金融商品 トレンド
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2025.12.04 06:00
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◆記事のポイント
・元SEC議長のゲイリー・ゲンスラーが、「ビットコインはまだマシだけど、他のほとんどの仮想通貨は超ハイリスクな投機商品だよ」とあらためて警告しています
・彼はビットコインを「コモディティ(商品)」寄りと見ている一方で、多くのトークンは配当もキャッシュフローもなく、ファンダメンタルズが乏しいと言っています
・在任中は、コインベースやクラーケンなどの大手に対して「無登録証券」や「無登録ステーキング」を理由に厳しく訴訟・制裁をしてきた人物です
・そのため業界からは「クリプトへの締め付けが厳しすぎる」という反発も強かったです
・ただし本人は、「これは政治の話じゃなくて、公正な市場ルールを守る話だ」として、政争ではないと強調しています
・ETFについては、「金融は昔から中央集権に寄っていく」とし、もともと分散型のはずのクリプトもETFなどを通じてどんどん伝統金融と一体化・集中していると指摘しています
・結局ゲンスラーのスタンスは一貫していて、「ビットコインはまだ別枠だけど、他のトークンはファンダが薄い投機対象だから、個人投資家はリスクを本気で理解しておけ」というメッセージになっています
✅要約
1.結論(Point)
まず結論から言うと、
**「ビットコインと、それ以外の仮想通貨は、リスクの重さが全然違うから、一緒くたにしない方がいいですよ」**という話です。
そして、ゲンスラーの発言をざっくり訳すと、
ビットコインはまだ“商品”っぽく扱えるけど、
他のトークンは、ほとんど“超ギャンブル寄り”だから気をつけてね
というメッセージになります。
なので、投資初心者としては、
「どのコインも似たようなものでしょ」
とは絶対に思わない方がいいです。
2.理由(Reason)
じゃあ、なんで彼がここまで強く言うのかというと、理由は大きく3つあります。
理由①:ビットコイン以外は「ファンダが見えにくい」から
まず1つ目は、ほとんどのトークンには“株みたいな裏付け”がないからです。
ゲンスラーはインタビューで、
多くのトークンには配当がない
企業みたいに利益を還元する仕組みもない
「何を根拠にその値段なのか」というファンダメンタルズが見えにくい
と指摘しています。
だからこそ、
世界中の人が熱狂している=価値が正当化されている
とは限らないよ、というわけです。
一方でビットコインについては、
コモディティ(商品)に近いものとして扱われるケースが増えている
ゴールドに近い“デジタル資産”という見られ方もしている
ので、他のトークンとは少し違う枠で見ているという立場です。
理由②:在任中の“超厳しめ”な規制スタンス
次に2つ目は、彼自身の実績が、かなり“ガチで締め付けてきた側”だということです。
ゲンスラーは、
2021年4月〜2025年1月までSEC議長
として、クリプト業界に対してかなり強めの姿勢で動いていました。
具体的には、
コインベースを
無登録の取引所
無登録のブローカー
無登録の清算機関
として訴える
さらに「ステーキング・サービス」も、有価証券の無登録提供だと主張
クラーケンには、
アメリカでのステーキングサービス停止
3,000万ドルの罰金
を課す
など、業界の中核プレイヤーに対して、真正面からぶつかっていった人です。
当然、業界側からすると、
「締め付けが厳しすぎる」「イノベーションの足を引っ張っている」
という不満はかなり強く出ていました。
でも、ゲンスラー側の論理は一貫していて、
ルールに従わずに証券っぽいものを売るのはダメ
投資家を守るためには、登録や開示は当然必要
という考え方です。
理由③:これは政治ではなく「フェアさ」の話だと言っている
そして3つ目は、この話を「政治の左・右の話」にしたくない、というスタンスです。
インタビューでは、
トランプ家のクリプト関与の話なども引き合いに出されつつ、
「これは民主党 vs 共和党の話じゃないの?」と聞かれています
これに対して彼は、
いや、そうは思わない
と否定しています。
彼の主張は、
株や債券を買うとき、個人投資家は
何の情報もらえるのか
大口投資家と同じ扱いを受けられるのか
を気にするはず
だからこそ、同じ「フェアさ」をクリプトでも求めているだけ
というものです。
つまり、
クリプトだから特別扱いしましょう
ではなく、
クリプトも“普通の金融商品”と同じルールで扱うべき
という考え方です。
ETFと「中央集権化」の話
さらに、ETFの話も出ています。
ゲンスラーは、
金融の歴史を振り返ると、
仕組みはどんどん中央集権的になっていく
と言っています。
本来、
ビットコインやクリプトは「分散型」「脱中央集権」がコンセプト
だったはずですが、
実際は、
ETF
大手取引所
カストディ(保管サービス)
などを通じて、どんどん“中央に集まる構造”が出来上がっているという指摘です。
彼の在任中には、
アメリカ初のビットコイン先物ETF
も承認されています。
つまり、
表向きは「分散・自由・自立」でも、
現実のマネーの流れは、既存金融との一体化に進んでいる
という見方です。
そしてその上で、
ビットコインはまだ“別枠の資産”として見られつつある
でも、それ以外のトークンは、やっぱり“超投機的”な存在
と言い続けているわけです。
3.投資初心者としてどう考えればいい?(Example)
じゃあ、これを聞いた投資初心者はどう受け止めればいいか、ここが一番大事なところです。
ポイントはシンプルで、
ビットコイン
規制当局・機関投資家・ETF市場の中で、
「コモディティ寄り」
「まだ議論はあるけど、特別枠で見られやすい」
という立ち位置を取りつつある
その他のアルトコイン・トークン
まだまだ
規制上の位置づけが曖昧
登録されていない証券扱いとみなされるリスク
ファンダが薄い“期待だけの値段”になりやすい
という指摘を受けている
という構図です。
つまり、
「どれも“仮想通貨”だから同じ」
ではなくて、
「ビットコインと、それ以外のトークンは、規制リスクも、ファンダも、かなり違う」
と見た方がいいということです。
特に初心者の場合、
「新しい〇〇チェーンだから爆上げ期待」
「年利◯%のステーキングだからお得」
みたいなキャッチコピーだけで飛びつくと、
そもそもそのトークンが規制上どう扱われるか不透明
取引所やプロジェクト側がルール違反で止められるリスク
流動性が薄くて、売りたくても売れないリスク
など、ビットコインとは別種のリスクを抱えやすいです。
だからこそ、ゲンスラーは何度も、
「中身とリスクをちゃんと理解してから入ってね」
と念押ししているわけです。
4.結論の再確認(Point)
あらためて締めると、
ゲンスラーは、今も一貫して
ビットコインはまだコモディティ寄りの“別枠”
ほとんどの他のトークンは超投機的で、ファンダが薄い高リスク資産
という線引きをしています
在任中は、コインベースやクラーケンに対して厳しい措置を取り、
「多くのトークンは無登録証券だ」と主張してきました
そして今も、
これは政治の争いではなく
「普通の株や債券と同じように、情報開示とフェアさを求めているだけ」
だと言い続けています
ETFや金融の流れについては、
分散型を掲げたクリプトも、結局は中央集権・伝統金融との一体化に向かっている
と冷静に見ています
投資初心者としては、
「クリプト=夢の成長分野」
と見る前に、
「ビットコインと、それ以外のトークンでは、規制の見方も、リスクもだいぶ違う」
という視点を持っておくと、だいぶ冷静になれると思います。 December 12, 2025
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