農産物
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2025.12.13 03:00
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コメント失礼いたします。当方農家でございます。
素人質問で恐縮なのですが、オーガニックや減農薬でもって給食の「質」の向上が必要だという趣旨を捉えた上で、
① 現行の慣行農産物を使用した給食に質的な問題があるのか、その根拠があれば教えて欲しいです。
②現代の子どもたちが現行の給食によってなんらかの悪影響を受けているのか、具体事例、因果関係等その根拠があれば教えて欲しいです。
③給食のオーガニック化や減農薬農産物の使用は、①と②が明確に"問題"として提起され、具体的に改善されねばならない状況において有効であり、「なんとなく良さそうだから」という安易な理由で取り組むべき内容ではないと考えますが如何でしょうか。
④給食の質的向上について「なんとなく」でないことを主張される場合、有機や減農薬の環境負荷(GHG排出量、土地利用、エネルギー使用、土壌酸性化等々)や栄養価の差異、実際の業務遂行における妥当性等々を是非お示し頂きたいと強く思います。
ご返答のほど宜しくお願い申し上げます🙇 December 12, 2025
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ご質問ありがとうございます。農家さんの立場からの問題提起として、とても重要だと思います。Xなので私の考えを簡潔にお答えします。
①
現行の慣行農産物を使った給食に「法的・栄養的な欠陥」があるとは考えていません。倭国の慣行農業は残留農薬基準により安全性は確保されています。
ただし、公的データ上、国内流通品の約3割で残留農薬は「検出」されており(違反ではありません)、給食の質を「最低限の安全」から「より曝露を下げる選択肢」へ高める余地はあります。
②
現行給食が子どもに明確な健康被害を与えている、という因果関係は示されていません。
一方で、国際研究では「通常食→有機食」に切り替えると、子どもの尿中農薬代謝物が短期間で大幅に減少することが確認されています。
つまり問題は「被害の有無」ではなく、「低減可能な曝露をどう扱うか」という予防の視点です。
③
ご指摘の通り「なんとなく良さそうだから」では不十分です。
給食での有機・減農薬は
・成長期の累積曝露を下げる
・機能性成分(抗酸化物質)増加の可能性
という目的を明確にした“予防的配慮”として位置づけるべきだと考えています。
④
環境負荷については、有機が常に優位とは言えず、収量・土地利用・GHGにはトレードオフがあります。
そのため「全面有機化」ではなく、
・地元調達
・特別栽培(農薬・化学肥料5割減)
・品目・期間限定
など、現場実務と環境負荷を踏まえた段階的導入が現実的だと考えます。
総じて、これは
「慣行農業を否定する話」でも
「オーガニック信仰」でもなく、
給食という公共領域で、どこまで“予防的に配慮するか”という政策判断の議論だと思っています。 December 12, 2025
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