顔合わせ トレンド
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2025.12.09 17:00
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結婚前に確認すること
1.両親顔合わせをするか
2.婚約指輪は必要か
3.結婚指輪は必要か
4.結婚式はするか
5.結婚式に向けての貯金額
6.結婚式の規模はどれくらいか
7.新婚旅行に行くか
8.どこに重きを置いてお金を使うか
9.専業主婦(夫)になってほしいか
みんなで幸せ掴もうな?! December 12, 2025
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おはやうううっっ☀
今日は21:00~チーム5顔合わせええええ💖
にぎやかになる気配…✨️たのしみだ!!!!! https://t.co/AEGNvjmAK2 December 12, 2025
12RP
今夜は2回行動‼️
19:30~えまさん3D飲み会出演🍻
24:00~ #にじイカ祭2025 のチーム顔合わせします!✨️
帰宅次第になるのでもしかしたら遅れるかもしれませんが…!
何卒よろしくお願いいたします🦑🌟
果たして酒が弱くなった白雪に飲み会直後にスプラは出来る…のか…⁉️
🔻24:00~
https://t.co/SxUEYDiA0h December 12, 2025
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#さむねこやしき #みくりえいてぃぶ
#デラスのお品書き #カルタの絵札
#きたみ描きたみ
顔合わせ楽しみ~! https://t.co/l2B5rMHQ7a December 12, 2025
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配信見てくれてありがとう!
大きな地震があったみたいなのでこのあとのスプラ顔合わせは明日21:00に延期になります!
不安な気持ちもあるかと思うけど、身の安全を何よりも優先して落ち着いて行動してね!
みんなの無事が一番大切だよ December 12, 2025
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これまじでいつかどこかで言いたかったんだけど、スキズの何度も顔合わせるぐらいのオタクさんの治安はめっちゃ良くて本当に居心地良かった。韓国人も中国人も倭国人も嫌だと思う人ほぼいなかったな December 12, 2025
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これまじでいつかどこかで言いたかったんだけど、スキズの何度も顔合わせるぐらいのオタクさんの治安はめっちゃ良くて本当に居心地良かった。韓国人も中国人も倭国人も嫌だと思う人少なかったなー。 December 12, 2025
@no_TL
タグが3つまでしか反応しないみたいなので…🥲
昨日は極上の顔合わせ、楽しかった〜🦑🐙
#リツキあーと #サムネヒム #りつきんサムネよ https://t.co/m3NZiRgmv4 December 12, 2025
これまじでいつかどこかで言いたかったんだけど、スキズの何度も顔合わせるぐらいのオタクさんの治安はめっちゃ良くて本当に居心地良かった。韓国人も中国人も倭国人も嫌だと思う人少なかったなー。なんの差?値段?() December 12, 2025
アーカイブで昨日の🦑顔合わせ見てたんだけど、地震発生時ライバー皆こちらに声掛けしてくれてて…
特に🛡️とか冷静に物理的対処を伝えているのに加えて「怖い人は配信は付けてても良いと思うから」ってメンタル的な支えもしていて凄いなと思った December 12, 2025
会社に出入りしてる業者さんでスノーボード好きな人2人いるんだけど、今朝顔合わせて開口一番で
『どうだった?もう行ったんでしょ?』
って目キラキラさせながら会話スタートしたの良過ぎたw
残念ながら日曜日は行けなかったんだけどさ December 12, 2025
上司が結構な咳をしてるけどマスクしてくれないので出社日を見てずらしたら当日上司もずらしたようで今週3日も顔合わせることになってクソ。ちなみに前に咳しまくってたのでマスクあげたら5分後ぐらいからずっと顎マスクになって意味ありませんでした🤬 December 12, 2025
上司が結構な咳をしてるけどマスクしてくれないので出社日を見てずらしたら今日上司も再度ずらしたようで今週3日も顔合わせることになってクソ。ちなみに前に咳しまくってたのでマスクあげたら5分後ぐらいからずっと顎マスクになって意味ありませんでした🤬 December 12, 2025
お互い組織に就職してそれぞれのポジションで活躍するんだけどその分仕事中に会うことは稀になり、就職を機に同棲始めたおかげで顔合わせできない日も毎日部屋の端々にお互いの気配を感じることで寂しさと同時に愛しさも募るため、あのとき分岐を間違えなくてよかったな…と本気で実感する社会人諏訪風 December 12, 2025
単純に必要なものが多いのもあるし、学校の指示通りに全て完璧に準備しないと…みたいなプレッシャーもある。幼稚園は割と柔軟だったし、送り迎えで毎日先生と顔合わせるから聞きたいことすぐ聞けたし、他の保護者からも情報もらえたけど、小学校はそうもいかないし?準備そのものより精神的に大変。 December 12, 2025
◤#キ上の空論 演劇部 #KENMA ◢
キ上の空論 演劇部 『KENMA』
A『たぶんもう平気』
B『されど世界(B ver.)』
C『されど世界(C ver.)』
全9公演、無事に終演いたしました。
本企画に覚悟をもって参加してくれた俳優の皆さま、
そして“KENMA”にご賛同いただき、ご来場くださった皆さまに
心より御礼申し上げます。
顔合わせから劇場入りまでの約30時間、
そして劇場入りから千秋楽までの3日間。
すべてが濃く、あっという間の時間でした。
ご参加・ご来場いただいた皆さま、
素晴らしい演劇の時間を本当にありがとうございました。 December 12, 2025
🌟🕶️「許可してやるから」(3/8)
最悪の出来事というものは、どうしてか連続して起こるものだ。
翌朝、遠藤に呼ばれて赴いた事務所の応接室で、俺は自分の不運を呪った。
『遠藤組』に〝新入り〟が入ることはいい。そのマネージャーを俺が担当するのも、遠藤の指示ならば是非もない。
だがその相手が、〝昨夜見たばかりの顔〟なら話は別だ。
「七星涼です」
〝新入り〟はよく通る朗らかな声でそう名乗ると、右手を差し出し俺に握手を求めてきた。勢いに押されてそれに応えると、彼はにっこりと柔和な笑みを浮かべて見せる。
今朝、出掛けに確認したプロフィールには、確かに『七星涼』と書かれていた。随分今どきの、きらめくような響きの名前だとは思ったが、それもそのはずだ。
目の前にいるのは、強面集団『遠藤組』の名にそぐわぬ、シャープな輪郭に二重瞼の大きな目、尖った鼻がバランスよく配置された、正統派の美男子なのである。
少し長めの暗い茶髪はヘアメイク直後のように整えられ、指先まで手入れが行き届いている。服装はコットンシャツに無地のニットを合わせただけのシンプルなものだったが、均整の取れた百八十オーバーの長身が、見事に様になっている。
「なんだ真周、さすがのお前も知った顔だったか?」
頬を引き攣らせた俺を見て、遠藤が言った。
ただでさえ遠藤とは畑違いの作品や役者には疎い俺だ。その上、この業界には若く美しい男性タレントなどごまんといて、俺は彼らを見分ける術を持っていない。
――しかし、知った顔かと問われれば、答えはYESだ。
「いえ……昨夜、たまたま……」
「昨夜? ……ああ、見て下さったんですか。僕が出てるドラマ、『理想の王子様~魔法にかけられる夜~』」
「~~っ!」
耳を塞ぎたくなるようなタイトルに眩暈さえ覚えた。
昨夜偶然テレビに映し出された恋愛ドラマのワンシーン。鼻につく芝居で、恥ずかしいセリフを言わされていた若手俳優その人である。
「初島真周さんですよね? 今日からよろしくお願いします」
「…………」
彼のキラキラした笑顔と、唇から覗く白い歯が眩しい。
事務所のエントランスからこの応接室に着くまでの間、いぶし銀の役者たちと、チンピラと見紛うようなビジュアルのスタッフとしか顔を合わせていない俺の目には、あまりにも刺激が強く、またしても眼球の奥がずきんと痛んだ。
「親父、これはどういう……」
「どうって……、言っただろう? こいつが〝新入り〟だ。大手からウチに来てぇって珍しいやつでな。お前が今日から、この七星涼の面倒を見るンだよ」
「……は、」
つい癖で「はい」と返事をしかけたが、冗談じゃない。
ここは強面の悪役俳優が集まる、実力派集団『遠藤組』である。どんないかつい見た目をしていようが、どんなに粋がった不良上がりだろうが、遠藤が満足いくようマネージャーを務めてみせる。昨夜、失意のどん底からそういう覚悟を決めて、今日この応接室の扉を叩いたのだ。
それが、どんな手違いで移籍に至ったのかは知らないが、こんな優男の面倒とは到底呑み込める話ではない。昨夜見た彼の貧弱な芝居を思い返せば、なおのことだ。
「お、親父……! 俺は親父の言うことならなんだって聞くつもりです。ですが……」
「真周」
「う……!」
長年の習性だ。そのたった一声で、続く言葉を失ってしまう。
「七星にはこのあとさっそく仕事が入ってる。直近のスケジュールは事前に組んであるから、あとで確認しろ」
取り付く島もないまま、「ほら、もう行け」と応接室を追い出され、遠藤に追い縋ろうにも、仕事があるという七星を放っておくこともできない自分の従順さが嫌になる。
クソ!
――という悪態を呑み込んで、やむなく事務所を出ると、俺は七星を引き連れて駐車場へ向かった。
社用車の後部座席のドアを開けてやると、七星は「自分で乗れますよ」と困ったような表情で言った。召使いのように先回りしてドアを開閉するのは、遠藤のマネージャーをしていたときの癖だ。舌打ちが出そうだった。
「このあとテレビ局でドラマの顔合わせです。移籍後一発目の仕事ですし、現場で僕の仕事ぶりを見てもらいたいんですが、お願いできますか、〝真周さん〟?」
俺が運転席に乗り込むと、バックミラー越しの七星がそう言った。
昨日まで四六時中遠藤に付きっ切りだった俺には、ほかに担当を受け持っている俳優はいない。七星の仕事に付き合う時間はたっぷりあるわけだが、そんなことよりも、
「……おい、勘違いするなよ新入り。〝初島さん〟だ。よそがどうかは知らねぇが、ウチはタレントも裏方も関係なく、年功序列の体育会系組織だ。礼儀を弁えろ」
睨みを利かせたつもりだったが、七星は一瞬きょとんと目を丸くしただけで、すぐに柔らかな微笑を浮かべて見せる。大きな目が細まり、形のいい唇が左右均等に吊り上がる、お手本のような笑顔だった。
「いいじゃないですか。歳も近いですし、減るもんじゃない。ねえ、真周さん」
「近いって……、お前、歳いくつだ?」
「二十二です」
――七つも違うじゃねぇか、と思ったが口には出さない。細かい男だと思われるのも癪だったからだ。ため息とともに「そうかよ」とだけ吐き捨てて会話を終わらせた。
俺は車を走らせる前に鞄から取り出したタブレットを操作し、自分のカレンダーアプリに事務所が作成した七星のスケジュールを同期する。スケジュールと次の行き先を確認していると、七星は意外そうに言った。
「デジタルなんですね。てっきり、もっと古い気質の事務所かと」
「意外か?」と聞けば、七星は「ええ少し」と言った。
年功序列の体育会系組織――とは言ったが、言い換えれば目上の者は当たり前に敬えという意味で、今どき体罰や叱責があるわけでも、過剰な独自ルールが敷かれているわけでもない。
時代に置いて行かれると仕事もなくなり、誰にも尊敬されなくなる――とは遠藤がよく使う言葉で、現に遠藤は老眼鏡をかけて最新スマホを使いこなし、自宅の床はロボット掃除機が走っている。俺たち組の若い衆が遅れを取るわけにはいかない。スケジュール管理も各種書類も、可能な限りの電子化が進んでいた。
「なあおい、それよりこれ、マジか?」
「? いつもこれくらいですよ」
俺は自分の目を疑った。後部座席から身を乗り出し、俺のタブレットを覗き込んだ七星はしれっとそう言ったが、七星のスケジュールは朝から晩までびっしりと埋まっている。顔合わせのあとは雑誌インタビュー、それが終わればまた次のドラマの打ち合わせ。直近数か月、休みなどほとんどない過密スケジュールだ。
「お前、ひょっとして結構売れてんのか?」
「その様子じゃあ、僕が出ているドラマを見たっていうのは本当に偶然みたいですね」
そんなやり取りのあと、車を走らせながら街中に目を向け、俺はようやく事の大きさに気づかされた。
街頭ビジョンに映し出される清涼飲料水や男性ファッション誌のCM。アパレル路面店やコスメブランド店のウインドウに掲げられたポスター。どうして今まで視界に入っていなかったのかが不思議なくらい、七星の姿は街中に溢れていた。
駄目押しに、『若手イケメン俳優・七星涼、実力派『遠藤組』に電撃移籍』――そんな芸能ニュースのポップアップが、助手席に放ったタブレットに表示されたのを横目に見た。移籍程度のことでトップニュースになるタレントは限られているはずだ。
「あ、あー……、あのよ、俺……」
まったく知らなかった、と正直に言うのもはばかられ、俺はばつが悪く口ごもる。そんな俺に嫌な顔ひとつせず、七星は歳のわりに落ち着いた声色で言った。
「いいんですよ。真周さんが遠藤親分一筋だってことは伺っていましたから。僕もまだまだぽっと出の新人ですし、これから知ってもらえればそれで」
この状況を鑑みるに、七星は相当な注目株で、前の事務所でも強くプッシュされていたようだ。
――しかし、なんだってこんな人材が、うちの事務所に移籍を?
彼が俗にいうところの〝若手イケメン俳優〟だということも含めて、そういう役者が移籍してくること自体、『遠藤組』にはかつてなかったことである。
確か、遠藤は七星のことを「大手からウチに来たいと言った珍しいやつ」と言っていた。ということは、『遠藤組』が七星を引き抜いたわけではなく、七星のほうから移籍の交渉があったということだろうが……。
だが、それを本人に尋ねる前に「しかし変わってますね」と七星が切り出した。
「真周さんが僕の担当になると知ったのが昨日の今日だなんて。いくらなんでも、もう少し引き継ぎに時間を割くものかと」
「あ、ああ……」
それはおそらく遠藤の判断だろう。
俺の自他ともに認める〝遠藤オタク〟っぷりは、遠藤本人も当然知るところだ。そんな俺が遠藤の担当を外されるとわかって、落ち込まないわけがない。それも次の担当が、強面集団『遠藤組』らしからぬ優男だと知れば、いくら遠藤に従順な俺でも食い下がるに決まっている。
初めから俺に抗議の時間を与えず、なし崩しに事を進めようという魂胆だったのだろう。俺が遠藤を知っているぶん、遠藤も俺のことをよく知っているのだ。
「それより、今日の顔合わせのドラマってのは……」
「ラブコメですよ。タイトルは『ラブ・キャリア』、人気のWEB漫画原作の作品です」
「…………」
またなんとも頬が熱くなるタイトルだ。俺は口を噤んで運転に集中することにした。 December 12, 2025
🌟🕶️「許可してやるから」(4/8)
テレビ局に到着し、七星に先導される形で顔合わせが行われる撮影スタジオに向かう。広々としたホールにテーブルと椅子がずらりと並べられているが、到着が早かったのか、まだ関係者の入りはまばらだった。
ぐるりと辺りを見渡して、見慣れないスタッフの顔ぶれに嫌でも居心地の悪さを感じる。行き交う若いスタッフはみな身綺麗で、場が華やいで見えた。今までかかわってきた時代劇や任侠物の現場では、まずありえないことだ。
ふと見れば、隣にいたはずの七星は、少し離れたところでスタッフと話し込んでいる。人当りがよく社交的な性格だということが、その楽しげな様子から察することができた。
一方、取り残された俺が誰に挨拶をすべきかわからず立ち尽くしていると、
「あ、あの! どちら様でしょうか……?」
まだ二十歳そこそこだろう、金髪の女性スタッフが俺に気づき、声をかけてきた。
と思えば、その後ろから洒落た髭を生やした男性スタッフが、彼女を守るように俺の前に立ちはだかる。やや強い口調で「あなたは!?」と尋ねられた。
「『遠藤組』の者です」
答えると、目の前の男女の顔色がサッと青褪める。それから、ごくりと喉を鳴らした男のほうが、恐々と声を絞り出した。
「ええと、それで、いったい、どんなご用件で……?」
質問の意図がわからず、思わず眉間に力が入る。「は?」と聞き返すと、彼らは「ひぃっ」と妙な声を上げてあとずさった。
「――真周さん!」
そのとき、こちらの緊迫した空気に気づいた七星が走り寄って来る。
「入館証、隠れちゃってますよ」
「あ? ああ……」
なるほど、それで不審者ではと疑われたわけだ。
スーツのジャケットに隠れてしまっていた入館証を引っ張り出す。そこに入っている名刺には、でかでかと『遠藤組』の代紋――もとい、ロゴマークが箔押しされているわけだが……。
途端、「な、七星さん!」「ちょっと!」と、男女スタッフが声を上げた。
「こ、この方は、お知り合いですか……?」
「? 知り合いもなにも、僕の事務所移籍の件はご存じですよね。彼は移籍先の事務所のマネージャーさんですよ」
「ええっと、でも、……〝ナントカ組〟って」
七星は青い顔をした彼らと俺の顔を見比べると、くすっと小さく笑った。
「いやだな、知りませんか? 僕が移った遠藤新栄親分の『栄座芸能』という事務所は、別名『遠藤組』って呼ばれているんですよ。ねぇ、真周さん?」
そうアシストを受け、俺もようやく状況を把握した。
七星があまりにも〝普通〟に接してくるのですっかり失念していたが、ここは顔馴染みの多い現場ではない。面識のない彼らには、いかつい見た目の俺がさぞ危険な男に見えたのだろう。『遠藤組』と聞いてピンとこない層もいる。同じ業界にいても、ジャンルが違えばそう接点はない。
「……誤解を招いたようで、申し訳ない。今までは別称で通じていたもんですから」
ジャケットの胸ポケットに手を入れる動作に、彼らはびくりと肩を震わせたが、出てきたのが名刺とわかると、あからさまに安堵の息を吐くのだった。
「真周さんって、雰囲気があって目立ちますから、ちゃんと僕のそばにいてくださいよ」
「ハッキリ言ったらどうだ」
「なにをです?」
「マネージャーが、こんなチンピラじゃ困るってよ」
次第に関係者が集まり始める中、向けられる好奇の視線が痛かった。眉を顰めた女性スタッフが、なにやらヒソヒソと話しているのも、おそらく俺の外見のことだろう。
遠藤についている間は、当然こんなことは一度もなかった。現場に『遠藤組』の呼称を知らない者はおらず、なにより遠藤の迫力の前では、俺の存在感など無に等しい。それが今、遠藤から引き剥がされ、放り込まれたラブコメ現場での俺は極めて異質だ。
いちいちマネージャーが怖がられるようであれば、七星自身にもケチがつくかもしれない。『遠藤組』は俺たち裏方の人間も大概な外見をしているが、俺よりもう少しマイルドな見た目のやつもいる。今からでも代わってもらったほうが、七星のためなのではないだろうか。
そんな俺の考えをよそに、七星は「なにを言うかと思えば」と小さく笑う。
「一度見たら誰も真周さんのことを忘れません。てっきり、わかっていてそうされているのかと」
「…………」
どの現場でも一度で顔を覚えてもらえるのは確かだった。俺はサングラスのブリッジを押し上げ、口を噤んだ。
間もなくして、数か月後に放送予定のドラマ、『ラブ・キャリア』の出演陣、スタッフが揃い、顔合わせが始まった。
内容は働く若い女性をメインターゲットとしたラブコメで、バリキャリゆえに恋愛が遠のいているヒロインの不器用な恋愛模様を描いたものだ。今作の中で、七星はヒロインの弟役を務める。女性慣れした大学生で、恋愛に臆病なメインふたりの関係を外から引っ掻き回す、重要な役どころだ。
メインを演じるのは、両名とも人気と実力を兼ね備えた美男美女俳優で、制作陣も近年ヒット作を量産している脚本家と監督のタッグ。制作サイドの力の入れようが伝わってくる。この日集まった関係者だけでも大変な人数で、作品の規模の大きさを物語っていた。
顔合わせはやがて読み合わせに移った。大人びているとは思っていたが、七星がセリフを読むさまも、監督の指示に真摯に受け答えする姿にも、新人特有の危なげはない。
「七星涼、生もかっこいい……!」
「準備もぬかりないって感じ。ほんと噂通りの優等生だわ」
ホールの端で、女性スタッフ数人が嬉しそうにそんなことを話しているのが聞こえた。その美貌もさることながら、七星のその真面目さも、周囲から評価されているというわけだ。
「――……」
だが、俺の目に映る七星は、昨夜見たドラマの中の七星と変わりなかった。
いくら立ち居振る舞いや仕事に対する姿勢が優れていても、ただの優等生のいい子ちゃんだ。芝居も小さくまとまっていてつまらない。
相手は二十二歳の若手だ。比べても仕方ないとわかっているが、目線の先にいるのが遠藤新栄ではないというだけで、仕事中いつもあった緊張感はなく、さながら恋のような高揚感も得られない。そんな現場に直面するのは初めてのことだった。
俺はいたたまれずホールを出る。廊下突き当りの喫煙室に入り、昨夜から何本目かも知れない煙草に火を点けた。大きく吸い込んで、肺を満たす重さに束の間の安堵を覚える。
煙草は遠藤と同じ銘柄だ。吸い始めたころは、組の兄貴分たちから「マセてる」と笑われたのを思い出した。
ふと腕時計を見やる――俺の給与にそぐわない高級ブランドのそれは、俺の二十歳の誕生日に遠藤が譲ってくれた彼のおさがりだった。なんでも欲しいものを買ってやると言われ、なにもいらないと返したら、そのときしていたこの腕時計をぽんとくれたのだ。これ以上ないくらい嬉しかった。
喫煙室のガラス扉に、自分の姿が反射して映っている。男なら見栄を張れと遠藤に教えられて育った。身に着けるものすべてが一級品……とは言えないが、スーツが皺になっていると「かっこ悪ぃぞ」と渋い顔をされる。以来、身だしなみには気を遣った。革靴をピカピカに磨くのは、俺の唯一の趣味であり、特技であるともいえるだろう。
「…………」
遠藤の命だ。是非もないはずだった。
けれど俺は、遠藤以外の俳優との日々を、まだ受け入れられそうにない。 December 12, 2025
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