『聖の青春』映画版のあらすじとネタバレ&感想ツイートまとめ 東出昌大の羽生善治はやっぱりハマり役 2016.11.09 20:04 UP

松山ケンイチさん主演による、実在の棋士を描いた映画『聖の青春(さとしのせいしゅん)』が11月19日、公開される。
当記事では試写会を観た人の感想とあらすじ(ネタバレ含む)を解説。村山聖がどんな人生を送ったのか紹介する。

映画版の主要登場人物を紹介!




松山ケンイチさん演じる実在の棋士・村山聖。アパートの部屋は少女漫画とゴミで散らかり、爪や髪は伸び放題。
高い棋力と強烈な人間性からついたあだ名は「西の怪童」。好きな少女漫画は『イタズラなKiss』。
幼少期から難病を抱えて生き、29歳で生涯を終える。



七冠を達成した実在の棋士・羽生善治(東出昌大)。
「東の羽生・西の村山」と呼ばれ、村山聖のライバルとして立ちはだかる。劇中で東出さんが身につけているメガネは、羽生善治氏の七冠達成時に実際にかけていたものを譲り受けている。



森信雄(リリー・フランキー)も実在の人物で、聖が15歳の時に入門した将棋の師匠。
聖のおとうと弟子・江川貢(染谷翔太)はプロ棋士を目指している。


映画版 結末までのあらすじ(ネタバレ注意)


1994年、七段の段位を持つ棋士・村山聖(松山ケンイチ)は、腎臓の病・ネフローゼを患いながら名人を目指して対局に励んでいた。

森信雄(リリー・フランキー)を師匠に持ち、強烈な人間性と力強い将棋で「西の怪童」ともてはやされていた聖。
だがそんな聖の前に、同世代の天才・羽生善治(東出昌大)がライバルとして現れる。

ふたりの初めての対局で村山は羽生に惜敗。病気の悪化により高熱にうなされるなか、聖は羽生に勝つため上京を決意。「先生。僕、東京行きます」と森に告げる。

上京後、聖は現地で知り合いを通して家を探し、無事に住処を見つける。新しいマンションの一室は、すぐに段ボールと少女漫画、空き缶やゴミで足の踏み場もなくなった。

東京の将棋会館ではプロ棋士の橘正一郎(安田顕)や荒崎学(柄本時生)と交流を深め、酒を飲む仲になった。
聖の上京から間もなく、羽生善治は七冠を達成。元アイドルの畠田理恵と結婚するなど順風満帆の生活を送っていた。
荒崎は畠田理恵の結婚に「オレ、ファンだったのに……」と落胆するが、聖は我関せず。それほど将棋以外に興味を示さなかった。

その頃、聖はさんざん面倒くさがっていた病院の診断を受け、進行性の膀胱がんであると告知される。さらに腎臓も一部機能していなかった。

自分の膀胱がんにすら興味を持たず、将棋漬けの生活を送る


病状とは反対に、勝ち星を挙げ続ける聖。橘正一郎も圧倒し、鬼のような強さを見せる。
病院からの検査を催促する電話が鳴りやまないが、それも無視。ひたすら将棋漬けの生活を送り、ついに血尿が出てしまう。

羽生にも勝てず、身体はボロボロ。聖は東京住まいから一転、大阪へ帰ると決める。

生まれ故郷の大阪に戻った聖は、森信雄のおとうと弟子・江川貢(染谷翔太)と将棋を指したり、行きつけだった本屋に寄ったりとのんびりした生活を送る。

江川は突然の聖の帰郷に喜んだが、彼自身の将棋人生は行き詰まりかけていた。
奨励会は満26歳の誕生日になるまでに四段に上がらないと退会処分とする決まりがあった。
タイムリミットまで後がない江川は、昇段をかけて対局に臨む。

だが結果は年下の棋士相手に完敗。その夜は聖、江川、森先生の3人で酒をあおった。

村山VS羽生 再びの対戦


会津東山温泉の旅館・向瀧で、村山聖VS羽生善治の再びの対戦が行われた。
膀胱がんの痛みにこらえつつ将棋を指す聖。この日、村山は見事羽生善治を破った。

対局が終わると向瀧で宴会が始まった。将棋関係者がワイワイと騒ぐなか、聖は羽生を「ふたりだけで飲みませんか」と連れ出した。

町の小さな料理屋に入ったふたり。何か共通の話題を探そうとするが、村山の趣味である少女漫画や競馬を羽生はまったく知らない。同じく羽生の趣味であるチェスも、村山は関心がなかった。

会話が途切れ、羽生がふとその日の対局を振り返る。「私は今日、あなたに負けて、死ぬほど悔しい」。
普段はひょうひょうとしている羽生善治が、初めて見せた強い感情だった。

聖は、病院で本格的な検査を受けると決めた。

厳しい病状


3年以内の再発率は50%。手術しなければ、余命3ヶ月
それが医師の診断だった。

村山は「脳が弱くなるのは嫌だから、麻酔なしで膀胱がんの手術をする」と言い出す。だが医師や母親の猛反対、加えて痛みで将棋に集中できないことによる戦績悪化により、聖は結局麻酔をして手術に臨んだ。

そして羽生と生涯最後の対局を迎える。

羽生善治と最後の対局


看護師の付き添いとともに将棋会館に現れた聖。看護師は別室で森信雄、橘正一郎らとともに対局を見守る。

村山聖VS羽生善治の戦いは10時00分から25時43分まで続いた。終盤、聖は勝ちが確定した場面でまさかのミス。羽生を詰ませることに失敗してしまう。

村山、痛恨の落手。

最終的に羽生は劣勢から挽回して逆転勝利。ふたりの全戦績は聖の6勝8敗に終わった。

聖はがんが再発。その後病院のベッドで生活し、1998年8月8日、生涯を終えた。
病床でも棋譜を唱えていた聖の最後の言葉は「2七銀」だった。


『聖の青春』感想ツイート










予告映像




【関連サイト】
『聖の青春』公式サイト

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