SaaS トレンド
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2025.12.05 14:00
:0% :0% (40代/男性)
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僕なりにアクセンチュアの強みは圧倒的なオファリングの提案力の強さがあると思っている。
世界中の案件がデータベース化されてて、その案件を実施したマネージャーに軽いヒアリングを打診すれば応じてもらえる。
オファリングの引き出しだけでなく、個別のクライアントに対して、Strategy→MC→TC→Outsourcingというオファリングの展開、どこで稼ぐのか、そこにどうやって繋いでいくのかというストーリーをMD/Partnerだけでなく、マネージャーレイヤーから考えさせられる。
今はデジタルもあるし、もう少しこの流れを条件分岐させ、複数の勝ちパターンができてるように思う。
ブティック戦略のように経営陣に入るのではなく、執行役員から部門長レイヤーとの関係値構築していくことも特徴。こうすることで単発のStrategy案件で綱渡り的に継続を勝ち取るのではなく、常駐、実行支援でスティッキネスを実現している。
トップティアのコンサルタントに実行支援は刺さりにくいかもしれないが、コンサルティングという事業のSustainabilityを起点に評価すると、圧倒的に正しい判断。
Palantierの柔軟性あるデータ基盤を起点にした事業展開とは異なり、アクセンチュアは案件の蓄積と収益化までの強固なストーリーが起点になってる。そして、収益性の高さから来る給与水準が採用力を高めている。
まさかソフトウェア企業?とコンサルティングを比較する時代が来るとは今まで考えたことがなかったが、この比較を見て、僕のキャリアであるコンサルからBtoB SaaSへの転身は当時は分からなかったが、後からロジックがついてきたのかもしれないw December 12, 2025
1RP
解約支援をやっている立場から見ると、この記事が指摘する構造がめちゃくちゃリアルです。
「営業担当者の手厚いサポートで解約を防いでいる」
→ だから解約したい企業は第三者に依頼してくる
「ACVが60万円〜120万円の商材をハイタッチ営業で売る」
→ 買った側も「これ本当に必要?」と気づき始めてる
倭国のSaaS企業は低解約率を誇るけど、それって「プロダクトが手放せない」じゃなくて「解約プロセスが面倒」かもしれない。この視点、もっと語られるべきだと思います。
2.5倍の差を生む営業構造の分析、圧巻でした。 December 12, 2025
今のLLMは「どれが一番強いか」よりも、
GPT-5.1、Gemini 3、Claude 4.5 を用途で役割分担するのが現実的か。
・軽い生成や日常作業:GPT-5.1
・Googleサービスと絡めた業務自動化&UI:Gemini 3
・重めの推論やコード・設計レビュー:Claude Opus 4.5
この3つを「1つに決める」のではなく、
仕事の種類ごとに配役する前提で見ると使いやすそう。
これは各社とも「考え方モード」が違うからと言える。
・GPT-5.1
→ 簡単な質問はサクッと返し、難しいときだけ内部でじっくり考える設計
→ Instant = 速さ重視、Thinking = 論理・分解タスク重視
・Gemini 3
→ テキスト、画像、コード、動画をまとめて扱うマルチモーダル前提
→ Gmail、カレンダー、Docs などとつながるエージェント+「質問に応じてUIレイアウトも一緒に生成する」方向に振っている
・Claude Opus 4.5
→ effortパラメータで「どこまで深く考えさせるか」を指定できる
→ 同じモデルで「軽く相談」と「ガチで設計レビュー」を使い分けやすい
なので、「一番頭がいいのはどれ?」と一本化して選ぶより、「この作業はどの考え方+エコシステムと相性がいいか」で分けた方が、実務では扱いやすい。
個人SaaSや副業プロダクトをやっている想定で、かなり現実的な切り方をすると
・GPT-5.1(Instant中心)
・LPの文言案を10パターン出す
・Xの投稿文・メルマガ・プッシュ通知の案出し
・簡単な機能説明、FAQ案、社内用の要約
→ 「とにかく数を回したいテキスト・アイデア仕事」担当
・Gemini 3
・Gmailの問い合わせをもとに、自動で分類・要約 → Docs に整理
・カレンダー予定やToDoと連動して、業務リマインドや簡単なレポートを生成
・プロトタイプ用に、テキストだけ渡して画面構成+文言をまとめて作らせる
→ 「Googleアカウント周辺のデータをそのまま道具にしたい仕事」担当
・Claude Opus 4.5
・大きめのリファクタや、アーキテクチャ設計レビュー
・長めの仕様書を読み込ませて、抜け漏れチェックや代替案の提案
・複雑なデータ処理ロジックの相談、疑似コード→本番コード化
→ 「失敗コストが高い、考え込んでほしい仕事」担当
こんな感じで、
・「軽い・速い・たくさん回す」= GPT-5.1
・「既存のGoogle業務をAIに染み込ませる」= Gemini 3
・「重い判断・設計・コードの深掘り」= Claude 4.5
と割り振ることができる感じ。
今のLLM選びは「最強の1体を決める」ゲームではなく、
自分の仕事を「軽い作業」「業務データと絡む作業」「重い判断」に分ける。そこに GPT-5.1、Gemini 3、Claude 4.5 をそれぞれ当てはめていくパズルに近い、という感じかな。 December 12, 2025
丸1週間学会でハワイに来ています。
まさか人生初ハワイが仕事とは…
3aMU3: Probabilistic modeling of tempo fluctuation for comparative analysis of music performances
で発表していました。お声がけくださった皆様ありがとうございました。
#ASAASJ25 https://t.co/qNXj3R5H1U December 12, 2025
#メモ
エクサウィザーズ
12月3日の個人投資家向けオンライン説明会内容まとめ。
1.内容
【事実】
•AI専業ベンチャー。
•メインはホワイトカラーDX=企業のバックオフィス業務や人事・営業・コールセンターなどをAIで効率化する領域。
•LLM(ChatGPTなど)を自社で全部作るのではなく、外部モデルも含めたマルチモデル戦略
【見解】
•フィジカルAIではなく、企業の面倒くさい事務・判断をAIに置き換えていく実務寄りビジネス。
•流行ワードより儲かる領域にリソースを集中している。
2. ビジネスモデルの構造
【事実】
•SaaS型のAIプロダクト(exaBaseシリーズ)でストック収益を積み上げ。
•一部、大企業向けにプライベートクラウド構築やカスタマイズ案件も受注(高単価のSI)
【見解】
•①定額のSaaS × ②選別した高単価案件の二階建てモデル。
•①で安定的に利益を出しつつ、②で決算の伸びを一段押し上げる構図になり得る。
3. 業績のフェーズ
【事実】
•直近で創業以来初の上期黒字達成。
•AIプロダクト事業は売上・利益ともに大きく伸びている(売上約1.5倍/利益約2.6倍レベルという説明あり。
【見解】
•典型的な研究開発から、明確に利益成長型へ。
4. フィジカルAIを“今はやらない”という決断
【事実】
•社長いわく技術的にはフィジカルAIもできるが、今はやらない。
•リソースはホワイトカラーDXなどすぐ売上になる領へ集中。
【見解】
•今はやらず実利を選んでいるので、イナゴが寄り付きにくく、大口が静かに集めやすい環境になっている。
•中長期投資家から見ると、これはかなり評価して良いポイント。
5. NTTドコモビジネスとの資本業務提携
【見解】
•NTTドコモビジネスと資本業務提携済み。
•このパートナー経由でエクサ単独では取れなかった顧客・自治体の大型案件が複数走り始めていると説明。
•exaBase Studio などを、NTT側のインフラ・顧客基盤に載せて展開していく構想あり。
【見解】
•スタートアップ最大の弱点「営業力・信用力」を、NTTブランドで一気に補完している形。
•NTTが全国の法人顧客に対してエクサ製品を背負って売ってくれる構造になり得るため、エクサ側は営業コストをあまり増やさずに売上を伸ばせる可能性。
•特に自治体・公共・インフラ系のAI導入では、「NTTと組んでいるAIベンチャー」は最強クラス。
6. 匂わせ
【事実】
•個人向け説明会の動画で、社長が「ここではまだ言えないが…」という匂わせを複数回している。
•ラフな段階の新プロダクトが複数走っている。
•人事・営業AI領域で、言えない案件(おそらく大手との提携・導入)が進行中。
•株主還元についても「公募価格まで戻す。」「配当も前向きに検討」と発言。
【見解】
•ざっくり言うと材料はある、出すタイミングを見ている状態。
•材料が表に出た瞬間、価格帯の切り上げが起きる可能性は十分あり得る
7. 今後のポイント
【ポイント】
1.決算資料の内訳
•自治体・官公庁向け、パートナー(OEM)経由の売上がどこまで伸びてくるか。
2.利益率
•SaaS比率が上がるほど、営業利益率は構造的に改善していくはず。
https://t.co/WXViR2SUnOの出し方
•NTT関連や大企業との案件がどういうタイミングで開示されるか。
•株主還元(配当など)への踏み込み具合。
8. リスク整理
•大手プラットフォーマー(Google/OpenAIなど)の戦略変更リスク(ここは気にしない)
モデル単体で勝負しない現場定着力で差別化できるかが勝負どころ。
•大企業・自治体の意思決定スピードの遅さ。
案件の立ち上がりが想定より遅れると、売上計上タイミングも後ろ倒しになる。
•AIバブル全体のセンチメント悪化
個別で業績が良くても、セクターごと売られる局面はあり得る。
9. まとめ
公募価格まず目指す。
株価意識はかなりしている。
#現物 December 12, 2025
なぜ倭国のSaaSスタートアップは「稼げない」のか
気になっていたことが綺麗に整理されていて納得感があった
プロダクトを使うことへのリテラシーの違いもあるのかなと思ったり(結果、御用聞きになってしまうと) https://t.co/vPdSDu4r9D December 12, 2025
またOpenAIが巨大インフラ案件を投げてきましたね。
シドニーに「GPUスーパークラスター」を含むAIセンターを作る覚書を結んだそうです。
ニュースとしては、OpenAIとオーストラリアのデータセンター事業者NextDCが、シドニー西部に約70億豪ドル(約46億ドル)のAIキャンパスをつくるMoUを締結。
再エネ由来の電力で動くGPUスーパークラスターを備え、建設・運営で数千人規模の雇用も見込む計画とのこと。
オーストラリア政府も「国家のAI野心を後押しする案件」としてかなり前のめりでコメントしています。
自分が本質っぽいと感じたのは、「モデル」ではなく「計算資源の地政学」の話になってきている点です。
アメリカ・中東・欧州でデータセンター投資がインフレしている中で、オーストラリアはこれまで「ちょっと遠いリージョン」扱いされがちでした。
でもOpenAIがオフィス開設+巨大GPUクラスターまで抱き合わせるとなると、APACでの重心がシドニー寄りに一段ずれる可能性があります。東京やシンガポールから見ても、「推論や軽いファインチューニングはこの周辺で回す」のが当たり前になるかもしれません。
個人開発目線で見ると、「インフラを握る側」になれる人はほぼいない一方で、その上に乗るレイヤーはむしろやりやすくなっていく気がします。
たとえば、APAC向けのB2B SaaSをつくるなら、リージョンを意識したデータ配置やレイテンシ設計をウリにできるし、「豪州・倭国・東南アジアのデータはこのリージョンで自己完結する」「この規模のGPUにワンクリックでジョブを投げられる」といった“インフラの翻訳”をしてくれるミドルウェア、開発者向けツールの余地も出てきます。
倭国発の個人プロダクトでも、「重い学習は海外の巨大クラスター、手元の体験は倭国ローカル」という二層構造を前提にした設計が増えていきそうです。
もちろん、これはまだMoU段階で、実際の稼働までは数年スパンの話ですし、「API料金が劇的に安くなる」といった短期のご褒美が約束されているわけではありません。計算資源が集中するほど、価格やポリシーの変更リスクは逆に大きくもなります。
AI業界、どのモデルが強いかよりも「どこにどれだけ計算資源が積まれていくか」を見るニュースが増えてきたな、という印象です。
https://t.co/KlApRCSFZG December 12, 2025
Next.js や React の脆弱性があるって発表されて思ったけど
「AIがあるから非エンジニアでも簡単にWebサイト作れるでしょ?」は本当によくない
作ったら終わりじゃなくて、
その後の運用を安全にできるかも考えないとだよね。
脆弱性ひとつ放置しただけで、
・情報漏えい
・アカウント乗っ取り
・サービス全停止
普通に起きるし、、、
「AIにコードを書かせれば誰でもサービス開発できる」は過大評価。
AIは“補助ツール”であって、運用責任までは取ってくれない。
非エンジニアが安全に扱えるのは、
・Webflow / STUDIO みたいな SaaS
・Google Workspace / Zapier のワークフロー
・ノーコードで完結する自動化ツール
この“プラットフォーム側が継続的に保守する世界”まで。
AIで作れるように見えても、
“運用まで自分で引き受けられるか” が本質。
ここ、もっと広まってほしい…。 December 12, 2025
📒あなたが信じているS&P500は、もう存在しない | インデックスの中で起きている「静かな変容」
2025年11月30日、1つのnote記事が私の強い興味を引いた。
五月(片山晃)氏による「S&P500神話の終わる時」。インデックス投資バブルの形成過程と、AI投資がもたらす株式市場のレジームチェンジを描いた論考だ。
https://t.co/mlLz2eg0XF
片山氏の論考は、S&P500の神話がなぜ生まれ、なぜ終わりつつあるかを問う。Big TechのAI投資競争が、高利益率・高フリーキャッシュフローという構造を侵食しつつあると。
しかし、私はこの話を読みながらある違和感を感じていた。
これは、「S&P500神話の終わり」という話ではない。
「S&P500の性質そのものの変容」である、と。
あなたが毎月積み立てているS&P500は、もはや10年前のS&P500ではない。同じ名前、同じティッカー、しかし中身は根本的に異なる。これは、より根本的な構造変化が、S&P500の「内部」で進行している。
本noteでは、この「S&P500の静かな変容」に関する考察を行いたい。そして、パッシブ投資家が知らない間に抱えることになった新しいリスクと、その投資特性の変化について論じていきたい。今後の投資判断の何かの参考になれば幸いである。
第1章:S&P500の中で起きている「利益の大移動」
片山氏の論考の核心は、こうだ。
Mag7(Apple、Microsoft、Alphabet、Amazon、Meta、Nvidia、Tesla)は、インターネットとソフトウェアを通じて世界中から売上を回収し、それを株主に還元してきた。この構造がS&P500のPER拡大を正当化し、「信仰」の領域にまで押し上げた。
しかし、AI投資競争により、この構造が逆回転しつつある。設備投資が急膨張し、フリーキャッシュフローが圧迫され、株主還元余力が低下している。
一方、私に違和感をもたらした考えの核心は、こうだ。
インターネット時代、各リクエストのコストは限りなくゼロに近かった。限界費用ゼロ。これがGAFAの高利益率を支えた。
AI時代、この前提が崩壊した。トレーニングも推論も、膨大な計算コストを要する。「考える時間」が長いほど、コストがかかる。
結果として、IT企業の利益の一部は、構造的に半導体セクターへ流出し続けている。
この二つの考えを重ね合わせると、何が見えるか。
利益はS&P500から「消滅」しているのではなく、「移動」している。
数字で見る「利益の大移動」
具体的な数字を追ってみよう。
2025年、Google、Amazon、Meta、Microsoftの4社が投じる設備投資は、合計で4,000億ドルを超える見込みだ。2019年の約700億ドルから、わずか6年で6倍近い膨張。
この設備投資の大部分は、何に使われているか。
AIチップだ。そう、NvidiaのGPUだ。
Nvidiaの2025年度第3四半期(2025年7月〜10月)のデータセンター売上高は512億ドル。前年同期比66%増。四半期ベースで500億ドルを超えたのは史上初だ。
つまり、Big Techの設備投資の相当部分が、Nvidiaの売上になっている。
そしてNvidiaの粗利益率は、2023年1月の56.9%から2025年1月には75.0%へと急上昇した。純利益率は53%を超える。
詳しい数字や今後の見通しについては、以下のnote記事で解説しているのでもし良ければ参考にして頂きたい。
この数字が意味することは何か。
Big Techが「コスト」として支払った資金の大部分が、Nvidiaの「利益」として計上されている。
S&P500内部での再配分
ここで重要な事実がある。
Nvidiaは、S&P500の構成銘柄だ。
それだけではない。Nvidiaは2025年7月9日、史上初の時価総額4兆ドル企業となった。Apple、Microsoftを抜き、世界最大の企業に躍り出た。
S&P500に占めるNvidiaのウェイトは7.2%。これは2位のMicrosoft(6.3%)、3位のApple(5.9%)を上回る。
何が起きているのか。
S&P500の中で、利益の再配分が進行しているのだ。
「プラットフォーム企業」(Google、Amazon、Meta、Microsoft)から、「半導体企業」(Nvidia)への利益移転。
これは「S&P500からの資金流出」ではない。
「S&P500内部での利益の移動」だ。
片山氏は、Mag7がS&P500に「魔法」をかけたと書いた。高利益率の企業に収益が集中することで、市場全体の時価総額が膨らむ構造を。
今、その魔法の「受益者」が変わりつつある。
プラットフォーム企業から半導体企業へ。
Apple、Microsoft、Alphabet、Amazon、Metaが稼いだ利益の一部は、Nvidiaのチップ購入を通じて、Nvidiaの利益に転換されている。
そしてNvidiaの時価総額が膨らめば、S&P500におけるウェイトも上昇する。
結果として、S&P500に投資するということは、以前よりも「半導体企業に投資する」という意味合いが強くなっている。
情報技術セクターの支配
S&P500のセクター構成を見てみよう。
2025年12月時点で、情報技術セクターのウェイトは33.40%。全11セクター中、圧倒的な首位だ。2位の金融セクター(13.29%)の2.5倍以上。
しかも、この「情報技術セクター」の中身が変わっている。
かつて情報技術セクターの代表格と言えば、MicrosoftやAppleのような「ソフトウェア/プラットフォーム企業」だった。
今、その頂点に立つのはNvidia、つまり「半導体企業」だ。
S&P500の最大セクターである情報技術セクター。その最大銘柄がNvidia。
これは、S&P500の「性質」が変わったことを意味する。
第2章:NVIDIAが時価総額1位になった本当の意味
歴史的転換点
2025年7月9日。
Nvidiaの株価は一時164ドルを超え、時価総額は4兆ドルに達した。
Apple、Microsoftを抜き、世界で最も価値のある企業となった。
この出来事を、多くの人は「AI銘柄の上昇」として理解している。
違う。
これはIT産業の利益構造が根本から変わったことの、象徴的な証左なのだ。
なぜNVIDIAが最大企業になれたのか
考えてみてほしい。
Nvidiaは「半導体企業」だ。物理的なチップを設計し、TSMCに製造を委託し、販売している。
かつての常識では、半導体企業がソフトウェア/プラットフォーム企業より価値が高くなることは考えにくかった。
理由は単純だ。
ソフトウェアは限界費用がほぼゼロだ。一度作れば、複製コストはかからない。スケールすればするほど利益率が上がる。
半導体は違う。物理的な製品だ。材料費、製造費、物流費がかかる。スケールしても、利益率には上限がある。
実際、SaaS企業の平均粗利益率は約76%、半導体企業は約52%と言われてきた。
しかし、Nvidiaの粗利益率は75%を超えた。
SaaS企業に匹敵する粗利益率を、半導体企業が達成している。
なぜか。
「賃料を徴収するインフラ」への転換
答えは、私が指摘した構造転換にある。
インターネット時代、半導体は「電気代のような消費財」だった。できるだけ安く調達し、コストを抑えるべきものだった。
AI時代、半導体は「賃料を徴収する不動産」に変貌した。計算力は競争優位の源泉となり、いくらでも欲しい戦略資産となった。
需要が供給を大幅に上回る状況が続いている。
TSMCの先端パッケージング能力はボトルネックとなり、Nvidiaのチップは「完売」状態が続く。
需要超過、供給制約、高い参入障壁。
これらが組み合わさると、何が起きるか。
価格決定力が売り手に移る。
Nvidiaは、事実上の「価格設定者」となった。
Jensen Huang CEOが決算説明会で語った言葉が象徴的だ。
「Blackwellの売上は記録的で、クラウドGPUは完売しています」
完売。
需要が供給を上回り続ける限り、Nvidiaは高い利益率を維持できる。
これがNvidiaの時価総額を世界最大に押し上げた本質だ。
S&P500への示唆
NvidiaがS&P500の最大銘柄になったことは、S&P500に投資する全ての人に影響を与える。
S&P500は時価総額加重平均指数だ。時価総額が大きい銘柄ほど、ウェイトが高くなる。
Nvidiaのウェイトは7.2%。
つまり、S&P500に100万円投資すると、そのうち7.2万円がNvidiaに投資されることになる。
2020年のNvidiaのS&P500ウェイトは約1%だった。
5年で7倍以上に膨らんだ。
これは単に「Nvidiaの株価が上がった」という話ではない。
S&P500の性質が変わったのだ。
パッシブ投資家は、知らない間に、以前よりずっと多くの資金を「半導体企業」に投資している。
第3章:「プラットフォーム投資」から「インフラ投資」への静かな変容
インターネット時代のS&P500
2010年代のS&P500は、「デジタルプラットフォーム投資」だった。
GAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)に代表される企業群。彼らのビジネスモデルの特徴は何だったか。
限界費用ゼロ。
Googleの検索結果を1件増やすコストは、ほぼゼロだ。
Facebookのユーザーを1人増やすコストも、ほぼゼロだ。
Amazonのプラットフォームに出品者を1人増やすコストも、ほぼゼロだ。
一度インフラを構築すれば、ユーザーが増えるほど利益率は改善した。
これが「スケーリング効果」であり、GAFAの高収益性の源泉だった。
投資家にとって、これは魅力的だった。
設備投資は相対的に小さく、フリーキャッシュフローは潤沢。その資金は配当と自社株買いで株主に還元された。
Appleの2024年自社株買い1,100億ドルは、この構造の象徴だった。
S&P500に投資するということは、この「スケーリング効果」に乗ることを意味していた。
AI時代のS&P500
2025年のS&P500は、性質が変わりつつある。
AI時代、各リクエストには実質的な計算コストがかかる。
ChatGPTに質問するたびに、GPUが稼働する。推論には電力を消費し、チップを摩耗させる。
「考える時間」が長いほど、コストがかかる。
限界費用ゼロの時代は、終わった。
この変化は、S&P500の構成企業の財務構造を根本から変えつつある。
Microsoftの設備投資比率は売上高の約33%に達している。
Metaは2025年に700億〜720億ドル、売上高の38%前後を設備投資に充てる。
Amazonは1,250億ドル、Alphabetは910億〜930億ドル。
Big Tech各社の設備投資比率は、かつての電力会社や鉄道会社に匹敵する水準に達した。
「アセットライト(資産を持たずに高収益を上げる)」というテック企業の強みは、急速に失われつつある。
資本集約型へのシフト
S&P500の上位銘柄を見てみよう。
1位:Nvidia(半導体)← 高収益化
2位:Microsoft(ソフトウェア/クラウド)← 高CapEx化
3位:Apple(ハードウェア/サービス)
4位:Alphabet(広告/クラウド) ← 高CapEx化
5位:Amazon(EC/クラウド) ← 高CapEx化
上位5社のうち、4社がAIインフラ投資のために設備投資を急増させている。
そして1位のNvidiaは、その設備投資を「売上」として受け取る側だ。
S&P500は、「限界費用ゼロのプラットフォーム企業群」から、「資本集約型のインフラ企業群」へと変貌しつつある。
投資特性の変化
この変化は、S&P500の投資特性を変える。
旧S&P500(2010年代):
低CapEx → 高FCF → 高株主還元
限界費用ゼロ → 景気変動に強い
ソフトウェア的特性 → 高PERが正当化される
新S&P500(2025年以降):
高CapEx → FCF圧迫 → 還元余力低下
計算コストの存在 → 変動費用構造の復活
ハードウェア的特性 → 減価償却、景気循環への感応度上昇
パッシブ投資家は、この変化に気づいているだろうか。
「何も考えずに積み立てれば報われる」という信仰は、S&P500の性質がある程度安定していることを前提としている。
しかし、その性質自体が変わっているとしたら。
第4章:パッシブ投資家が知らない間に抱えた新しいリスク
パッシブ投資の前提
S&P500へのパッシブ投資が「最適解」とされる理由は何か。
第一に、分散効果。500銘柄に分散されるため、個別銘柄リスクが軽減される。
第二に、低コスト。アクティブ運用と比較して、手数料が格段に安い。
第三に、長期的な上昇トレンド。インフレと経済成長により、株価指数は最終的には上がり続ける。
これらの前提は、今も有効だろうか。
(つづきはこちら!)
https://t.co/Kb83c2cJFX December 12, 2025
これはもうどちらの意見もわかって辛み
現代のAI破壊力を前にしたら
「API束ねてSaasの体裁してる間はもう、世界中の1000億1人ユニコーンみたいな化け物👹からタコ殴りにあう危険性がある。『現代ホリエモンが出来そう』といってるレベルは、世界中の次世代ホリエモンみたいな人が出たら闘えるのか?」
と同義だろうし、事実マジででてきてると個人的には思う。すると1億円エンジニアでも叩けるのか怪しくねーか?と。
清水さんの主張もわかる
それまでのせめぎ合いだと
「1-2年で先行して市場を席巻して、営業暗黙知かき集めて、唯一無二のデータホールドして^倭国式で勝つ!」
な 清水さんのぶれない芯の強さ強いしかっこいい😎リスペクト🫡
かと言って
ホリエモンさんからしたら
「それだけ情念燃やして熱くなるなら、ちょっと軸足変えて、同じ目標に突き進んだ方がよくねーか?」という愛の鞭にも映る
ありそうだよと
最後は意思決定した責任を持って
やり抜く経営者の問題ですが
いやー前回のドットコン小澤さんといい熱い方は大好き❤ December 12, 2025
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