醉いどれ天使 映画
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2025.12.17 04:00
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#醉いどれ天使
音だけでは見えない背景と、音から拡がる風景がとても多いと思うので、楽曲解説をしていこうと思います
1 City of Rubble
【演奏箇所】
①オープニングの松永のモノローグ
②松永が醉いどれて真田医院へ
「本当に治るのか」と真田に問う
③岡田との死闘で松永が刃物を取り出す
【楽曲イメージ】
松永の荒廃した心を、闇市=瓦礫(rubble)の街に見立てて書いた曲
ベタな和モノの時代劇にしたくなかったので、和の要素は入れつつもややウエスタンな渇いた印象に
【裏話】
当初オープニングはテーマ曲を使用する予定だったが、ざらついた質感でという深作さんからのリクエストで生まれた一曲
結果、いくつもの重要シーンで演奏することとなる
【豆知識】
開演してどのシーンのどのタイミングでどのような音を最初に鳴らすのか、というのは非常に重要なポイントで、劇における第一印象がこれで決まる
ちなみに最初の【音楽】はこの曲だが、厳密には飛蚊から原爆投下音が第一音で、原爆投下音で始まるこのオープニングは、演出・深作健太さんの父である映画監督・深作欣二監督作品『仁義なき戦い』のオープニングとリンクする
父の代から一貫した作品を作り続けることに感服するばかり
#酔いどれ天使 December 12, 2025
#醉いどれ天使
2 Downward Spiral
【演奏箇所】
①冒頭、松永の手紙のモノローグのなか、全員が登場し松永を見つめる
②森川を締めたのち、奈々江のアパートで奈々江をベッドに押し倒す
③松永が親分・木島に反逆を起こし、悪化する病を引き摺りながら逃亡する道中
【楽曲イメージ】
松永が病を抱え、病状が進行することで時間に追われ、人にも状況にも見放され、自暴自棄になってゆくさまを、螺旋状に堕ちてゆく堕天使としてイメージした
上昇しようともがきながら下降してゆく運命の環を描く
信じていたものにことごとく裏切られ、松永の錯乱した状態、見えている幻想を音に落とし込んだ
【裏話】
PVでもこの曲が使用されているが、映像の掴みのインパクトとして極上
脚本を読んで松永の心象風景、状況の表現として最初期に書いた一曲だったので、インスピレーションを信じることの大切さをあらためて実感
【豆知識】
森川役・宮地大介さんが、今回のサントラの印象をPink Floydのようだと評してくれました
Pink Floydとは1960年半ばから活動しているレジェンドロックバンド
アルバム作品において、ひとつのテーマや物語を語るように曲が並べられ、演劇にも通ずる劇的で壮大なコンセプトアルバムを数多く生み出してきた
物語を語るかのようなストーリー順の曲構成、『City of Rubble』のディレイがかかったギター、この曲のシーケンスフレーズなど、意識して作ってはいなかったものの影響を感じさせる要素があり、音楽好きの宮地さんの感想はとても的を射ていると思います
#酔いどれ天使 December 12, 2025
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