神社本庁 トレンド
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2025.12.03 10:00
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高市政権を見て無力感を抱いている人へ。
世の中には、こんなスゴイ人がいます。
高市政権の支持母体である倭国会議(神社本庁)を、
真っ向から批判する神社宮司ってスゴいよ。 https://t.co/Gt2ndbWflk December 12, 2025
【書評】2022年の冬だっただろうか、徳島の実家の温泉に浸かりながらテレビをみていると、統一教会問題の特集が流れていた。一緒に浸かっていたいた老人が大声で話しかけてきて、近所の統一教会施設の話を詳細に話してくれた。待合の場での宗教と政治の話題はとりわけ田舎ではタブーだったはずなんだがなあ…と思いながら、老人の話に耳を傾けていた。
本書は戦後政治に影響力をもった宗教団体の実像と歴史的変遷をとりあげたルポであり、研究書である。ここ数年統一教会問題から公明党の連立離脱まで、宗教と政治にかかわる話題が続いている。その意味で実像を知るために本書を手に取る人が多いだろう。宗教団体については数多くのルポや研究書が出されているが、本書では政治史のなかにこれらの団体を埋め込み、相関的に論じることで時代のダイナミズムを浮き彫りにしている。
これらの宗教団体が隆盛を極める1960年代の叙述にはワクワクさせられる。創価学会と立正佼成会の激闘、立正佼成会の優れたオルガナイザーでありながら統一教会に転身し、倭国の会長を務める久保木修巳、労働運動の闘士でありながら社会党内の抗争に敗れ、公明党議員に転身する草川昭三、ここに共産党や民社党が絡み、そして自民党が君臨するという、この織りなされる群像劇はまさに「三国志」であり、高度経済成長期において中間集団が社会に充満することによる各組織間の摩擦の激しさと、競い合いながら組織を拡大していく叩き上げの活動家たちのエネルギーにどこか魅了されてしまう。われわれは膨張期が終わり、整理された時代からこれらの団体をみており、「カルト」など安易に呼ぶわけだが、この群雄割拠の時代においては顕教的大衆運動であり、オウム真理教のような密教的カルトとは似て非なるものだったのだ。そしてこうした宗教団体の活力が、政党政治にも活力を与えていた。戦後民主主義とはそのようなものであった。
本書で取り上げられている宗教団体はみな、停滞期を経て衰退期に入っている。そして自公連立の成立により平和的、戦後民主主義的な立正佼成会は自民党を離れ、今年同じく平和的、戦後民主主義的な公明党・創価学会も自民党から離れた。安倍政権下で自民党に癒着した統一協会は解散命令を下され、倭国会議の柱である神社本庁もまた参政党に惹かれている。戦後政治においていまほど自民党が宗教の支えを失っている時はない。そしてその空白をポピュリストが埋め、高市政権が高支持率を誇っている。冒頭の老人とのやり取りにあるように、宗教はもはやタブーではなくなっている。ただその代償として、組織を媒介に普通の人々が政治に関与し、総体としての民主主義体制を支えるメカニズムが失われようとしている。おそらく二人の著者も、この宗教団体の歴史的経験にどこか魅力を感じ、それが失われることへの危機感を抱いて、本書を編んだことだろう。 December 12, 2025
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