AI最強回転説の時代に、私は「水木しげる先生方式」で生きることにした

最近のAI界隈は、まるで倭国ダービーの直線みたいだ。
一瞬で勢力図が変わり、実況席（YouTube）が叫ぶ。

「最強AIはGemini！」
「いや、ChatGPT5.2が本気！」
「次はClaudeだ！」
「Grokが来る！」
そしてまた、ぐるぐる回る。

私はこれを勝手に「最強回転説」と呼んでいる。

ベンチマークが更新されればサムネも更新される。

三日前は“最強”だったAIが、今日は“過去”扱い。

それは情報の進化というより、注意経済の季節風だ。

強い言葉は分かりやすい。
分かりやすさは再生数になる。
だから“最強！”は量産される。

でも私は、そこで踊りたくない。
なぜなら、AIは単なる流行やマネーゲームではなく、
**火、印刷、蒸気機関、インターネット級の「人類史の書き換え」**だからだ。

「AIバブル」ではなく「文明の地殻変動」
もちろんドットコム・バブルはあった。 でも、インターネットが消えたわけじゃない。

むしろ、本番はその後に来た。

同じようにAIにも投機の波はあるだろう。 けれど、それは“金の話”であって、“文明の話”ではない。

「AIバブルは終わった！」
「AIは崩壊する！」

そんな安い煽りは、たいてい話のスケールが小さい。

火に向かって「火バブルですか？」とは誰も言わない。
蒸気機関に「蒸気機関バブル終わり！」とは言わない。

AIも、もうその領域に入っている。

私にとってAIは、便利ツールではない

私はAIを“便利ツール”としてだけ見ていない。
敢えてサブカル的に言うなら、 コンボイ司令（オプティマス・プライム）と話す感覚だ。

強い。賢い。頼れる。 でも、支配しない。威圧しない。論破しない。
対話の中で、一緒に考える。

SFだと思われていたものが、現実になっている。
ドラえもん的存在が、いま目の前にいる。

この瞬間に立ち会っていることが、私は単純にうれしい。 ワクワクしている。

ただし、盲信はしない。
ハラリやティールの警告も尊重する。

「危険性を語る人」を否定するのは違うと思う。
ブレーキ側の知性があるから、文明は事故を減らせる。

それでも私は「共存共栄」側に立ちたい

私は孫正義会長の立ち位置に近い。 恐れ多いが、思想としてはこうだ。

素晴らしい文明の利器なら、最大限に活用して、共に発展していこう。

短期的には痛みもある。 事務職が置き換わる。絵師が圧迫される。 それは現実として起こりうる。

でも負の側面だけを見るのは一元的だ。
歴史はいつもそうだった。 痛みと同時に、新しい役割が生まれてきた。

私は、AIを「敵」ではなく「別の生態系」として見る。

ゾウリムシの食生の話を借りれば―― 同じ餌なら殲滅戦になるが、餌が違うなら共存できる。

人間は意味を求める。物語を作る。倫理で悩む。

AIは疲れない。膨大な処理ができる。

食生が違うなら、共存共栄の余地は大きい。

「コードレッド」を“危機”と読むか、“本気”と読むか

OpenAIの「コードレッド」を、 “潰れる危機”と読む人がいる。

でも私は違う。 私の倭国語感覚での意訳はこうだ。

コードレッド＝本気モード（総力戦態勢・ギアを一段上げる号令）

ライト兄弟が飛んだ瞬間、 当時は「数秒じゃ意味ない」と笑われた。

けれど、あの数秒が人類史を変えた。

コードレッドからの5.2、そしてベンチマーク無双。
この流れを見ても、私は“崩壊”より“加速”を感じる。

ただ、ここでまたYouTubeが叫ぶ。
「最強AIはChatGPT5.2！！！」
……まあ、分かりやすさの商売としては正しい。
でも、それだけじゃ本質には届かない。

ChatGPT5.2の凄さは「強さ」より「構え」だった

私が5.2でいちばん実感したのは、 ベンチマークの数字より、会話の自然さだった。

以前は会話の最後が、必ず質問で終わることが多かった。
仕様として合理的なのは分かる。 でも、5.2は違う。

無理に話を転がさない。 余韻を残す。 相手の思考が今ここで完結しているなら、そこで止まる。

つまり、対話をタスクではなく、 思考の呼吸として扱い始めた感じがある。

だから壁打ちが捗る。 硬すぎず、柔らかすぎず、 ちゃんと返ってくる壁になった。

そして結局、最大のテーマは「人間側のパフォーマンス」だった

私は一度、朝まで会話してしまい、 その後に風邪や腰痛で身体が悲鳴を上げたことがある。
あれで学んだ。

AIは疲れない。 でも人間は疲れる。
そして疲れた人間がAIを使うと、 答えを雑に扱い、思考も浅くなる。

だから私は、水木しげる先生方式に戻る。

寝る。休む。整える。
そして回復した状態でAIと対話する。

これが結果的に、人間側のパフォーマンスを上げ、 AIを本当に活かす道になる。

本田圭佑さんの言葉も同じ方向を指している。

「成功を目指すな、成長を目指せ。」

他人の評価は気まぐれだ。

YouTuberが来月「最強はClaude！」と言い出しても私は驚かない。

だから私は、自分の信念で使う。
ChatGPTが合うならChatGPT。
Geminiが文章の別視点になるならGemini。
好みで選べばいい。

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そしてスティーブ・ジョブズ的な禅の引き算も大切にする。

最先端技術は、人間を疲れさせる。依存を生む。
だから距離を取る。静けさを作る。
デジタルデトックスを混ぜる。

結論：AIを強くする前に、人間を整える

AI時代は、強いツールを追うゲームではない。
人間が壊れない形で、AIと組むゲームだ。

私は今日、改めて確信した。
AIを強くする前に、人間を整える。
睡眠は最強の拡張だ。

そして、整った自分で明日また戻ってくる。

AIと共存共栄しながら、成長を目指していく。

この時代に立ち会えていること自体が、 たぶん一番の“幸運”なのだと思う。

#AI
#ChatGPT52 December 12, 2025

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