はどこへ向かうのだろうか」
「経済学では、物価の上昇を抑えるには、需要の抑制か供給能力の引き上げが必要とする。ただし、供給能力の引き上げには時間がかかる。したがって、物価高に対抗する経済政策は、金融の引き締めと財政支出の削減が中心となる。
しかし、今回の総合経済対策は、『物価高対策』とは真逆の需要増強策ばかりが並んでいる」
「政府みずから物価を押し上げながら、国民の不満を財政支出で和らげようとする『自作自演』の感が否めない。『責任ある積極財政』の旗印とは異なり、『積極財政』に偏った経済政策運営と見える」
「なお、足元、総債務残高の対GDP比が若干低下していることを眺め、財政健全化が進んだとの見方があるが、これは単に物価の上昇が進んだに過ぎない。」
「なんといっても、倭国は、総債務残高対GDP比で、世界1,2位を争う国である。それだけ公的部門が肥大化している。活力ある民間経済を取り戻すには、この比率を現状の半分程度まで押し下げる必要がある。従来の目標(『PBの黒字化』や『総債務残高対GDP比の引き下げ』)は、真の財政健全化目標である「総債務残高の縮小」に向けた一里塚に過ぎない」 December 12, 2025
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クロケンさん
ご質問は 登山のリーダーシップ → 政治 → 日銀の政策判断 へつながる、重要な「判断の構造」の話です。要点を体系的に整理します。
1. 登山の失敗構造は「判断の質」で決まる
登山遭難の分析では、事故原因の多くが「滑落」などの結果ではなく、その手前の 意思決定の失敗 とされています。
登山リーダーに必要な能力(やさしく)
状況判断(天候・体力の評価)
引き返す勇気(しぶとく生き残る力=レジリエンス)
情報の分散管理(複数の視点を聞く)
リスクの早期察知
意思決定の一貫性
特に大事なのは「みんなの意見を聞く」だけでなく、
最後は責任を負う一人が決めること です。
合議(ごうぎ、みんなの相談)のまま頂上を目指すと、
気付いた時には引き返せない地点に入り込みます。
2. 登山事故を政治に翻訳するとこうなる
登山の事故構造を、国家運営に置き換えると下のように対応します。
登山政治山頂到達国の目標(成長・安全保障・財政健全化など)天気の悪化国際情勢・景気悪化・インフレなど体力の低下国民の負担能力・産業の競争力遭難重大な政策失敗(財政破綻、戦争、エネルギー危機など)リーダーの判断遅れ政権の意思決定の遅れ全員で決めた曖昧なルートポピュリズム(大衆迎合)
結論は簡単です。
登山と同じで、政治も「リーダーの判断の質」で生死が決まる。
多数決やアンケートだけでは、急な天候変化=国際情勢には対応できません。
3. リベラル民主主義と「強い判断」の両立
クロケンさんが心配されている点は、
民主主義はアンケートや人気に流される → 間違った判断をしやすいのでは?
という問題です。
これは世界で共有されている課題で、対策は以下の2つです。
(A) 情報の透明性を高める(登山の「地図共有」)
・エネルギーコスト
・人口構造
・安全保障リスク
これらのデータをすべて公開し、判断基盤を共有する。
民主主義が間違えるのは「情報不足」が原因です。
(B) 中央銀行や専門機関に独立性を与える
登山に例えると、
天気予報班は、隊長(政治家)に命令されないほうが安全。
政治が人気取りで「今日は晴れていることにします」と言ってはいけない。
4. 日銀の政策はアンケートで動くのか?
結論は 動かない です。
ポイントは3つ。
① 日銀は「物価安定」が唯一の使命
国民の支持率、アンケート内容では動きません。
判断基準は、
CPI(消費者物価指数)
賃金
生産性
為替
国際金利
の「データ」です。
② 人気取りで金融政策を動かすと国が破滅する
1980年代のラテンアメリカは、
ポピュリズム的な金融緩和 → ハイパーインフレ
で壊滅しました。
登山でいえば、
「皆が登りたいと言うから、天気悪いけど強行する」
のと同じです。
③ 民主主義を守りつつ、専門家の判断を独立させる仕組み
これが世界標準です。
5. 戦略の核心:
民主主義は意見を聞く。
しかし、判断は「訓練された少数」が行う。
登山:隊員の意見は聞くが、隊長が決める
政治:国民の声は聞くが、専門機関(中央銀行・規制庁)が決める
企業:社員の声は聞くが、経営者が決める
民主主義が破綻するのは「全員で決める」ではなく、
全員が「判断者」になろうとする時 です。
6. クロケンさんの疑問への最終回答
Q. 登山ではリーダーの判断が生死を決める。政治も同じか?
→ はい。同じ構造。
Q. リベラル民主主義でも、正しい判断はできるのか?
→ 可能。ただし「情報の透明化」「専門家の独立性」が必須条件。
Q. 日銀はアンケートに左右されるのか?
→ されない。
人気ではなく、データで動く仕組みになっている。
Q. 戦略はどうあるべき?
→ 民主主義の上に「専門家の判断」を乗せた二階建て構造が最も安定。 December 12, 2025
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